AKB48G☆マジすか学園☆乃木坂46☆欅坂46☆櫻坂46☆日向坂46☆好きな 「かつブログ☆」 -202ページ目

#12ー3☆

『須田!勝手な真似は、今すぐ、お止めなさい!』

突如
六階の部屋の隅にあるスピーカーから、マサナの怒気を含んだ声が、響いた。


アカリは、それを耳にし、

「はーい。マサナさんの言うことは、ぜったーい!」

と、素のアカリに戻り、発勁の構えを解いた。
あっさりとー。


前田に背を向け、部屋を出ようとする。

が、いたずらっぽく振り返り

「それじゃ、最後に、もうひとつだけ」

アカリは
右手で前髪を、かきあげた。また、雰囲気が一変していた。

「『前田!マジの意味を、教えてやるよ!』」


(優子さん…?)


「じゃ、まったねー。ばいばいぴょーん」

アカリは、飛び跳ねながら
部屋を出ていった。

謎だけを残してー






「戻ってきた途端、どうしたんだ?」

マサナは、司令室に戻り、
アカリが闘ってる姿を、モニターで視認した途端、六階につながるマイクを握っていた。

「物事には、順序というものがあります。まだ、須田の出番ではなかった、ただ、それだけのことです」

アカネが、納得のいく返答ではなかった。

「前田には、七階で、地獄を見てもらいましょう。二度と、我々に敵対しようなどと思わないように…」





「カナ、大丈夫?」

脳震とうを起こしたカナを
傍で、気遣う前田。

「お姉さま…。アカリは…?」

「なんか、マサナとかいうひとが、スピーカーで闘いを止めたんだ。そしたら、出てったよ」

「そうですか…総参謀、大矢マサナ。組織の実質ナンバー2の…とても、恐ろしいひと…このゲームをはじめに考えたのも、動かしているのも、全部、総参謀なんです」

「大矢…マサナ」

「はい…。そして、総参謀が、いま一番興味を示してるのが、さっきの須田アカリ。親衛隊十人衆史上でも、最強クラスだと言われてます。本当は、九階にいるはずだったのに…。アカリの恐ろしいところは、一度、闘った相手になりきることができることです。技だけじゃなく、口調や闘い方まで…」

「そうだったのか…」

それで、前田は、理解することができた。信じられない部分はあるがー。


急に、カナのつぶらな瞳に、堪えていたものが溢れだした。

絶対泣かない、頑張るって決めたのにー

「ごめんなさい…何も…何もできなくて…マジに生きるって決めたのに…」


「カナ、お前は…マジだ。もう、その一歩を、踏み出してる。それは…自分の手で、勝ち取ったものなんだ」


「お姉さま…」


前田は、やさしく微笑んだ。

そして、感謝の言葉を残し、六階の部屋を後にした。


「神様、お姉さまを…護って…」

自らの行動により
裏切り者の汚名を着せられ、命の危機にさらされながら
それを省みず、前田の無事だけを祈るカナであった。

#12ー2☆

六階ー

ボクシングジムのように、リングがあり、サンドバッグ、ウォーターバッグ、トレーニング機器等が充実しているフロア。

その中に、前田敦子、平松カナ、須田アカリの三人。

「カナカナは、なんで、ここにいるのカナ?」

逆に、カナに問いかけるアカリ。

「こ…このゲームを止めに来たんだ。人質をとったり、ひとりに対して、親衛隊が何人も…。こんな卑怯なこと、もう、やめようよ!」

カナが震えながら、懇願する。

「カナカナは、裏切り者なのカナ?そうなると、マサナさんは、容赦ないよー。わたしは、マサナさんに従うだけ。マサナさんの言うことは、ぜったーい!」

ははは、と可笑しそうにアカリは笑った。


前田は、カナを庇うように前に立つ。
「もう、いいよ。カナ。言っても無駄みたいだ。それに、こいつは、仲間を傷つけた」

マジすか女学園の教室でー。

そう言って
前田が、先手をとった。

途端ー

「消えた?」


アカリの姿が、見えなくなった。

一瞬後

前田の背中から、肩を、ポンと叩くアカリ。

ラッパッパ元四天王のブラックよりも、動きは迅く感じられた。チームホルモンの証言は正しかった。

前田が、振り返ると、そこに、アカリの指があった。前田の頬にふれる。軽いいたずら。

「ひっかかったー!」

アカリの無邪気な闘いぶりに、困惑する前田。

「お姉さま!気をつけて!アカリの本当の恐ろしさは…」

最後まで、言い終えることなく、カナは、アカリの背後からの頭部への手刀攻撃で、意識を失った。

「カナ!」

「おしゃべりさん。先にネタを言っちゃうと楽しくないでしょ」

と言うと、急に
アカリの目つき、顔つきが、がらりと変わった。ボクシングのファイティングポーズのような構え。上下にトントンと跳び、リズムをとる。

ひゅっと、空気を裂く音。

アカリの左ハイキックが、前田を捉えた。

「ぐはっ!」

強烈な衝撃に、吹き飛ぶ前田。

「『シュートボクシングは最強だ!』」

口調も何もかも
まるで、ひとが変わったかのようだった。

「っていうのが、この六階の親衛隊十人衆の小木曽ちゃんでーっす」

アカリの口調や、態度が、不意に、元に戻った。

前田には、何が何だか、わからない。

「じゃ、次、行きまーっす。これは、わかるかなー?」

アカリのとった構えは、中国武術の少林拳ー。
また、顔つきが変わった。武人のように真剣な眼差し。

「『須田アカリ、参る!』」

いきなりの跳躍からの、飛び蹴り。

前田が、両手でブロックする。
(まさか…)

経験したことのある攻撃。
次から次と、突きや蹴り、ヒジ、ヒザを交えた連続攻撃。

(この攻撃は、三階の…?)

前田は、受けるのが精一杯で、壁際に追い込まれた。

すると、アカリは、軽い身のこなしで、後方に跳び、距離をとって、構えた。

(あの構えは…)

左手を前に伸ばし、半身(はんみ)になり、右の掌をソフトボールを握るくらい広げ、腰にあてる。

「『別了(ビェラ)!前田!』」


アカリの右掌の前の空気が、揺らめいて見えた。

#12ー1☆

「鉄拳制裁!鉄拳制裁ー!」

と楽しそうに、次々と、アンダーガールズ隊員を、殴り倒していくミナ。

「俺様の鉄の拳の餌食になりたいたいやつは、前に出ろ!」

白銀色の革グローブをはめた拳を、これ見よがしに掲げていた。

「バカ!“どや顔”してる場合か!ほらっ!後ろー!」

相棒である、IQ180の天才、スズランが叫ぶ。


「うわっ!あぶねー!」
ミナの背後から、木刀が飛び出してきた。すんでのところで、かわすことが出来たがー。

紫の特攻服の隊員の中に、もうひとり、黒い特攻服の少女がいた。身長は、ミナと同じくらいで、どちらかと言えば小さいほうだ。おでこが特徴的な黒目がちな少女。

「こいつ、殺しちゃってもイイデスカー?」

特注品の黒檀の木刀を片手に、黒の特攻服の少女が問うと、

まわりの隊員が、

「イイデス!イイデス!イイデスねー!」

と、声を合わせた。

「なんだ?変な宗教か?」

ミナは、面食らった。


「大場!気をつけなさい!そいつは、親衛隊十人衆です!」

少し離れた場所から、マナツが、注意を促した。

ひゅっ、と空気を切る音ー

もうひとりの十人衆
汐莉の強烈な左ハイキックを、右腕でブロックするマナツ。

「気をつけるのは、どっちだ?」

「なかなか、いい“蹴り”ですね。アカネほどじゃありませんが」

親衛隊の長、高柳アカネの名を出し、牽制する。

「“蹴り”だけだと思うな!」

汐莉は、ボクシングのファイティングポーズのような構えで、上下にトントンとリズムを刻む。

「シュートボクシング…」

マナツは、知っていた。汐莉が、シュートボクシングの達人だということをー

シュートボクシング…パンチ、キック等の打撃のみでなく、投げ、締め、立ち関節と、多種多様な技を繰り出す、立ち技最強ともいわれる格闘技である。

「どの技で倒されたいんだ?パンチか?キックか?それとも投げ技か?」
余裕を見せる汐莉。

「どの技できても、構いませんよ。倒されるのは、あなたのほうですから。理由は…」

「知らなーい、か?」

汐莉は、マナツの口癖を揶揄した。


「知っています。あなた如き倒せないようでは…前田には、勝てないからです!」

「ほざけ!」

親衛隊十人衆と、元特攻隊長の、闘いは激しさを増していった。