AKB48G☆マジすか学園☆乃木坂46☆欅坂46☆櫻坂46☆日向坂46☆好きな 「かつブログ☆」 -201ページ目

#12ー6☆


それはー

とても
傍若無人な攻撃だった。

すべて
滅びてしまえばいいー


生徒会長、峯岸みなみの攻撃は、恐ろしく迅く、重く、正確なものだった。



愕然としていたのは、ほんの束の間ー

どうしてよいかわからない前田は、終始、受けにまわらざるを得なかった。


これは、夢なのだろうか?

いま、自分は、何をしているのだろう?


どうして?

なぜ?

わからない…


ただ
ひとつ、確かなことは、目の前の人物が
紛れもなく、峯岸みなみ本人であるということだけだった。

それが、却って、前田を苦しめていた。







「フフフフフ…素晴らしい!素晴らしいですよ!峯岸みなみ!あの前田を圧倒しているではありませんか!」


「………」

マサナの嬉々とした様子とは、対照的に
無言のアカネ。

「どうしました?前田敦子vs峯岸みなみ。助けにきたはずの者と、闘うことになる悲劇…フフフフフ。まさに悪夢!苦しみなさい!前田!苦しめばいいのです!クハハハハハ…」


「つまんねーな」

ぽつりと、アカネがつぶやく。

「つまらない?こんな楽しいショーは、めったに見れるものではありませんよ!須田に、あっさり前田が敗れるのを見るより、何倍も、楽しいではありませんか!これで、多少は、溜飲が下がるというもの!ククク…」


「実験が、うまくいったことが、そんなに嬉しいのか?」

一瞬、真顔になるマサナ。見透かされるのは、好きではない。

「洗脳ー。臨床例が少なく、実用化はまだまだですが…。先程、ついに、人間の脳の未知の領域に踏み込むことができました。前田を憎み、自らの身体能力を極限まで高めるように、と。実験は成功と言えましょう。わたしは、神に一歩近づいたのです。フフフ…フハハハハハ…」



(狂ってやがる…)

アカネは、苦々しい表情で、唾を吐き捨てた。

#12ー5☆

「辻斬りかよ?」

大場ミナが、呆れる。

ミナの眼前には、黒い木刀を中段に構えた、黒い特攻服のー

親衛隊十人衆がひとり、石田アンナが、いた。


アンナの
まともに、くらえば、骨は折れ、砕けてしまうくらいのー
打ち込みは、無差別に、敵味方容赦なく、降り注いでいた。

ミナも、数回、その災難にみまわれた。


アンナが、木刀の先をゆらゆらさせながら、打ち込む機会を狙っている。
「剣道三倍段って、知ってマスカ?」


「おれは、三段腹じゃない!」

アンナとミナの噛み合わないやりとり。

「大丈夫?ミナ!会話が、上滑りしてるよ。頭、打たれすぎた?」

アンダーガールズ残党の攻撃を、すいすい、かわしながら、ミナと背中合わせのようになるスズラン。

ミナは、頭に、一度も、攻撃を受けてはいなかった。

「剣道三倍段ってのは、柔道や空手なんかと同じ段位を持ってたとしても、武器を持った剣道の有段者のほうが三倍すごいっていう話。信憑性はないけどね。ただ、そいつの“突き”にだけは、気をつけて」

「なるほど!さすがスズランだ!」


アンナは、ノーモーションで、突きを繰り出してきた。

速い。

目にも止まらぬ速さー


「ぐふっ!」

ミナのみぞおち近くに、アンナの木刀が突き刺さった。

崩れ落ちるミナ。

「ミナ!」

「大丈夫だ!そっちこそ、油断すんなよ!」

「わたしが油断するわけないでしょ!バカ!だから、言ったのに!バカ!」

「バカバカ言うなよ!」

「バカだから、バカって言ってんの!」

ラブコメの恋人同士のようなやりとりを交わすミナとスズラン。

戯れ言に業を煮やしたアンナは、木刀を振りかぶり、「死んでもらってもイイデスカ?」と、スズランの頭を狙う。

「くっ!」

スズランをかばい、背中で木刀を受けるミナ。

「バカ!」

「スズラン…。時間がもったいねー!頼むぜ…。いつものやつ…」

「了解!」

スズランのIQ180の頭脳が、フル回転する。過去のデータ、現在の状況、それらを瞬時に分析する。

「3、2、8だよ!ミナ!」

「サンキュー!スズラン」

ミナが、
木刀を再び振りかぶっている、アンナの懐に飛び込む。

迅いー

ミナの右の鉄拳が、アンナの左わき腹にクリーンヒットした。

「ぐほっ!」

悶え苦しむアンナ。

「さあ、鉄拳制裁の お時間だぜ!辻斬り野郎!」

ミナのさらさらの長い髪が、冷たい夜風になびいていた。



一方


「ぐはっ!つ、強い…」

親衛隊十人衆の汐莉が、裏切り者の元特攻隊長マナツの前に、ひれ伏していた。

手も足も、出せずに。

「その程度では、前田の足元にも及びませんね。わたしとあなたとの、格の違いが、見えましたか?
ああ…見えませんでしたか…




速すぎて…」


マナツの
やわらかな微笑が、行き交う車のヘッドライトに照らしだされた。

#12ー4☆

前田は、七階に続く階段を進みながら、考えていた。

あまりにも、多くの仲間が、傷つき、倒れてきたことを。

尊い犠牲ー

皆、毅く、そして、勇敢だった。

仲間の気持ちに応えるためにも、絶対に、途中で倒れるわけにはいかない。

必ずや、傷つき、捕らわれている仲間たちを助けだす、と。

あらためて、前田は、心に誓うのだった。


七階ー

重々しい扉を、開ける。

ガチャリ


室内にはー


黒の特攻服の少女がひとり。


なぜか

見覚えのある顔。


「遅かったな。前田」


聞き覚えのある声。



前田は、頭の整理がつかないー

混沌ー

足元が、ぐらつく



口をついて出た言葉は

ただ、ひとこと








「生徒会長…」


黒の特攻服を着た峯岸みなみは、戦闘態勢に入って、こう言った。


「前田!いざ勝負!」