AKB48G☆マジすか学園☆乃木坂46☆欅坂46☆櫻坂46☆日向坂46☆好きな 「かつブログ☆」 -189ページ目

#15ー9☆

新宿本部ビル前ー


サヤが、ピンポイントで、相手の顎を打ち抜き、襲いかかる敵を、次々、退けていく。


「さやか、ささやか、さわやか、さやか、ささっと、やさしさ、あざやか、さやか!」


「ナナ、そんな早口言葉、言うとる場合か!?舌噛むで!」


「悔しかったら、言うてみ!東京特許きょきゃ…」

「言うたそばから…」

ボケとツッコミのようなやりとりを繰り返しながら、入り口の扉を死守しているサヤとナナ。それが二人の喧嘩スタイル。

(あっちゃん…、死なんといてや…)



叫び声轟き、渦巻く怒号ー。
紫の特攻服とマジ女の制服が入り乱れ、ごった返す中


「来る…」

ラッパッパの四人ーアニメ、ジャンボ、ライス、昭和が、同時に知覚する。おそろしくも頼もしい先輩たちの到来をー。
無様な姿は見せられない。ますます、気合いのこもる闘いをみせる四人だった。


入り口から遠く離れた場所

「ぐわっ!」「うげぇ!」「ぐほっ!」「ぎゃあ!」「がふっ!」


紫と紺の塊が、割れていく。大海を真っ二つにしていくかのように。五人は進む。真っ直ぐにー。目的の場所に向かって。


「今夜のわたしは、手加減できねーぞ」

地上で輝く月は、ますます冴え渡る。

復活のサド。


「阿部!まだ、死角に入るのが、0.1秒…遅い」


「すいません!柏木先輩!」

超スピードの動きで敵を翻弄するブラックと阿部。

「見えたぁ!」

覚醒するトリゴヤ。悠長なことは言っていられない。皆、死を賭しているのだから。


「来いよ…、アンダーガールズ」

得意のポーズで挑発し、暴れまくるシブヤ。



「こ、こいつら…、強すぎる…」「バケモンか…」「いや…、神か…」

まったくと言っていいほど、かなわない、手が出せないアンダーガールズたち。勇猛でならした隊員たちも、二の足を踏む。

それほどの強さ。迫力。


心強い先輩たちの登場で、俄然、志気が上がるマジ女の生徒たち。

三倍以上の人数の戦力差は、問題ではなかった。
闘いの中には、矢神クミ、大家シズカ、矢場久根死天王ホワイトこと、白間ミル、ガンマこと宮澤タエの姿もあった。

「ちょりーっす!」

「出来ませんは言いません!」

「動きがトロいんだよ!」

「サエのために!」


にわかに優勢となるマジ女軍団。

そのような
大乱闘を横目に、
とうとう、本部ビル入り口前に到達する、生ける闘いの女神たち。


必死で入り口を守っているラッパッパの四人に、サドが声をかける。

「お前たちが、アレを着る日も近いな…」

ラッパッパ四天王のー。
証。


四人は、その言葉を耳にし、その感動を闘いに昇華させる。凄まじき闘い様。喜びの涙が溢れる。


「ここからは、わたし、ひとりで行く!後を頼む!」

そう言って、サドは、単身、本部ビル内に入っていった。


「か…かっこええ…」

ナナは闘いながら、サドの姿に見とれていた。

#15ー8☆

「おい!このなかにアイツ以外に強いやつは、いないのかよ!」

ジュリナが、紫の特攻服の胸ぐらをつかみ、理不尽にキレている。アイツとは、高柳アカネ。

「もっと、強いやつ、呼んでこい!」

ジュリナの右の拳が、炸裂した。



「隊長の平田は、どこですか?」

マナツが、いまにも、パンチを繰り出そうとしている。見えない拳をー。三番隊隊長の存在が気にかかる。

「どうやら、知らないようですね。では…」

敵は、自分がどうしてやられたのか、わからないまま、沈んだ。




「皆さん、大丈夫ですか?もきゅ」

カナが、だるま、学ラン、歌舞伎シスターズの容態を診ている。

「まだ、闘う意志は、ありますか?もきゅ」

“もきゅ”に疑問を感じつつも
もちろん、と言う四人に対し、小瓶を手渡す。髑髏ラベルのー。もきゅ。


「よっしゃあ!元気百倍やあ!」

だるまが、手当たり次第に、敵を引きつけては、頭突きをくらわせる。

「あつ姐の邪魔するやつは、許さへんでえ!かかってこんかい!」

額の傷は、気にならないようだった。


「いろいろ、やってくれたねえ。きっちり、お返しは、させてもらうよ!」

首を回す独特のポーズから
大歌舞伎の伝家の宝刀がうなる。掌底突き。

「歌舞伎シスターズ、なめんじゃないよ!」

「さすが!姉貴!」

そして、小歌舞伎も、暴れ始めた。解説することも忘れ。


「おらー!おれの敦子を傷つけたやつは、どこのどいつだ!?」

学ランが、跳びあがり、スピードのあるパンチを打つ。

「ラブだぜ!」


「お前たち!大丈夫か!?」

木刀を振るう手にも、ちからがはいる峯岸。同時に安堵の思い。

顔を見合わせ、お互いに、無事を確認する。捕らわれていた者たち。

「言っておくが、この特攻服は、わたしの物ではないぞ」



「お前らも、目を覚ませ!恐怖で縛られる関係は、脆いものだ!」

須田が、いまは敵となった者を、説き伏せようとする。

「現在(いま)を…、そして、未来(あす)を見るんだ!」



「おい!ミナ!起きろよ!寝てる場合か!?」

一発でミナを沈めた
アカネの裏拳の威力をあらためて感じるスズラン。

「バカ!正義の味方の一番の見せ場だぞ!起きろバカ!」

「せ、正義の味方に…、バカは、ないだろ…」

ミナが、目を覚ました。
「これからが…、クライマックスだ!」

#15ー7☆

十階


だるまの首筋にジャックナイフを突きつけ、前田を牽制するアンダーガールズ隊員。


「卑劣?こんくらい、普通だよ!勝つためにゃ、常套手段さ!」


前田は、もちろん、峯岸、マナツ、ミナ、スズラン、須田、カナ、そして、ジュリナまでも、矛を収めるしかなかった。皆、無抵抗で、殴られ続ける以外に手は…
なかった。

単純だが、とても効果的な手段。


「くっ!」

仲間が無抵抗で殴られるー
それを見る前田の心中は、察するにあまりあるものがあった。見るに耐えない。自分がやられるのは構わないー。だが、仲間まで…。


「だるま!目を覚ませ!」
殴られながら、だるまに呼びかける前田。


「あつ姐…?」
朦朧とする意識のなか、ようやく、前田を認識することができただるま。

「あ、あつ姐!ゆ、夢やない!か、身体のほうは、大丈夫でっか?」


「だまれ!お前も、動くな!」

だるまの首筋に、ジャックナイフの刃の腹のほうを押しつける隊員。

続けざまに
別の隊員に殴られる前田。と、その仲間たち。

だるまは、ようやく、状況を把握した。しかし、四肢は縄で縛られ、自由が利かない。手も足もー。

「あつ姐!おれのことなんか、どうでもいいですよって…。なんも、気にせんと、こいつら、ぶっとばしたってください!」

そう言われ、はい、そうですか、と、行動に移せる前田ではなかった。

それでも、だるまは懇願する。
「あつ姐ええええええ!」

「だまれ!やられてーのか?」


ジャックナイフが、だるまの首筋に突き立てられる。

一瞬
前田とだるまとの、瞳の交錯。無言の会話。


今まで、無抵抗だった前田が、殴りかかろうとした敵を、逆に殴り倒した。

「なっ!?」
戸惑う、ナイフを持った隊員。一瞬の隙。

「だるま!」

「うわああああ!」

だるまが、上半身を思い切りのけぞるように逸らし、反動をつけての

頭突き。


紫の特攻服が、床をすべるように、転がっていった。
同時に、抵抗できなかったジュリナたちも、反撃に転ずる。

素早く、だるまの縄をほどく前田。
「よくやったな!だるま」

「あつ姐…すんまへん…」

自分の不甲斐なさー

そのために、前田は、死ぬような闘いを繰り返し、倒れても倒れても立ち上がり、何度も死線を超え、なお、傷だらけになりながら、とうとう、自分を助けにきてくれたー

そんな前田に、何を言っていいのかわからない。情けなさでいっぱいのだるまだった。
ただ、涙を流し、あやまることしか出来なかった。
だるまの気持ちを、前田は充分わかっていた。
前田自身も、だるまが無事で、どんなに嬉しかったことだろう。だが、表には、おくびにも出さなかった。

それは
照れくさかったからかもしれない。


「学ラン!トモミ!アスカ!無事か!?」


「あ…敦子…」

「前田…」

「前田の…姉貴…」


三人も、なんとか意識を取り戻した。そして、自由を取り戻す。

「敦子…お前、そんな傷だらけになりやがって…」

「お前らだって…」

「すまない!前田…」

「ごめんなさい…姉貴…」

よかった…、無事で…

前田の死闘をモニターで見て、知っているだけに…

よくぞ…ここまで…

学ランも歌舞伎シスターズも、涙をこらえることは、出来なかった。


前田にも、ようやく、安堵のー


ガシャーン!

いきなり

雰囲気を粉々にする衝撃音。

紫の隊員が、強化ガラスの窓に投げ飛ばされ、激突した響き。何者かによってー。


「お涙頂戴は、そこまでだ!」

黒い特攻服の親衛隊、
隊長ー高柳アカネが、室内に足を踏み入れていた。

全員の動きが止まる。

「親衛隊…隊長…」
「高柳さん…」
「黒鷲…」
「アカネさん」

三番隊隊員が、隊長、平田と同じくらい畏怖する存在。“黒鷲”の異名を持つアカネ。


マナツが、遠くから見つめる。複雑な想いを胸にー。



「いいところで、邪魔すんじゃねーよ!」
鉄拳のミナが、アカネに殴りかかった。

ミナの拳が、アカネに当たる、と思った瞬間、逆に、ミナのほうが吹き飛んでいた。

黒鷲の羽ばたき。右の裏拳か。

「この部屋には、弱いやつしかいないみたいだな…」

三番隊隊員に対する重圧のような言葉。それを聞き、勢いを盛り返す紫の特攻服たち。まだまだ、人数では、前田たちを圧倒していた。決死の思いで、攻撃を繰り出してくる。背水の陣。やらなければ、やられる。



周囲の争いの
喧騒のなか、アカネの目には、もはや、前田しか映っていなかった。自分の配下の者をことごとく破ってきたー。

射抜くような、猛禽類の眼差し。全身から噴出する、どす黒いオーラ。


「前田…、わかってるよな…」


前田も、アカネから瞳をそらさず、立ち上がる。

二人の間に、もうこれ以上、言葉は、いらなかった。


「うあああああ!」

「うおおおおお!」

前田が、左拳を

アカネが、右拳を


振りかぶった。