AKB48G☆マジすか学園☆乃木坂46☆欅坂46☆櫻坂46☆日向坂46☆好きな 「かつブログ☆」 -187ページ目

最終章ー5☆

研究室ー


炎の中
茫然と立ち尽くす
総参謀ー大矢マサナ

白衣のような真白な特攻服が炎により、赤く染まる。血の赤。それは、自らの血なのか。


これまで、築き上げてきた研究が…
すべて、炎に包まれていた。熱風がうずまく。

(リオナ様…)

あなたのためなら、どんなことでも出来た。どんなに汚く、卑怯であっても…。野望のためなら、手段は選ばなかった。自分や他人がどうなろうと。あなたが望むもののためならば…。

それが…

私の夢…。



ふと、気配に気づく。


前田敦子。


「よくぞ…、ここまで…」


「お前が…大矢マサナ…」

「前田…、あなたは、私の予測をことごとく、上回ってきました。特攻隊…、親衛隊十人衆、ついには、親衛隊長まで…。あなたに手を出したことが…最大の…誤算」


「おれが、ここまで来れたのは、ひとりのちからなんかじゃない。仲間がいたから、あきらめずに、闘い抜くことができたんだ!」


「なるほど…仲間ですか…。それでは、仲間のためにも、早く、お逃げなさい。煙に巻き込まれてしまいます。私は、自分の研究とともに、ここで人生の終焉をむかえます」


「ふざけんな!お前が始めたこのくだらないゲーム…、最後まで責任持ちやがれ!」


「ですから…、私は、死ぬことによって、すべての責任をとらせていただきます。そう…、これまでのすべての…」


「死んで、責任とれるわけねーだろ!」


前田の拳が、マサナの顔面にー。


「くっ…」

久しぶりに、拳が打ち込まれる痛みを感じるマサナ。

「こんなに、痛いものでしたか…。殴られるというのは…。久しく、忘れていました…」


「お前に、弄ばれた者たちは…、もっと、痛かっただろう」


「いまとなっては、もう…、遅いのです…」


「遅くなんかねー!生きて…そして、償うんだ!」


唐突にー

天井が、崩落した。
炎の熱に耐えきれずにー。

「ちっ!」

前田が、マサナに覆い被さる。


そのまま、二人は
研究室の床もろとも、崩れ落ちていった。

最終章ー4☆

(敦子!)

(みなみ…。負けちゃったよ…。あいつの拳…、次元が違うよ…)


(弱気な敦子は、キライだって、言っただろ!)

(喧嘩は、卒業しろ…じゃなかったのかよ…)

(女には、やらなきゃいけねーときがあるんだよ!)

(みなみ…)

(立て!敦子!立ち上がれ!みんなの声が聞こえるだろ!お前は、まだ…負けてない!)



ジリリリリリリリ!

「あつ姐が起きたー!」

非常ベルと、だるまの声が重なる。

それを掻き消すかのように、みんなの歓声が湧き上がる。皆、信じていた。前田が立ち上がってくることをー。


おお!という歓声が、別の場所にも起こった。アカネが、立ち上がるところだった。
前田だけでなく、アカネも、同じように意識を失い、倒れていたのだ。ダブルノックダウン。


部屋の隅のスピーカーからは、十一階で火災が発生したという旨のアナウンスが…


「なんか…騒がしくなってきたな…。おちおち、眠ってもいられねー」


「そうだな…」

二人に笑いがこぼれる。
交わした言葉は少ないが、拳でたっぷりと語り合った二人。

(マナツ…、いま、ようやく、お前の気持ちがわかった気がするぜ…)

アカネが、マナツを見やる。

マナツも、アカネを見ていた。
(アカネ…)

いまは、遠くなってしまった過去。かえらない日々。



「最後にするか…」


「あぁ…」


前田は、思い返していた。ここまでの道のりをー。敵も味方も…毅かった。何度、くじけそうになったことか。決して、自分ひとりのちからでは、ここまで、のぼって来れなかっただろう。だれかひとり欠けたとしてもー。
ここまで、闘い続けることは、出来なかっただろう。

瞼を閉じると
仲間の顔が、次々に浮かび上がる。

だるま、学ラン、トモミ、アスカ、生徒会長、大場、山内、マナツ、カナ、アカリ、ジュリナ、そして、ゲキカラ、ヲタ、バンジー、ウナギ、アキチャ、ムクチ、みんな…


「あつ姐!」「敦子!」「前田!」「前田の姉貴!」「前田!」「前田さん!」「前田さん!」「前田!」「お姉さま!」「前田!」「前田!」

勝利を信じる仲間たち。

サドも、部屋の入り口の傍で見守っていた。


チームホルモンの五人も、お互いに肩を貸し合いながら、じっと、見つめていた。

最後の勝負をー。


(行くよ…みんな…)


前田が、左手の“誓いのしるし”を外し、

祈る。



同時に動きだす二人。


「うああああああ!」


「うおおおおおお!」


前田の突き上げる左ー


アカネの打ち下ろしの右ー


龍の咆哮


魂の叫び



勝負は、一瞬よりも短い時間。


ガシャーン!







前田の拳が、


先に…、きまった。


天井の照明に激突し、破片とともに落下するアカネ。


「高柳さん!」「アカネさん!」


アカネが…




満身創痍のアカネが…


それでもなお…


立ち上がった。


前田に向かい
一歩、踏み出そうとしたところで、


倒れる。


それでも、また、立ち上がろうとする。


執念ー。


「前田ー!」


絶叫を残しつつ、

ゆっくりとアカネは前に倒れた。もはや、立ち上がるちからは、微塵も残っていなかった。
その表情は、遊びつかれた無邪気な子供のようにも、みえた。




「あつ姐の勝ちやー!」
だるまの勝ち鬨。

「前田ー!」「やったー!」「敦子ー!」「よっしゃー!」「勝ったー!」


前田が、左の拳を高々とあげ、


皆の声援に、応えた。

(ありがとう…、みんな)



ジリリ…、と鳴り続ける警報ー

さらに
爆発の大音響とともに、強い衝撃が壁を揺らす。研究室の薬品に引火したようだ。


「お前ら!早く、避難しろ!」

それだけ、言うと、前田は部屋を飛び出し、

階段を駆け上がっていった。


炎渦巻く十一階へ…。

最終章ー3☆

本部ビル十一階


研究室ー


破壊された監視カメラ。

その下に

白衣を着た研究員が、二名、血を吐き、倒れている。

ジッポライターを使い、タバコに火をつける少女がひとり。侵入者。


火気厳禁の札。


タバコの煙を、ため息とともに吐き出す。

「くだらねー研究ばっかだな…。全部いらねーだろ」

そう言って、薬品の並ぶ棚に、火のついたライターを投げ放った。


「アンガもマジ女も、全部、消えちまえ!ハハハハハ!」

すぐに
発火性の薬品に、ライターの火が燃えうつる。

火が炎となり、炎が業火にかわる。じわじわと燃え広がる火の手。

それを肩ごしに一瞥し、部屋を後にする少女。


火災報知器が鳴り響く。
スプリンクラーが作動する。
しかし、焔の勢いは、鎮まるどころか、さらに燃え広がっていった。


ハハハハハ!
少女の笑い声だけが、廊下に響いていた。