おはようございます
赤ちゃんって、3~4ヵ月くらいになると、急によだれが多くなりませんか?歯はまだ生えないし、離乳食にもまだちょっと早い。そんな時期なのに、なんでよだれが増えるんだろう?ちょっと考えてみました。
思いついたのは、免疫力が関係してるのかなぁ~ってこと。お母さんからもらった抗体は確か5~6ヵ月ですっかりなくなっちゃうんじゃなかったっけ?調べてみたら、まさにそうでした。
赤ちゃんは、もちろん自前の免疫細胞を持って生まれてきます。免疫のしくみはあれこれありますけど、生まれたばかりの赤ちゃんは、まだ細菌だのウイルスだのにさらされてませんから、免疫細胞はおとなのようには反応できません。
赤ちゃんの免疫力の未熟さをカバーするためなのか、IgGという免疫グロブリン(抗体)はとても小さくて、胎盤を通過して、お母さんから赤ちゃんへと移動します。赤ちゃんは、10歳児が持ってるのと同じくらいの量(ほぼおとな並み)のIgGを持って生まれてくるんですよ。そのすべてがお母さんにもらったもの。
IgGの半減期は21日なので、お母さんにもらった分は、3ヵ月も過ぎればかなり減ってしまって、6ヵ月くらいでほぼ無いに等しい状態になります。え~っ、それじゃ赤ちゃんの免疫力はガタガタになっちゃうのぉ?いえいえ、そんなことはありません。
赤ちゃんは、生まれてすぐに自前の抗体をつくり始めます。自前のIgGがどんどん増えていって、ちょうど3ヵ月くらいで、お母さんにもらったIgGの量を超えて、合計すると生まれたときに持っていた量の半分くらいにはなります。ガタガタにはならないけど、半分かぁ…。
でも、ちょうどこのタイミングで、よだれが増えるのよ。つまり、生まれたときよりも抗体が少なくなって、免疫力がちょっと手薄になるその時に、よだれがたくさん出る。よだれかけを1日に10~20枚ほど取り換えるくらいたくさん出る。
そうなのよ、抗体が減った分、よだれをたくさん出すことで、細菌だのウイルスだのが入ってこないように、口の中を常に洗い流してるのよ。唾液も免疫機能の一翼を担ってますからね。だから、赤ちゃんのよだれを見たら、「お、免疫機能が働いてるぞ」って思わなくちゃね。
実は、母乳にもお母さん由来の抗体が含まれています。こっちはIgAで、唾液や涙に含まれるのと同じタイプ。赤ちゃんが母乳を飲むと、母乳に含まれるIgAが、赤ちゃんののどの粘膜にとどまって、細菌やウイルスの侵入をくいとめます。
ということは、もしかすると、ミルクを飲んでる赤ちゃんより、母乳を飲んでる赤ちゃんのほうが、よだれの量が少ないかも?比較したことないのでわかりませんが…。
いずれにしても、ヒトのからだって、ホントによくできてますね。赤ちゃんは赤ちゃんなりに、自分のからだを守る機能をちゃんと備えてるんですね。
分家の『養生訓』を読んでみる、「巻第一(21) 養生の要は元気を保つこと」アップしました。
一天一笑、今日も笑顔でいい1日にしましょう。
アザレア
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