おはようございます
ボーッとしてたら2日もサボってしまいましたぁ。とはいえ、その間に分家の『養生訓』を読んでみる、「巻第一(10) 忍の一字を守る」をアップしたので、実質的には1日なんですけど…。
細胞のタンパク質合成について、どうやって書くか、ちょっと悩んでもいたので、生理学講座もずいぶん日が開いてしまいました。いや~、どうやってというより、どこまで書くかだな。あんまり詳しくても、余計にむずかしくなるし、簡単すぎても意味ないし…。
前回の「一から学ぶ生理学 No.3 細胞のしくみ(2) 核」で、今回はタンパク質合成についてお届けする予定になってましたが、先に細胞小器官のご紹介をすませておかないと、わかりにくいことに気づきました。というワケで、今回はミトコンドリア。
ミトコンドリアは、「少食とよい姿勢が若さの秘訣?」に書いたように、独自のDNA構造を持っていて、自ら分裂したり融合したりしながら、私たちの細胞の中を動き回っています。
ミトコンドリアの仕事は、細胞内にある代謝産物を、酸素を使って水と炭酸ガスにまで分解すること。そして、その際に発生するエネルギーで、ATP(アデノシン三リン酸)を合成すること。代謝については、「今さらですが、代謝って何?」をみてね。
ここでいう代謝産物っていうのは、三大栄養素が分解されてできたもので、糖質の終産物であるピルビン酸とか、脂質から得られる脂肪酸、アミノ酸の脱アミノで生じる種々のαケト酸。細胞の内外でそこまで分解されたものを、ミトコンドリアがさらに水と炭酸ガスにするワケです。で、ATPをつくる。
ミトコンドリアのつくるATPは、物質をつくったり壊したり、つくったものを外に出したり、あるいは必要なものを取り込んだりと、細胞がさまざまな活動をするときのエネルギー源になるもの。つまり、ミトコンドリアって、細胞の動力プラント、発電所みたいなものなのね。
だから、細胞によって、ミトコンドリアが多いのと、そうでもないのとがあります。大きなパワーを発揮する筋細胞には、たくさんのミトコンドリアがいそうでしょ?その通り!
少し詳しく筋細胞をみると、「解糖系とミトコンドリア系、細胞のエネルギー代謝」に書いたように、瞬発力優先の白筋と持久力優先の赤筋を比べたら、赤筋のほうがミトコンドリアが多い。
他の細胞に比べると、脳細胞にもミトコンドリアは多いんです。その証拠に、脳って酸素欠乏に弱いですから。
こうしてみると、私たちが呼吸で、酸素を取り込んで、二酸化炭素(炭酸ガス)を吐き出すのは、ミトコンドリアに酸素を供給して、ATPをつくるためだったのねぇ…。
そうそう、私たちのからだのミトコンドリアのDNAって、100%お母さんから引き継いだもの、母性遺伝なんですよ。お父さんのミトコンドリアは、受精と同時に消滅しちゃうから。なぜか?それについては、「父は食べられて消滅する?」を読んでね。
一天一笑、今日も笑顔でいい1日にしましょう。
ドウダンツツジ
東洋医学講座の目次→
ツボの目次→
リフレクソロジーの目次→
妊娠・産後・授乳・子どものケアの目次→
アロマセラピーの目次→
『養生訓』の目次→
体操とストレッチの目次→
からだのしくみ・食・栄養の目次→
からだの不調と対処法の目次→
養生法・漢方薬・薬草・ハーブの目次→
ブログの目的・利用法・楽しみ方の目次→
東日本大震災 関連記事の目次→