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昨日は、「気温がぐっと下がったら、急な血圧上昇に気をつけて」で使った人迎(じんげい)について、「血圧を調整するツボ 人迎」としてお届けしました。今日は、もうひとつのツボ、逆子の特効穴とは違った至陰(しいん)の使い方について、説明を加えておきたいと思います。
逆子治療の場合は、「逆子の特効穴 至陰」でご紹介したように、艾(もぐさ)を米粒より小さくひねったお灸を使います。今回は、鍼で、しかも刺して抜いた後に、ポチッと小さく点状に出血するようにします。鍼灸治療では、このやり方を刺絡(しらく)と言います。
「出血させるなんて、医者じゃない鍼灸師がやっちゃいけないんじゃないのぉ?」と思われた方、半分当たってます。そうなんです。以前は、医師法の名のもとに、偶然出血しちゃったのはしかたないけど、出血させる目的で鍼を打つことは禁止されてました。
7~8年前に、刺絡が古来からある鍼の施術法であり、鍼治療の道具を使って行うのであれば、医師法違反には当たらないという判例が出たんです。これを受けて、刺絡がOKになったの。よかった、よかった♪
だって、刺絡って、自律神経の調整とか、腰や肩の痛み軽減とか、いろいろ使えるんだものぉ。ただし、刺絡が向くのは実証タイプね。急性症状の緩和以外で、虚証タイプの血を抜いたらまずいのは、想像つくでしょ?
さて、本題に戻って、急な血圧上昇に対応するために、人迎に加えて至陰を使ったのはなぜか?それは、しっかり防寒していたにも関わらず、足がとても冷たかったのと、脳出血が怖かったから。
鍼灸学校の学生時代に、医師であり中医師でもある中国人の先生から、「もし脳卒中の患者に行きあうことがあったら、至陰の刺絡をしなさい」と言われてたのを思い出して、脳卒中の急性症状を緩和できるなら、予防もありかなぁ…と思って、使ってみたのでした。
そうそう、この先生、「急な高熱に対処するツボ 大椎」にも登場してましたね。学校の課外授業で、中医学講座をしてくださった先生なんですが、在日歴が長く、授業はもちろん日本語でしたよん。
一天一笑、今日も笑顔でいい1日にしましょう。
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