母性をつくるホルモン プロラクチン その1 | 春月の『ちょこっと健康術』

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「いいかも?」というものをお持ち帰りくださいませ。

おはようございます 

先日、「あくびって何のためにあるの?」をきっかけに、「あくびにも関係しているオキシトシンって何?」、「愛と信頼のホルモン オキシトシン その1その2」と、オキシトシンについてお届けしました。そのオキシトシンと同じく、母乳分泌に深く関わっているのがプロラクチンです。

オキシトシンは、視床下部の室傍核や視索上核にあるオキシトシン神経でつくられて、ホルモンとして働く場合は、下垂体後葉から血流に乗るんでしたね。プロラクチンは?というと、内分泌腺のひとつである下垂体前葉から分泌されます。

オキシトシンが乳房の筋上皮細胞を収縮させて、母乳の出をよくするのに対し、プロラクチンは、母乳の成分であるカゼイン、ラクトアルブミン、ラクトグロブリンという乳汁タンパクや、乳糖、脂肪酸などの産生を促します。つまり、プロラクチンの作用でつくられた母乳が、オキシトシンの作用で出やすくなるってことね。

プロラクチンの産生や分泌には、エストロジェン(女性ホルモン)や甲状腺ホルモンの作用も影響するんだけど、多くは視床下部から出るプロラクチン放出因子(PRF)とドーパミンによって、促進されたり抑制されたりしています。

オキシトシンと同様に、赤ちゃんがお母さんのおっぱいに吸いついた刺激(吸乳刺激)で、プロラクチンの分泌も増加します。吸乳刺激が視床下部に達すると、ドーパミンの分泌が抑制され、同時にPRFの分泌がおそらく促進されて、プロラクチンの産生・分泌が促されるしくみ。

つまり、赤ちゃんがおっぱいを吸うことで、プロラクチンによっておっぱいがたくさんつくられて、オキシトシンによっておっぱいがよく出るってことね。断乳すると、ドーパミンの分泌が増えるので、プロラクチンの分泌も減って、母乳も出なくなります。

プロラクチンは、男性でも分泌されています。ってことは、プロラクチンの作用は、母乳に対するものだけじゃないってこと。そのあたりについては、次回に続く…。

一天一笑、今日も笑顔でいい一日にしましょう。

 
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