子どもにも広がる睡眠時無呼吸症候群 | 春月の『ちょこっと健康術』

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おはようございます 

落ち着きがない、学習意欲が低い、集中力が続かない、動作が粗暴、イビキをかく…そんな子どもは、もしかしたら睡眠時無呼吸症候群(SAS:sleep apnea syndrome)かもしれません。10月27日(木)の日経新聞夕刊らいふプラスによると、太めのおとなの病気というイメージのSASが、今、子どもの間に増えてきているとか。

SASは、睡眠中、10秒以上の呼吸停止(無呼吸)が1時間に5回以上または7時間に30回以上あるもので、深い睡眠が得られないため、日中に耐えがたい眠気に襲われます。日本では、2003年に、新幹線の運転士が居眠り運転をして、車両が緊急停止する事故が起きて、一気に注目されました。

無呼吸は、空気の通り道(上気道)が塞がれることで起こり、閉塞の原因には↓次のようなものがあります。
① 肥満で首やあごに脂肪が多い
② アデノイドなどの病気があって扁桃腺が肥大している
③ あごが小さい
④ 舌が大きい
⑤ 花粉症やアレルギーがあって、あるいは鼻が曲がっていて、鼻がつまりやすい
⑥ アルコール摂取によって筋肉が緩み、のどが塞がりやすい

睡眠中の酸素不足は、おとなでもかなり影響しますが、子どもにとってはより深刻です。昼間に学習したことを、睡眠中に脳がリピートして、記憶に定着していくと言われてますし、成長に欠かせない成長ホルモンの分泌は、深い睡眠に入ったときに増加するからです。

そう、「寝る子は育つ 美人は夜つくられる」のは、睡眠中の成長ホルモンのおかげ。成長ホルモンの働きについては、「睡眠不足は肥満のもと?」にまとめてありますが、「子どものうちの骨づくりが大切」にあるように、骨を丈夫にするのにも、成長ホルモンは欠かせません。

ということは、子どもの場合、SASがあると、身体的な成長にも影響が出ちゃう。実際、子どものSAS患者は、やせていて、標準より背が低く、きゃしゃな体型の子が多いみたい。先に書いたように、こころの成長にも影響が出るから、「もしかして?」と思ったら、早めに対処したほうがいいですね。

子どものSASを見極めるポイントは、
睡眠時
○寝息が荒い、毎日イビキをかいているt
○数秒息が止まる、あえぐような呼吸をする
○眠りが浅く、ちょっとした刺激で起きる
○寝相が悪い、口を開けて寝ている
起床時の様子
○寝起きが悪い、起こさないと起きない
○ボーっとしていたり、不機嫌だったりする
日中の様子
○眠そうだったり、よく昼寝をしたりする
○注意力が散漫で、落ち着きがない
○食欲がない、食が細い、食事に時間がかかる
○車に乗るとすぐに寝てしまう
○学童期の子は成績が伸び悩む

おとなの場合は、こちらのサイト→日本医科歯科大学呼吸器内科の睡眠時無呼吸症候群のページに、チェックシートがありますよ。

治療法は確立されているのに、小児のSASを扱う医療機関は、残念ながらまだまだ少ない状態。成人のSASを診ているところか、小児専門病院で相談するしかないようですが、↓下記のサイトで医療機関をチェックできます。
○グリーンピロー・SAS検査促進キャンペーン→http://www.greenpillow.jp/
○日本睡眠学会→http://jssr.jp/

また、小児のSASについて、日本学校保健会がわかりやすく解説した小冊子を出しています。それはこちら→http://www.hokenkai.or.jp/toshocart/shopping.php?cate=5&no=8&p=0

一天一笑、今日も笑顔でいい一日にしましょう。

 
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