おはようございます
秋の養生法シリーズ、肺をまもるために、秋に気をつけたい「燥」と「憂・悲」について。五臓の中で、肺は衛気を支えて外邪を防ぐ最前線であり、新型インフルエンザ感染が増加している今だからこそ、なおさら大事にしないといけませんからね。
「肺を助けて秋を元気に過ごそう」 や「肺の働きと肺を調える食べ物」 でもふれていますが、肺は乾燥に弱く、湿潤を好む性質をもっています。蒸し暑い夏が過ぎて、涼しく乾燥した秋になると、呼吸器系の病いが悪化することから、肺は乾燥に弱いと考えるようになった…ということなんですけど。
それはともかく、うっかり燥邪にやられないように、窓は閉めて寝ましょうね。また、ドライサウナに入った後は、うがいをしたり湯気にあたったりして、肺を乾燥させないようにしましょう。この時季は、ドライサウナよりミストサウナにしておいたほうがいいかも。
そして、秋に肺をまもるために、特に気をつけたいのは、憂いと悲しみです。東洋医学講座のNo.29 ・No.30 、あるいは『養生訓』の「七情と養生」 や「気から百病生ず」 にあったように、感情の動きも強すぎると病いの原因となりますから。
憂い・悲しみが多い状態が続くと、うつむき加減で、猫背になって、呼吸が浅くなりますね。肺は呼吸をつかさどる臓器であり、肺が天の清気を吸い込んで宗気をつくれなければ、脾胃がいくら飲食物から水穀の精微を取り込んでも、気をつくりだすことができません。結果的に気が不足して、気虚の状態になってしまいます。悲しいことがなくても、悪い姿勢を続けていると、同じようになりますので、気をつけましょう。
また、「長時間のパソコンはうつと不眠のもと?」 でご紹介したように、肺は久臥(長いこと臥せっていること)に弱いんです。なので、憂い・悲しみに暮れて突っ伏していたり、休日にゴロゴロしてばかりいるとよくありません。胸をはって、伸びをして、身体を動かすようにしましょう。
肺の働きについてはこちら→東洋医学講座 No.12
気虚についてはこちら→東洋医学講座 No.34
秋の夜長、映画を楽しむのにちょうどいいけれど、肺のためにはハッピーエンドの映画がいいですね。
今日もいい1日にしましょう。