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HARUのブログ

ラッパの事、普段の事、色々。

双方共によく使われる言葉。


テンポ、リズム、タンギング、息の流れ、等々。

物理的に均一にコントロール出来る技術はとても大切で必要な技術なのだけど音楽の中(誤解を避ける為に此処では所謂広義にクラシックと呼ばれる音楽『古典の意味では無い』とそのスタイルに準ずる音楽と限定して)でそれらが物理的に均一に成る事は殆ど無いと思う。

それは「表現をする意味での歌う」とかの意味合いとも違う。自然な流れに聴こえる様な音楽の流れの中では常に変化をしている。

例えば四分音符を16個五線譜に書く。音程は任意、ただし全て同じ音程。
それを手で叩く。
次に4つづつ小節線で分けて4分の4拍子にして同じ事を行う。
次に2分の2拍子。
次に4拍子に戻し各一拍目はピアノで後の拍はメゾフォルテ。(これは少し意地悪だけど。。)
次は2拍子で同じ様に。

トランペット(楽器)でもやってみる。

全ての楽譜が聴き手に伝わる様にしかも自然に演奏し分ける事が出来るだろうか?
4小節フレーズと8小節フレーズでも変わる筈。

時間と拍子のヒエラルキーを理解してないと難しい。
あくまでデフォルトにだけどこの上にメロディーやリズムや和声が乗っかるのだと思う。

物理的に同じタンギングしか出来ない状態でも難しいかもしれない。

物理的に同じ事に拘り過ぎてしまうとそこから自由になるのがとても難しくなる。
教える時には最初から、「音楽上の自然と物理的に均一に出来る事の大切さの表面上に見える矛盾」を伝える必要が有ると思う。

「正確に」には拍子感は含まれないのか?

そして息の流れ、

これは実は少しカテゴリーが違うのだけど。
音色を一定にする為には息を「均一に」=「一定に」吐き続ける?
では無くて、同じ響きを空間に感じられる(聴こえる)様にすると息は自然に一定のエネルギーを保ちながら流れるが正解だと思う。その時に自然に減衰する音が存在する。もちろん、逆に方法からアプローチをして自然な音を導き出す事も出来るし大切な手法だとも思うが辿り着くべき場所は『音、音楽』が主役だと思う。
煙草も酒(呑め無い)も嗜ま無い人間の唯一の楽しみ~の一つのバリエーション

気分転換にはエスプレッソ。

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多くのラッパ吹きはマウスピース症候群をある年代に発症して一生付き合わなくてはなりません。

全くかからない人も居ます。

症状に諦めて解決を諦める人も居ます。

私は20代前半に発症。
25,6で一度諦めました。
そのまま同じマウスピースを今まで。

途中、試すものの…元に戻る。

しかし、バロックトランペットを吹き始めてからは最初は普通のモダンマウスピースで吹いていたのでハイトーンのフレーズを吹けるマウスピースを探すのに手間をかけました。
モダン楽器ならピッコロトランペットが担う音域。結局普段使うバックの2Cのカップにワーバートンの11のバックボア(12が最大)を付けて解決。ピッコロの様に小さくする事は音色と音程への影響からやめて、逆にバックボアを拡げました。

さて、バロックトランペットを買い換えてマウスピースもバロックマウスピースへ。
しかしどうしてもフラットなリムが…苦手。7年モダンリムのバロックマウスピースを使いましたが、楽器を選びに行ったエッガーのお店の見切り品コーナーのマウスピースに一吹き惚れ。フラットリム。
何故それが良かったかは
後からある場所ではっきりと分かりました。リムの形状が口当たりやリムによるコントロールの全てを決めるとは限ら無い。

さて、今は同じ口径の違うタイプでオーダーしたマウスピースを再調整して貰いつつ、孔の無いナチュラル用に二枚目の写真の左端より大きな物を注文中。
来週には両方届く予定です。

本当はモダンマウスピースで物凄く欲しい物が有る。その中の2タイプのサウンドに完全に惚れてます。
が、バロックの楽器とその他の道具を既に優先して購入の為に暫くは無理です。大泣

写真は、

一枚目
金が昨年末までのメイン
銀が今のメイン
リムとカップのそこに注目!

二枚目
右端が昨年末までのバロックのメインのマウスピース~2CリムのエッガーS9
真ん中が今の一番パート用のメイン~エッガーSI7opt 3,9bore
左がノーホール用のS5。

普段のモダンBb管用のマウスピースより小さくする事は有りません。スロートと呼ばれるboreもモダンより大きい。

さて、このマウスピースや楽器が自分の感覚を拡げてくれたことはかなり大きな事実です。
僕のレッスンは一応の時間の枠は決めてますが、自分に次に予定が無く生徒にも集中力、体力、時間に余裕が有れば時間では切りません。忙しい時は1時間半迄。これも、初心者など保たない場合は短くしますし場合に因ってはずっと短い時間で回数を増やしたりします。その辺りはホームページのレッスンの所に。。

最近のレッスン。
もう何年かいらしてる社会人の方です。もともと柔らかな音のイメージを持ってらっしゃる。ただ、毎日吹ける状況では無いですし、どうしても吹く事に一生懸命になり吹き過ぎてしまうし、真面目な方なので色んな方のアドバイスや指示を全て受け入れようとされ居る様にずっと感じてました。

先ずマイペースを大事にして下さい。
人のアドバイスは無視して良いです・笑
指揮者のアドバイスも言葉の通りに取らないで下さい~その方が何をイメージしてその言葉を発しているか想像して下さい。他にも言葉は使いましたが、最後に客席で自分が聴きたいと思う演奏、音を目標にして下さい。それ以上にはなれません。もし、それ以上に上手くなりたかったら自分の感性、イメージを拡げる事が必要です。自分以下でも以上でもなく自分その物が出せる事が先ず一番大事だと思います。

基礎練習のレッスンでは凄く良い音をしてます。特にこの何ヶ月かは本当に良いサウンドがする。

でも、エチュードや合奏の曲になると音符に追れて別人の様に感じました。
大抵の場合、皆さんが同じです。楽譜を「読む」訓練て不可欠です。それはまた別に触れましょう。

ある曲でどうしても「音の形」を意識した良く耳にする吹き方に。先ず時間を感じる事をやり次に音のフレーズと言葉の事に触れて。

最後に、準備迄はしっかりやって吹き始めたらどうなっても良いのでとにかく聴く事だけに集中して下さいと。

この日はスパンと感覚が開きました。その途端、音やフレーズが別人の様に空気を鳴らし始めた。
これは身体の何処をどう使うとか息をどうとか言う事を考えて居たら開かない感覚だと思います。
開くと身体が必要な事をやってくれる~勿論、体調、メンタル全てに不具合が無ければです。

初めて感覚が全開になった。一度開けられた物は次も掴み易い。ただ、遠慮したり自信を持てなかったりするとつい「奏法」「身体の使い方」「息の使い方」…… 方法に意識の殆どを向けて行ってしまい音を聴く、音楽を感じる、見る、触る、そんな感覚は閉じて行ってしまう。方法やアプローチは確かに大事なのだけど「聴く」って感覚が開いてなければ殆ど役に立たない。方法は最後は自然に身体が行う様に成れないと~これは最初からそう出来たらその方が良いとも思います。

僕はそう考えます。
いや、この数年やっとそこに行き着きました。
レッスンのアプローチががらっと変わった。
そして自分がアドバイスを受けるときも感覚にそのまま入ってくる。
対処療法では駄目だなって。根本が変化すれば後はついてくる。


その「聴く」って大きな感覚の中に小さな「聴く」が幾つも含まれてるし、経験年数が長い程余分なフィルターも出来ているので素直に聴く事が難しい。出てる音をそのまま感じられたら。これは自分の課題でもある。

そんな事を沢山話して吹いてもらって、自分も吹いていたら2,3時間はあっという間。
長ければ良いって物では無いのは判ってるんですけど。。
21時からはじめたら?笑
そこから食事して目一杯起きた感覚を静かにクールダウンしたら外が明るい事も有るって言う都合の良い言い訳・笑 だから、コンサートの忙しい合間とかシビアな本番前にはレッスンを入れません・笑


別に自分が凄い事を見つけたとも他を否定するつもりも有りません。
ただ、少しでも共感をする方が居たらその少しが役に立つ事も有る。

来月のコンサートです。

久しぶりのカンタータ51番。
モダン楽器~ピッコロを使うのとバロックトランペットを使うのと技術のギャップが大きい曲の一つです。以前は4孔の楽器でやりましたが、今回は3孔の楽器初と言う事も有りしっかりさらってます。孔が減って気を遣う音が増えました。しかも、気を遣う使い方で書かれている・笑 もう一つ、テンポがどうなるか?丁度僕のタンギングのシングルとダブルの境目です。普通はダブルが難しいと考えられがちですが、両方ある程度出来てくると音楽的にはそれぞれに長所と短所が有る。もし、均一にって事を最重要項にするならシングルですが、まあ、それはあり得ないのでダブルが面白いと感じてます。いまは感覚の中で熟す様に曲を寝かせているのでもう暫くしたらもう一度仕上げてコンサートへ。

素晴らしい共演者に囲まれるので楽しみにして居ます。
ぜひ、お近くの方はいらして下さい!



社会人の生徒さんとお互いの吹いてる時の状態をiPhoneのカメラで撮って比較。

さて、自分がさらわなければ。。
ピストンの無い楽器(笑)



ただ単に色んなマウスピースで色んな事を練習、試し過ぎただけですが(笑)

photo:01



大きな平らなリムのマウスピースで孔を使わないナチュラルの練習を音出しから行いどうすればより良いコントロールになるかを手探りで探し、バッハやテレマンを少し小さな平らなリムで練習する。
また大きな物に戻りヘ音記号辺りの音域を練習する。
最後にモダンの感覚を思い出しておいて終わり。

ここまでならまだ良いのだけど、この間にレッスンが挟まるとどうも可負担になり疲れが抜けなくなる。

で、今日は早々に諦めてお終い。

スタミナ。

ばてても吹き続けたら鍛えられて上がると考えて居ると危険だと思う。
中にはそこから乗り切れる強い人も居るが、大抵はそこから楽なバランスのとれた状態をどんどんと忘れて感覚には"ばてた状態"が記憶される。

良い状態だけで吹ければ一番良いのだと思う。ばてるなんて感覚を持たずに常に吹ければ、ばてなくなるかも知れない。

目の前にどうしても練習しておかないとならない曲が無い限りは、いや、有ったとしても、疲れが溜まったり調子や集中力が乗らない時は楽器を置いた方が効果的。

僕は強いフィジカルを持ってないので、仕事の時はそこ迄にならない様にコントロールしないと僕に求められるミッションは直ぐに声がかからなくなる。
その演奏の瞬間に常に評価を得ないと確実に二度目に声がかかる事は無い。食いっぱぐれる。汗


暇な時に限界まで吹いたり、色んな事を試したり、依頼が来ても困らない様に難易度の高い曲を下準備したり…

今はそんな時。

幾つまで吹けるかな~
残り物でランチ。
一人だと楽。
色んな物が少しづつ残って居て悪く無い。

photo:01



春~夏は暇なんです。
レッスンをしたりさらったりコンサートシーズンに向けての貯金期間~お金は貯まりませんがガーン

photo:02



今のお題はこの楽器。
普通のモダンの楽器のマウスピースは16.5~17mm
この楽器の時は今は17.8mm
18.5mmに乗り換え予定。

photo:03



孔を使う時は17mm位。
これ以上小さいと音も音程も犠牲になるので。

7月迄はナチュラルトランペットを集中的にさらう予定。勿論、モダンのラッパも仕事は出来るだけのコンディション維持は必要。

楽に音を動かすにはリップスラーの技術を外す事が出来ないと思います。

僕自身は『a, e, i, …..』のシラブルをもう使っていません。
レッスンでも使いません。

10代の頃から30年くらいは意識して来た事なのですが何時の頃からかある矛盾を感じ始めて個人的には使わなくなりました。このブログでも以前に触れているのですが。

声楽家とまでは到底いきませんが空間に響く声で歌うのと同じ感覚で音を動かしています。

シラブルは常に『 a 』

ただ、舌の位置(上下)は変わってます。上の音の時は上に。下の音の時は下に。
でも、『 e 』 や『 i 』の形状をする事は音の表情を変える時以外は有りません。

歌を歌う。喉の共鳴や身体の中の共鳴で音程をコントロールしています。
リップトリルは声のトリルと同じ。

これはバロックトランペットやナチュラルトランペットを吹く様になって確実にそう変化をしました。ずっと楽なんです。僕や僕の生徒さんには。

ハイトーンでも『 a 』
『 i 』って吹いている時はブランデンブルグコンチェルトが思う様に吹けませんでした。
バロック音楽が大好きなのに思う様に吹けないので依頼も断り続けてました。
でも、パーフェクトとは決して言いませんが自分のイメージに近く本番をする事も可能になった。
『 i 』だと途中で息が詰まって苦しくなりダウンするかラッパだけ音のデカイ状態、曲と戦う様なサウンドになる。でも『 a 』でファルセットの様に感じてあげればずっと負担は減るんです。

歌う事を基本に置いたら色んな事が解決した。跳躍も楽。緊張下でのコントロールやスタミナも良くなった。音色も上まで同じになった。ある国のオケの仕事で出会ったある国のオーケストラのラッパ吹きに『シラブルって知ってる?ちょっとやってみて…...』でも、僕はもう使わないんだって答えたら、『下から上迄どうして同じスムーズな感じで鳴るんだ?』って訊かれました。(僕はその仕事では2番だったので下のソのPPやFFが曲に出てくるし、音出しでは上迄吹いてましたから)歌う技術を使うと答えたら、あるラッパ吹きが同じ事を言ってると。その方はやはり古楽器も吹く方だった。ある国のその楽器の先駆者でした。

因に息のスピードもさほど音域で変わりません。
20代より40代最後の歳の今の方がずっと音域も音量もスタミナも良くなってます。
ただ、回復力は格段に落ちた。。泣
上手な人ってこの準備が自然に出来てますよね。

先ず、身体も頭も目が覚めている事。
もし、覚めていなかったら覚ましたり、吹きながら覚めて行く事を意識する事。

人間て意識を持つだけで変化して行きますから。

呼吸をゆっくり。
音がしない様に少しづつの息をゆっくりと時間をかけて吸う事を自分は勧めています。
これはフレーズ途中以外の曲の中でも同じ。速いテンポの曲でもその時間の中でゆっくりと時間をかけて自分が安心出来る呼吸をする様にしてます。例えば、四分音符60の速さで4拍かけると落ちつい居て吸えるなら、120の時は8拍かける。息をゆっくりと吸えばその他の事も落ち着いて準備出来る。一度に多くの息を吸おうとすると身体が強ばってしまう。特に緊張すると人は焦って呼吸も速くなり、動作も慌てる。

ちょっと逸れますが譜面台の位置や高さも大事です。
真直ぐ前を見て息を吸うのと顔は前を向いて目だけ横を向いて息を吸うのとどちらが気持ちよく吸えるでしょう?

姿勢?身体が起きていた方が良いかな。でも、椅子の背にもたれたままでも上手な方は居ます。ここは文字では説明が難しいのでとばします。ただ、、吸い終わった時に話しが出来ない程苦しいとか、1フレーズ吹いたらぜいぜいするって状態は上手く行って無いでしょう。

実は此処迄来るのに先ず自分が心地良い音で心地良く吹いてる事を明確にイメージ出来ている事がとても大切だと思います。これから何を吹くのかも勿論含めて。

イメージしながら楽器を持ち~さて、持ち方は?
色々な演奏家の持ち方を見てその中から試して自分の手や身体全体と相談して下さい。身体や呼吸を窮屈にしないで楽器を支えられる持ち方を探すのが大事だと思います。これも文字では難しい。
楽器の重さを支えられていれば十分。

口元にマウスピース来る時にはイメージ、これから吹く音~フレーズ、が全て頭の中に準備されていて、同時にその為にゆっくりと時間の中で呼吸を始めて進める。

唇の何処にマウスピースを乗せるかは殆ど一番最後。全てが準備出来てないと感覚がマウスピースの位置を選べません。

細かなコツやその人に取ってのキーワードは有りますが、大体ここまで来て感覚の中に音が有れば唇は勝手に振動を起こし音が鳴る筈。

後は音を聴きながら自然に息が外に出て行くのに任せる。息はちゃんと吸えれば勝手に外に出て行きます。支えると言う事はその息が一度に外に出無い様に~ため息の様に成らない様に~サポートするだけ。音が空間に響いて自然に空間に消えて行けばOKだと思います。