カズの「きまぐれブログ」 -43ページ目

日本の内需は限界なのか

ここ最近経済格差が広がっている。富めるものがより富めば、水が滴り落ちるように貧困層にまで富が次第に広がるようになるという幻想があったが、それは結局幻想でしかなかった。
富裕層は、欲しいものはたいてい手にはいっており、収入が増えたからといって新たに消費を増やすなんてことはあまり無い。もともと生活に余裕があるのだから。
一方貧困層を中間層にまで引き上げることができれば、今まで買いたくても買えなかったものが買えるのだから、内需、即ち国内需要は驚くほど飛躍的に拡大する。
かつての日本は、極端に富める者も、極端に貧しい者も少なく、中間層が多かった。企業にとってはそれこそが好都合だった。中間層向けの商品開発をして売り出せば、それを欲する人達が大勢いたのだ。中間層に絞って生産や販売ができるのだから、極めて生産効率も販売効率も良かった。企業にとってとても有難いシステムだったのだ。それが生産、物流、販売へと各業界へ好循環をもたらせていたのだ。それを支える意味で終身雇用制があった。将来を保証されているからこそ安心して消費が出来たのだ。
もちろん少子化による最も消費をしてくれる世帯が減少している現実はある。但し内需をできる限り広げるという意味では考えても良いのではないかと思います。

少子化対策を考える

ヤクルトレディが正社員化されるというニュースが流れた。
極端な人手不足の今では、家庭の主婦は企業にとってもかけがえの無い貴重な人材である。
一方学校行事や地域の行事でも主婦は大忙しである。企業と学校と地域の間で家庭の主婦を奪い合う状態にある。
少子化対策を考える際には、単なる税制や資金的な優遇措置では少子化対策にならない。
極めて深刻な労働環境における人手不足を何とかすることこそが、少子化対策の真髄である。
主婦の学校行事への参加も結局は教師の人手不足によるところが大きい。
他方企業においても総仕事量を徹底的に減らして行くことが不可欠になるだろう。
最も消費をしてくれる若年層から中年層にかけての人達の数が加速度的に減少している。これは単なる労働者不足に留まらない。何故なら労働者は必ず消費者だからだ。
つまりは消費者不足を意味する。つまり内需、即ち国内需要の減少を意味する。ではそんな中企業はどうするのか?国内需要にだけ頼っていたら生き残れない。海外に販路を見いだすしかない。
海外に販路を見いだすには、価格競争に打ち勝つしかない。そこで企業努力といった極めて都合のよい言葉である。企業努力とは、即ち賃金を徹底的に抑え込むことである。
しかし賃金を徹底的に抑え込んでしまうと、労働者は必ず消費者であるから、消費の減少、つまり内需の減少に繋がるのである。
賃金を徹底的に抑え込むことで夫の収入だけでは生活ができなくなり、結果として共働きが増えて行く。
一見人手不足には良さそうに思えるが、先に書いたように家庭の主婦は労働者として期待されているだけでなく、部活など学校行事や地域の行事もあり、忙しい上、待機児童の問題もあり、ますます子供を産み育てるのが難しくなる。
さらにその下の世代は、そうした情景を見て、子供を産み育てることをより避けるようになってしまい、ますます少子化は加速してゆくのである。
また少子化に加え、最も消費をしてくれる若年層から中年層にかけての人達が生活に余裕がないことが日本経済の先行きを暗くしているのである。

TRONの屈辱から我々が学ぶべきこと

1980年代後半、日本発祥のOSがアメリカによる日米貿易摩擦(スーパー301条)により、BTRON(超漢字)というパソコンOSの未来が破滅的危機に立たされることになる。
これは濡れ衣だったのだが、時既に遅し、パソコンOS市場は既にWINDOWSの天下になってしまっていたのだった。
TRONは当時の通産省が日本の学校で使うという方針を固めていた矢先だった。
学校で学べば、当然日本の市場はTRON優位になる。
それを見越してTRON潰しを意識的に狙ったものだった。
TRONは軽く、小型化が出来、しかも仕様書が無料で公開されている上、OSとしても極めて優れた性能を持っていた。
OSを海外に握られることは日本のメーカーのパソコンの利益率低下を意味する。今日日本のメーカーがいずれもパソコン市場において極めて苦戦しているのとは無関係ではないだろう。
当時の日本は牛肉やオレンジの問題に必死でTRONどころではなかったというのが真相だろう。
しかし国際市場においてはそれぞれの国の国益がぶつかり合う経済戦争の意味合いもある。
そこでしたたかに渡り合うには、株価や為替といった目に見えるものだけにこだわっていれば、取り返しの付かない事態になってしまう。
幸いTRONは組み込み式OSの分野で、奇跡の大逆転勝利を納めたことで日本にとって計り知れないほどの効果をもたらした。
TRONの問題において反省、学ぶべきことはたくさんあると思う。