9月の例会の報告その2です。例によって、ぼく個人の印象で記事にしていますので、全体の内容は物理サークルウェブサイトの例会報告を御覧ください。
これは杉本さんが林さんの自作バンデグラフを真似して作ってみたという追実験の報告。
これが、林さんの理論通りにならないという驚きの結果。やっぱり、実験って、思うようにはならないですね。そこが面白いんですが。
この動画もユーチューブ「いきわく物理」にアップしていますので、よろしければ御覧ください。
こちらは林さんの揚力風洞実験。昔はストローを敷き詰めて風を整流していたのですが、なんとプラダン(プラスチックダンボール)を重ねるだけで性能のよい整流器ができています。これなら、だれにでも作れますね。
これは、サークルで議論百出したシーン。林さんは、羽の下に手を置くことで翼の下の風の流れを止め、ベルヌーイの定理によって下からの圧力が増すために翼が上昇する、という説明。
いきなり、臼井さんが、手を羽の下に伸ばし、「これ、手に当たった風が上に向かって、翼を押し上げているんじゃないの」と素朴な質問。どっとウケました。
これについては、様々な実験を繰り返しましたが、本当に議論百出で結論がでませんでした。
これ以外にも、凧の揚力もじつはベルヌーイの定理で説明できるという林さんの話に、議論が沸騰。賑やかな会になりました。
こちらは村田さんの発表。光っているのは田中さんが開発した静電メーターに使われていた電圧を感知してLEDの点灯で正負を見えるようにした部品。村田さんは、片方を電流検知できるタイプに改造し、抵抗器に交流のような振動電圧を加えて、電圧と電流がどう振動するかを可視化しました。
抵抗で、電圧と電流が位相のずれなく振動する様子が、よくわかります。
次はコンデンサー。コンデンサーだと、電圧と電流は位相がπ/2(90°)ずれますが、それもよくわかります。
村田さんはコイルについても実験してくれましたが、コイルの場合、純粋なコイルというものはなくて、どうしてもコイルの抵抗が絡んでくるので、位相のずれがπ/2(90°)にはなりません。それでも、電圧と電流の位相が少しずれることはわかりました。
おもしろいこと考えますね。
装置の説明まで高校生に説明するのは難しいので、電圧と電流の振動を測る装置としてブラックボックスで使えば、交流回路での電圧と電流の位相のずれが、実感できますね。すばらしい。
映像はありませんが、前回の物理サークルでぼくが問題提起した光の散乱に関する話を、ちょっとだけしました。
まだ完全に理解できていませんが、光の散乱は基本的に電磁相互作用なので、原子レベルで起こる現象であることは当然です。
ぼくが提起したことを列記すると、次のようになります。
(1)よくいわれるように、光の散乱が対象物が小さいほど激しく起こる、という保証はない、ということ。
そもそも、レーリー散乱の式には対象物の大きさを示す項目がありません。どの本にも、光の波長に比べて対象物が小さくなると、通常の反射や回折でなく、散乱が起こるようになる、と、定性的なことしか書かれていません。
(2)「ゆらぎ」が散乱が生じる重要な要素であること。
原子1つ1つから放射される光は、原子が結晶のように規則正しく並んでいると、干渉により透過光だけが生き残って、横へ放射されることはないということ。大気の空気の分子(酸素、窒素など)は、熱運動によりつねに動いているため、密度にゆらぎがあり、そのため、横方向への散乱光が干渉で消えることがなく、散乱光を見ることができる、ということです。
『物理学総論』(堀健夫)には「もし、空気の分子に密度のゆらぎがなかったら、空は昼間でも真黒で星がかがやくであろう」と書かれています。『ファインマン物理学/波動』にも似たことが書かれています。
(3)実感として、空の青さの主因が空気の分子(窒素など)と思えない。
夕日が朝日より赤いのは、だれでも知っていることです。それは、夕日の見える方向には昼の街があり、大気がチリで汚れているからです。また、月がときどき真っ赤に見えることがありますが、これは中国から黄砂が飛んできているなど、大気がチリで汚れているときです。
もし、光の散乱にもっとも強く関与しているのが空気の分子なら、黄砂が飛んでこようが、月は相変わらず黄色いままのはずですね。
てなことを、発言してきました。
まだ、電磁気相互作用の復讐をちゃんとやってないので、これ以上は言えないのですが、前回のサークルでいえなかった問題を、今回はすっきりいえたのではないかと思います。
この散乱の問題については、いずれ時間のあるときに、もう少しまとめた記事にしたいと思っています。
他にもいっぱい発表があったと思うのですが、思い出せません。紹介できなかったものについては、公式の例会記録をお待ち下さい。
やっぱり、会があった直後に書いたほうがよいようですね。
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