実験お楽しみ広場2022.12.25報告その2 | ひろじの物理ブログ ミオくんとなんでも科学探究隊

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 お楽しみ広場の報告その2です。

 イラストは、今回、中心となって取り回しをしたスギさん。ご苦労さまでした。

 

 

 こちらは発泡スチロール球で手作りしたDNAモデル。つなぎの分子の位置がつなぎ目の上にくるか下にくるかで、こんなに全体の構造に違いが出るとの体験談。おそらく写真上のようにつながるのが密な構造で正しいのではというお話。

 

 

 こちらは静電気発生装置各種。静電気の装置は作るのがたいへんなんですが、これらはしっかり作ってあって、ちゃんと機能するのがすごい。

 写真上は静電モーター。これと同じ原理の静電モーターは、ぼくとヒロさんも昨年度の放送大学で作りましたが、それよりコンパクトで回転が安定しています。

 帯電したプラスチックコップを右左の金属板に交互に置くことで回ります。

 写真中は静電気を与えたお皿に仁丹を置くと、仁丹がくるくると高速で回りだすというもの。

「仁丹なんか、いまどき手に入るのか?」という質問もありましたが、まだ薬局に行けば打っています。

 写真下は摩擦電気でネオンランプを点灯する装置。摩擦で電気が起きているよというのを、光で表現しています。

 ほかにもいっぱいあったけど、全部記録できませんでした。

 

 

 こちらは、転がすと戻ってくるおもちゃ。ペットボトルだと簡単に作れるとのことでした。うちの娘はこれをいただいて、大喜び。

 

 

 こちらは作っている様子を動画に取ったのですが、ぼくの立っていた場所ではカメラの位置が悪く、肝心の作業が撮影できませんでした。

 電熱器の上にお弁当などで使う紙のおかず入れを置き、そこにグルースティック(ホットボンダーに使うもの)を切ったものを入れて溶かします。電熱器から下ろし、一分ほど待ってグルーの状態が安定したところで、化石を押し付けて型をつくります。

 グルーが固まったら、そこに石粉粘土を入れて剥がすと、この通り。

 材料はすべて100円ショップで手に入るものばかりで、すばらしい。

 型取りといえば、ぼくなんかはシリコンゴムくらいしか思いつかないのですが、これは扱いがめんどくさい。それに比べると、グルースティックを柔らかくして型取りに使うというのは、びっくりするくらい簡単なアイディアです。

 

 

 こちらは熱対流プロペラ。

 電熱器の上に置いてあるだけですが、よく回ります。回りが悪いときには両手でプロペラを囲うようにすると気流が安定して回り始めます。

 

 

 こちらは昔なつかしい光歯車楽器。レーザー光を回転する歯車楽器に当て、その反射光を太陽電池で受け取り、アンプ付きのスピーカーに通して音にします。

 光源は懐中電灯より、狭い範囲を照らせるレーザーの方がよいとの話。

 オルゴールのように曲の一部分を再現できるように模様を並べれば、レーザーをスライドするにつれて曲が聞けます。

 

 

 こちらは飯田さんの動画集。力学の本を出版したので、そこに乗っている実験を動画にしたもの。動画がダウンロードできるサイトは以前紹介しました(*)が、なかなかダウンロードがめんどくさいという本人談で、もっと見てもらいたいからとDVDにしたということ。みんなに配っていました。

 ぼくのユーチューブチャンネルで、いずれ飯田物理動画みたいなシリーズタイトルをつけて、紹介しようかなと思っています。

 

(*)物理サークル2022.11.27報告その2を参照。

念の為、そこに貼ったリンクを、ここに再録しておきます。

飯田さんの動画

 

 

 こちらは、今回、もっとも衝撃的だったこと。

 このブログサイト「ミオくんとなんでも科学探求隊」の熱心な読者でもあった鈴木久さんが、11月にお亡くなりになっていたとの話がありました。

 

 ぼくはこの2年ほど、どういうわけか鈴久さんと交流がありました。

 体調が優れないのに、人一倍勉強熱心で、さまざまな研究会にどんどん顔を出すという、活発な方でもありました。

 昔亡くなった三井さん宅で整理があると聞きつけ、三井宅になんども足を運んで、貴重な資料や蔵書の引取先を探すという活動もされていました。

 ぼくも、いきなり鈴久さんから電話があり、「三井さんの蔵書の中で、『ダンネマンの第自然科学史』という何冊もの本があるのだけど、これはあなたが持っているべき本だから、ぜひ引き取ってほしい」と頼まれました。

 熱心さにまけて引き取った後、鈴久さんのいっていた通りだとわかりました。今では科学史絡みの話を書く時の必需品となっています。

 

 理科の会の方が、鈴久さんの遺品整理ということで、蔵書や資料を大量に持ってきて、引き取り手を探していました。

 その中にあった物理ノートの一部は、物理の勉強をしたいからと、鈴久さんがぼくから借りていたものでした。この物理ノートはお返しいただき、さらに、原語版のため引き取り手のない『ファラデーダイアリー』全7巻も、ぼくが引き取らせていただきました。

 ダンネマンの本の件もあったので、ぼくが引き取ることが、鈴久さんが一番喜んでくれるのではないかと判断したからです。

 これは、ファラデーの研究の航跡を見る上で貴重な資料。試しにと1821年を見たら、ちゃんとファラデーモーターの図がありました。(ファラデーモーターの発見は1821年)

 こちらについては、機会があれば、このブログサイトでも紹介していきたいと思っています。

 

 では、次回は報告の最終回。

 いよいよ、四ヶ浦さんの講演に入ります。

 

 

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