マンガ「天球と地球」p02です。本当はブログサイトには毎回2pずつ掲載したいのですが、インスタと同時進行で連載していますので、インスタに合わせて、毎日1pの連載にしました。
とっぴ、ろだん、あかね、むんくの4人が科探隊のメンバーですが、この話は第1話ということで、科探隊を結成するシーンから始めました。
自作を語るのは好きではありませんが、科学マンガについては、マンガに書ききれない科学的な背景の解説が必要かと思います。
時系列では『いきいき物理マンガで冒険〜ミオくんと科探隊理論編(以下、かんたんのため冒探と略します)』の第5話「でたらめの国」が、とっぴとミオくんが出会う、最初の冒険譚になります。
科探隊4人は、このブログサイトを始めるときにキャラクター作りをしました。
もっとも、ろだんは『いきいき物理わくわく実験』のイラストでよくつかったキャラクター、むんくはべつのところで使ったことのあるキャラクターなので、微調整するだけですみました。ですから、まったく新しいキャラはあかねだけです。
『いきいき物理マンガで実験〜ミオくんと科探隊実験編(以下、実探)』の後書きに書きましたが、とっぴたち4人は科学に必要な資質4つを象徴させて性格付けをしています。
とっぴは「疑問に思う心」、あかねは「論理能力」、むんくは「数学センス」、ろだんは「粘り強さ」です。
「疑問に思う心」は「好奇心」といいかえてもいいと思います。ぼくの敬愛する物理学者ファインマンは、科学者にとって一番大切な素養が「疑問に思う心」だといっています。
「論理能力」は一般に科学の資質としてもっとも知られているものです。誤解されていますが、「論理」は、物事を発見する能力ではありません。発見はもっと別の要素により行われます。
「数学センス」はとくに物理学では重要です。が、これも一般にいわれているように、単純に数式が使えれば物理ができるというような関係ではありません。もっとも有名な例が、電磁誘導など、かずかずの大発見をしたファラデーです。ファラデーは小学校を出てすぐに製本屋の丁稚奉公をしているので、数学を習うチャンスがありませんでした。ファラデーの書いた本には、数式はいっさい登場しません。
むしろ、数学は、人間の想像力を超えるときに必要なもので、新しいことの発見にもつながります。これについては、また別の機会に書きたいと思います。
「粘り強さ」は理論にも実験にも必要です。愚鈍なほどの粘り強さが、結果の出ない実験をあきらめずに続けて成功に導くからです。(もちろん、成功に結びつかないことも多々あるのですが、粘り強く続けないと成功することはできません)
科探隊4人の言動を見ていただくと、これら4つの資質がちらちらと表れますので、それもお楽しみいただければと思います。
「でたらめの国」のもとになった「でたらめの国のミオくん」では、とっぴには名前がついていなくて、ミオくんだけが名前を持っていました。「でたらめの国のミオくん」自体、3度ほどリメイクしてきたマンガですが、『冒探』を出版するにあたり、他の話と同様な形式にするのと、画風を合わせるため、4度目のリメイクをしました。
もとになった「でたらめの国のミオくん」は初期のものと後期のもの両方が、このブログサイトに収録してありますので、興味のおありの方はそちらをごらんください。最後に関連記事リンクを貼っておきます。
なお、学校の名称「山根高校」は、科学関係の人にだけわかる語呂合わせになっています。
ヤマネコウコウ=ヤマネコ+コウコウ=山猫+学校=山猫学会
山猫学会(リンチェイ・アカデミー)は、ガリレオ・ガリレイたちが仲間と作っていた研究会のようなものです。ガリレオの著書は「リンチェイ・アカデミー会員ガリレオ・ガリレイ」の名前で出版されています。
これは「わかる人だけわかってね」というちょっとした遊びなので、本編中に言及することはありませんが・・・
では、今回はこのへんで。
関連記事
Quest0でたらめの国のミオくん1/4(もっとも後期のものです)
でたらめの国のミオくん初版発見1/5(最初のものです)
〜ミオくんと科探隊 サイトマップ〜
このサイト「ミオくんとなんでも科学探究隊」のサイトマップ一覧です。
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