熱の最後はオマケです。
高校生にとって、熱力学が難しく感じる理由は、情報(法則)が多すぎる、ということに尽きます。
力学なら、現象の結果を予想する道筋はわりとはっきりしています。
運動方程式を用いて力で考えるか、エネルギーを用いて仕事で考えるか、運動量を用いて力積で考えるか・・・
それぞれの法則がスッキリとしていますから、考えやすいんですね。
ところが、熱力学の分野では、出てくる式がわんさかあって、どれが重要な式なのかさっぱりわかりません。
式と式の関係もわかりにくく、混乱します。
見るに見かねて、法則のマップを作ってあげました。参考にできるものが何一つなかったので、このマップは独力で作りました。ぼくの完全なオリジナル作です。
これを作ったのはかなり昔ですが、改訂を何回か繰り返し、この形に落ち着いています。物理基礎と物理で習う範囲の違いもわかるようにしてあります。(物理基礎は発展部分を含むようにしてあるので、物理基礎+物理と表してあります)
境界が曖昧なものは*をつけてあります。
それが、こちら。
職場の同僚(女性)から以前聞いたウソみたいな話ですが、その女性の夫にあたる方が大学の理学部で教鞭をとられており、学生が大学院試験の前に「熱のところがわからないので、なにかありませんか」といいにきたので、ぼくのこのプリントを見せてやったところ、「初めて熱力学がわかった!」と歓喜し、おまけに大学院も受かったそうです。
その話を聞いて同僚と大笑いしましたが(もちろん、大学院に受かったのはその学生さんの実力だからです)、やはり熱力学の分野は法則がごちゃごちゃしていてわかりにくく、苦労している人が多いんだなあと実感しました。
はっきりいえば、余分な情報が多すぎるんですね。
このマップでは、気体の熱力学を扱う上で中心になる法則を3つに絞ってあります。
状態方程式につながるボイル・シャルルの法則の糸口を見つけたのが、アイルランドのボイル。絶対温度を決め、熱力学第一法則をまとめたのがアイルランドのトムソン。主要な3つの法則は、この2人が強く関与しています。
また、あまり本質的には重要ではありませんが、高校生が入試勉強をする上で重要なもの(入試で困る典型的な話題)も入れてあります。
熱の学習の最後に、総まとめとして渡しているものですが、一通り習ったことの関係がわかって、かなりすっきりするのではないでしょうか。
高校生にはすごく好評で、作ったかいがあったのですが、ひとつ困ることが・・・
これを渡すと、決まって「力学や波動や電気も、マップを作って欲しい!」といわれるんですね。
その分野は、わざわざマップを作らなくても、わかるでしょ・・・と答えています。
あるいは、自分で作るのもいいですね。
ぼくは、高校生の時、電磁気の分野で登場する単位があまりにごちゃごちゃしているので、自分の整理用に一覧表を作って相関を調べたことがありますが、その作業のおかげで、電磁気の法則を整理して理解することができました。
なんでも人に頼るのは、理系の発想じゃないよ〜ん!
<物理ネコ教室3年>
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