1954年という年。日本の映画ファンはうれしい悲鳴を | あの時の映画日記~黄昏映画館

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あの日、あの時、あの場所で観た映画の感想を
思い入れたっぷりに綴っていきます

昨日の記事をアップしていて、

『麗しのサブリナ』が1954年制作、日本公開であったことで、

何気なくこの年の日本公開作品を調べてみました。

 

そしたらどうですか!

この年は、名作、大作が立て続けに公開されていた年なんですよ。

質、量ともにまさに凄い時代だったのではないでしょうか。

 

まず2月には、

次回ワイルダー特集でアップする予定の、

第十七捕虜収容所』が公開されています。

(制作は1953)

3月には、
個人的にキューブリック監督の『現金に体を張れ』と同じくらい、
犯罪映画として高く評価している、
ジョン・ヒューストン監督作品、
アスファルト・ジャングル』が公開。

(制作は1950)

マリリン・モンロー出演のコメディ、
百万長者と結婚する方法』なんていう佳作も公開されています。
そして4月。
『天井桟敷の人々』を監督したマルセル・カルネの、
嘆きのテレーズ』が公開。
これは観たいとずっと思っているのですが未見なのでいまのところレビューなし。
そして同じく4月には、
日本が誇る世界的傑作、
黒澤明監督『七人の侍』が公開。
そしてその翌日には、
オードリー・ヘップバーン主演の永遠のロマンティックコメディである、
ローマの休日』が公開されているのです。
6月には、
マーロン・ブランドが初めてアカデミー主演男優賞を受賞した、
波止場』が公開されています。
これも、昨日アップした『麗しのサブリナ』同様、
本国アメリカよりも日本公開の方が早いんですよね。

 

7月には、

ジョルジュ・クルーゾー監督のサスペンスの傑作、

恐怖の報酬』が公開。

ここまでのラインナップでも、

どんな贅沢な一年なんだと思いますよね。

 

9月に、『麗しのサブリナ』が公開され、

10月にはヒッチコックの傑作、
ダイヤルMを廻せ』が公開。
同じ月には、
スタンリー・ドーネン監督『雨に唄えば』と並ぶ、
同監督の傑作ミュージカル映画である、
掠奪された七人の花嫁』も公開。
そして11月には、
キングオブモンスター、
本多猪四郎監督、
ゴジラ』が公開されています。
『七人の侍』と『ゴジラ』が同じ年に公開されているんですよ。
しかもどちらも東宝。
どれだけ映画にお金が回ってたかってことですね。
 
黒澤監督も『ゴジラ』には関心を持っていたようなんですが、
完璧主義者の黒澤監督がゴジラを撮ったら制作費だけで会社がつぶれてしまうからやめてくれという声があったとかなかったとか。
 
そして、この年の公開ではないのですが、
フェデリコ・フェリーニ監督の『』が1954年制作です。
(公開は1957年になっちゃいましたけど)
この時代の作品をいろいろ振り返っていくほど、
映画の黄金時代は1950年代だったという気がしますね。
 
黄金の50年代。
まだまだアップしていない作品がありますので、
順次上げていきたいと思います!