文化祭が終わって
ピエールが運転する車で
屋敷へと向かう
彼らの家は
サントロペ近くの高台にあった
屋敷が見えて
車の音を聞きつけた
家政婦のナニーが
私たちを出迎えてくれる
ナニーとは
小さい時に会ったきりだ
私に与えられた可愛らしい部屋✨
夫婦の寝室のちょうど真上にあった
3人でのディナー
馬の調教師で馬術学校を経営する
ピエールが卑猥な話をする
「今度 乗馬を教えてあげよう
女の子は馬に跨ると
気持ち良くなって欲情するからな
胸が大きくなるように もう少し食べないと
それじゃ彼氏もできないぞ」
やっぱり嫌な男だ
食事の席でこんな卑猥な話をするなんて
綺麗に装ったのに
レディーとして扱ってもくれない
気分を害して席を立った
夫のこと 御免なさい
下品な冗談を平気で言うひとなのよ
此処にいるのは
夏の間だけなんでしょう?
パリにはいつ帰るの?
ピエールが馬術学校を買ったから
此処に定住することにしたの
でも時々 パリが懐かしくなって
堪らなくなるわ
メリッサはそう言って
寝室に消えて行った
庭に出ると
カーテンの向こうから
彼女の着替える姿が
灯りに照らされ
幻想的に浮かび上がる
髪を解いて
細く長い頸が顕になり
解いた髪を前後に振る
女らしい官能的な仕草✨
私も - - - いつの間にか
着ていた服を脱いで
彼女のように
何度も 何度も
髪を振る
首を傾げて 虚な眼で
指を噛んでみる
あなたのような
魅惑的な女になりたいの ✨
ローブを羽織る
後ろ姿さえも悩ましい
そこに夫が現れて
嫌がる彼女の髪を鷲掴みにして
無理矢理 ベッドに押し倒す
何て酷いことをするの
やがて灯りが消えて
何も見えなくなる
艶かしい声だけが - - -
暗闇の中から聴こえてくる
私は裸のまま 木に登り
剥き出しの太腿で
湿り気を帯びた樹皮に触れてみる
小雨が降り
雫が肌を伝わって
手は苔で汚れて
夏の野の花を踏んだ
足の指だけが - - -
赤く染まっていく
月の明かりに照らされて
女になるのを感じて - - - ✨
メリッサの頸のような
しなやかな木の幹に - - -
ルカを想って
そっとキスをした - - - ✨
風が吹くたびに
熱くなった肌を
彼に優しく愛撫される
私を - - -
想像しながら - - - ✨
続く - - - ✨
裸のままで 木に登って
全身に月の明かりを浴びて
女になったと感じる
野の花を踏んで赤く染まった足の指
この場面は
もうお分かりかとは思いますけど
処女喪失を表現しているんですね
神秘的で自然回帰的な
フランスの文化を感じますね✨
これってヨーロッパ全般に
言えることなんですけどね
私の夫はイギリス人なので
この感覚を理解できるんですよ
アダムとイブに通じるものがあって - - -
ヨーロッパの絵画って
昔から自然の中でポーズをとる
裸婦画が多いですよね
ヨーロッパのひとって
あんまり抵抗ないんですよね
ヌードに対して
あと70年代という時代背景もありますね✨
愛するルカと
強い憧れにも似た
メリッサへの
形容し難い感情に揺れる
ビリティス
性の目覚めを描いた
詩的で幻想的なこのシーン✨
フランシス・レイの
美しい主題歌が流れて
フランス映画らしい
しっとりとしたエロスと
芸術性を感じますね - - -
何度観ても - - - うっとり 💕❤️
次回の - - - ビリティス
お楽しみに - - - ✨
ありがとうございます🙏