都心で増える新しいお別れの形
都内で特に目立って増えている新しい『お別れの形』が、無宗教葬。
そこで、先日、葬儀社さん向けの無宗教葬ハウツウDVDの収録を行いました。
書いて字のごとく、宗教的な儀式はなく、お式にはお坊さんなどの宗教者もおいでにはなりません。
では、いったいどのようなお式なのか、なぜ、無宗教葬とよばれるお式が都心を中心に増えているのか興味を持たれる方々も多いと思います。
都心を中心にこうしたお式が増えているのは、元々お付き合いのあるお寺(菩提寺)がなく、時代とともに宗教離れが進み、一方で形式的なお式ではなく、その人らしい個性を活かしたお式を望まれる方が増えてきたことが、無宗教葬の増加につながっています。
お式の内容は、ごく一般的な例としては、その方のお好きだった音楽が流れる中、開式→黙祷→足跡紹介→親しかった方々からのお別れの言葉→弔電紹介→参列の方々へのお礼の言葉→献花。
こうでなければいけない、という決まった進行や項目がないだけに葬儀担当者の経験や実績、司会者の力量により、式の良し悪しが決まってしまいます。
今回、収録した無宗教葬のハウツウDVDが完成しましたら、進行のイメージだけでも動画でご提供できれば、と考えています。
葬儀社限定のマル秘展示会!?
この季節になると浅草界隈で開かれる、とある展示会があります。
展示会はいろいろあれど、入場できるのは葬儀関係者のみという限定条件付き。
一歩足を踏み入れると、そこは別世界。
木彫りの菩薩様をはじめ、極楽浄土を表現した彫刻、きらびやかな螺鈿の祭壇など普段はなかなか見ることができないものばかり。
こうした異空間で同時に 葬儀社さん向けの勉強会が行われ、今年も講師として参加させていただきました。
時代の流れとともにお葬式の規模も「家族中心型」に移行。
それに伴い、葬儀社は前にもまして、きめ細かい説明スキル、的確な表現力が求められるようになってきました。
家族葬と密葬の違いとは?家族葬のデメリットもきちんと伝えられるか?
神式のお葬式にて「玉ぐし拝礼」をご理解頂けるよう、かつ手短にレクチャーができるか?
…などなど、参加された皆さんと一緒に考えながら、アッという間に異空間(!)での時間は過ぎていきました。
秋田でも葬祭大辞典
秋田の大手地元新聞社『秋田魁新報』から、特集ページの監修依頼がありました。
特集タイトルは、『もしものとき知っておきたい葬祭大辞典』。
関東と違い、秋田では荼毘に伏されてから通夜法要、葬儀・告別式が行われるのが一般的。
お葬式の流れや慣習は日本各地域により特徴があり、世界的に見ても日本のお葬式文化はたいへんユニーク。
機会があれば、このブログでも紹介したいと思います。
さて、今回の監修の内容は、お葬式の流れ、もしも…のためのチェックリスト、お葬式費用総まとめ、お墓の話、弔問マナーなどなど盛りだくさん。
紙面には秋田の地元葬儀社も数多く広告を掲載されていましたが、中でも目を引いたのは、秋田大仙市にある「花王堂」のこのコピー……
『食べ物は買う時に試食ができる。洋服は買う時に試着ができる。だけどお葬式は試す事ができません。だからこそいざという時の準備が必要です』
今回の特集記事のテーマにぴったりの説得力のあるコピーには思わず、うなってしまいました。
まさに御意!