(N056)東京都国道レビュー~後編~ | BLUEのブログ

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前編にもどる

 

今日は前回の東京都を通る国道のレビューの続きです。

 

東京都は狭いながらも20もの国道が走っております。これを全部1つにまとめようとすると膨大な量になるので、「前編」「後編」の2つに分けていきます。

 

今回の後編は旧二級国道及び一般国道になってから指定された路線をピックアップします。ここでは東京都内の情報のみを提供していきます。全体マップは下記のリンクを参照して下さい。

 


 

【全体マップ下矢印

 

 

  旧二級国道

 

【国道122号:日光東京線】

 

起点:栃木県日光市神橋交差点

終点:東京都豊島区西巣鴨交差点

全長:157km

東京都区間:北区新荒川大橋~終点(延長6km)

指定区間:なし

管理:東京都第六建設事務所

愛称:以下の通り(東京都内のみ)

  • 北本通り(新荒川大橋~王子駅前歩道橋)
  • 明治通り(王子駅前歩道橋~終点)

【都内の主な沿線】

  •  N  南北線(赤羽岩淵~王子)
  •  SA  東京さくらトラム(王子駅前~新庚申塚)

【全体マップ下矢印

 

東京を「終点」とする珍しい国道。「岩槻街道」の道筋を辿り、都内では「北本通り」の愛称で知られる。この道は何と言っても王子駅から坂道を上って都電と共に飛鳥山公園を西に回る姿が象徴的で、TVとかで映し出される事も少なくない。道自体は基本的に6車線で、飛鳥山公園を除けばフラットな道なりで走りやすい。

 

埼玉県・群馬県では徐々にバイパス化されており、川口~岩槻は東北道の側道として機能するほか、桐生までは概ね4車線以上が確保されている。栃木県内は日光市しか通らない。

 

【国道130号:東京港線】

起点:東京都港区日の出桟橋(正式には東京港)

終点:東京都港区芝四丁目交差点

全長:500m

指定区間:なし

管理:東京都第一建設事務所

愛称:旧海岸通り(芝浦一丁目交差点以西)

 

【全体マップ下矢印

 

港区内で完結する国道で、全長は500mと日本で2番目に短い。ただし、国道174号が経路短縮する前はこの国道が一番だったそうだ。だからって何かあるわけではないのだが、一応起点には東京都設置の青い0kmポストがあるので一度は見ておいてもいいかもしれない。道は4車線(旧海岸通りは7車線)が確保されている。

 

起点から先へ進むとレインボーブリッジを渡る事になる。てか、レインボーブリッジをこの国道に指定していれば価値は大きく上がったのに…。

 

【国道131号:羽田空港線】

起点:東京都大田区穴守橋(正式には羽田空港)

終点:東京都大田区大森警察署前交差点

全長:3.6km

指定区間:なし

管理:東京都第二建設事務所

愛称:以下の通り

  • 環八通り(大鳥居交差点以東)
  • 産業道路(大鳥居交差点以北)

【都内の主な沿線】

  •  KK  京急空港線(天空橋~大鳥居)

【全体マップ下矢印

 

大田区内で完結する国道。大鳥居交差点を境に起点側が環八通り、終点側が産業道路となり、道の性格もここで分かれる印象がある。なお、大鳥居交差点は京急が地下化されるまでは複雑な交差点であり、ここで渋滞や事故が起こる事も多かったようだ。元々は全線が4車線だったが、最近になって拡張工事が進められ、呑川の前後を除いて6車線化が完了している。

 

ちなみに、起点は穴守橋の東詰で、国道を示すものはないが道路管理境界の標識が立てられている。

 

【国道139号】

起点:静岡県富士市富士東IC

終点:東京都西多摩郡奥多摩町深山橋交差点

全長:121km

東京都区間:西多摩郡奥多摩町川野(延長2km)

指定区間:富士~大月のうち富士吉田市街を除いた区間

管理:東京都西多摩建設事務所

 

【全体マップ下矢印

 

厳密には旧二級国道ではなく、1993年に追加指定された都内では比較的新しい国道。ただ、都内といっても東京都の西端にある奥多摩湖の西を通るのみで、距離も2km強しかない。道自体は完全な山道であるが、流石は東京の国道でありちゃんと往復2車線が確保されている。

 

国道139号は基本的に富士山の西から北に回る印象が強く、大月までは直轄区間となっている。大月以北でも2014年に松姫峠を超えるルートがバイパス化されている。

 

【国道246号:東京沼津線】

 

起点:東京都千代田区三宅坂交差点

終点:静岡県沼津市上石田IC

全長:125km

東京都区間:以下の通り(延長16km)

  • 起点~世田谷区二子橋
  • 長津田町田境~町田市目黒高架橋

指定区間:全線(二子橋の旧道区間を除く)

管理:以下の通り

  • 東京国道事務所(起点~新二子橋)
  • 東京都第二建設事務所(玉川高島屋S.C~二子橋交差点)
  • 横浜国道事務所(長津田町田境~目黒高架橋)

愛称:以下の通り(東京都内のみ)

  • 青山通り(起点~渋谷署前交差点)
  • 玉川通り(渋谷署前交差点~二子橋交差点)
  • 永田町バイパス(隼町交差点~特許庁前交差点)

【都内の主な沿線】

  •  Z  半蔵門線(永田町~渋谷)
  •  DT  東急田園都市線(渋谷~南町田グランベリーパーク)

【全体マップ下矢印

 

一般的に「ニーヨンロク」と呼ばれている。三桁国道では珍しく二子橋の旧道を除く全線が国直轄区間であり、基本的には6車線以上が確保されている。曲がる箇所は渋谷駅の東側ぐらいだが、全体的に細かなアップダウンが多い傾向がある。首都高の下を通る玉川通りや町田市内の国道16号へ入る側道で渋滞が多発する事が多い。

 

他県区間では概ね4車線以上が確保されており、歩道もあるので狭苦しさはまず感じられない。国直轄管理であるため全体的に高規格で、国道1号以上に立体交差化されている場所が多い。

 

【国道254号】

image

 

起点:東京都文京区本郷三丁目交差点

終点:長野県松本市平瀬口交差点

全長:225km

東京都区間:起点~板橋区新東埼橋(延長15km)

指定区間:東京都内のみ

管理:東京国道事務所

愛称:以下の通り(東京都内のみ)

  • 春日通り(六ツ又歩道橋以東)
  • 川越街道(六ツ又歩道橋以西)

【都内の主な沿線】

  •  M  丸ノ内線(本郷三丁目~池袋)
  •  TJ  東武東上線(池袋~和光市)
  •  Y  有楽町線(地下鉄赤塚~和光市)

【全体マップ下矢印

 

東京都内のみに指定区間を持つ不思議な国道。池袋の2つの線路を越える六ツ又陸橋で道が分かれる感じとなっており、愛称も池袋の東西で異なっている。道自体はほぼ4車線で、起点付近を除けば直線的な印象を受ける。経路の近い「中山道」の脇街道として昔から使われてきた道であり、国道17号とは兄弟のような関係である。証拠としては新大宮バイパスがこの国道から分岐したり、 E17 のナンバリングが付いている関越道が近くを通っていたり……といったところだろうか。

 

埼玉県に入ると国直轄区間ではなくなるが、依然高規格な道なりが続いていく。その後は群馬県・長野県を通り、最終的には松本トンネルを通って完結する。

◆一般国道

【国道298号:東京外郭環状線】

起点:埼玉県和光市松ノ木島交差点

終点:千葉県市川市高谷交差点

全長:44km

東京都区間:葛飾区水元公園~葛飾大橋(延長900m)

指定区間:全線

管理:首都国道事務所

愛称:東京外かく環状道路

 

【全体マップ下矢印

 

基本的に外環の下を通る側道として機能する。ただ、東京都内の区間は1kmに満たず、しかも東京都の東端に位置するため、国道139号と同様に存在を忘れられる傾向にある(公式HPにも千葉区間として扱われるほど)。なお、練馬以南で外環の建設が進んでいるが、この東京区間は現時点で国道指定されていない。

 

埼玉区間は比較的古い時期に開通しており、外環の防音壁がシェルターのようになっているのが非常に目立つ。千葉区間は2018年になって全線開通した。

 

【国道357号:東京湾環状線】

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起点:千葉県千葉市中央区村田町交差点

終点:神奈川県横須賀市夏島

全長:92km

東京都区間:江戸川区舞浜大橋~大田区多摩川トンネル(延長23km)

指定区間:全線

管理:東京国道事務所

愛称:東京湾岸道路(八潮バイパスは以下の通り)

  • 海岸通り(八潮橋交差点~新東海橋交差点)
  • 山手通り(新東海橋交差点~北品川二丁目交差点)

【都内の主な沿線】

  •  JE  京葉線(舞浜~新木場)
  •  R  りんかい線(新木場~品川シーサイド)

【全体マップ下矢印

 

「東京湾岸道路」と呼ばれ、ほとんどの区間で高速湾岸線と並走する。湾岸線の存在のためか、現時点で多摩川トンネルが未開通である。比較的新しく開通した国道なので線形が非常に良く、片側2車線化されているため走りやすいがスピードの出し過ぎには注意。また、国道357号自体が他の国道の共同溝と孤立している事もあり、2006年になって国道15号に至るまでの既存の都道を「八潮バイパス」として国道指定した。

 

千葉県内では完全な主要道路とされており、所々で渋滞が発生する事がある。一方で神奈川県内では東扇島地区と大黒ふ頭~八景島しか開通していない。

 

【国道411号】

起点:東京都八王子市左入町交差点

終点:山梨県甲府市甲府警察署前交差点

全長:115km

東京都区間:起点~西多摩郡奥多摩町鴨澤橋(延長54km)

指定区間:なし

管理:東京都建設局(詳細は以下の通り)

  • 南多摩西部建設事務所(あきる野IC以南)
  • 西多摩建設事務所(あきる野IC以北)

愛称:以下の通り(東京都内のみ)

  • 滝山街道(起点~友田交差点)
  • 吉野街道(友田交差点~万年橋南詰)
  • 青梅街道(青梅市民会館南交差点~鴨澤橋)

【都内の主な沿線】

  •  JC  青梅線(青梅~奥多摩)

【全体マップ下矢印

 

八王子~甲府の「甲州裏街道」で、奥多摩方面の生命線として機能する。青梅以西では特に重要な役割を果たすが、山道なので全線2車線であり、観光シーズンになると渋滞が起こる事も少なくない。そのため、多摩川の南側に「多摩川南岸道路」が作られており、将来的には奥多摩湖までバイパスできるようにする計画となっている。また、八王子市内では「新滝山街道」が実質的なバイパスとされており、多摩川南岸道路と共に正式に国道411号へ昇格する可能性もある。

 

山梨県では「大菩薩ライン」と呼ばれる事もある。最終的には甲州街道と合流し、甲府市街で終点を迎える。ただし、国道20号と接する事はない。

 

【国道466号】

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起点:東京都世田谷区瀬田交差点

終点:神奈川県横浜市神奈川区保土ヶ谷IC

全長:19km

東京都区間:起点~世田谷区新多摩川大橋(延長3km)

指定区間:第三京浜に該当する区間

管理:以下の通り

  • 東京都第二建設事務所(玉川IC以西)
  • NEXCO東日本(玉川IC以南)

愛称:以下の通り

  • 環八通り(玉川IC以西)
  •  E83  第三京浜道路(玉川IC以南)

【全体マップ下矢印

 

東京と横浜を連絡する役割を持つ道路。玉川ICを境に起点側が環八通り、終点側が第三京浜となり、道の性格もここで分かれる。都内では東名第三京浜の連絡線かつ東京都北部を繋ぐ重要な区間で、起点の瀬田交差点では毎日のように大渋滞が発生している。道は全線で6車線となっているが、環八通りでは前述の傾向もあり交通量の多さに対応できていない。路線を示す標識は国道466号と都道311号の二重となっているのが特徴である。

 

神奈川県内では全線が有料の第三京浜として指定されている。1960年代の古い時期に作られた道路であるにも関わらず6車線が確保されており、線形も非常に良いため現在でも渋滞がほとんど起こらない。

 

【国道468号】

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起点:神奈川県横浜市金沢区並木IC

終点:千葉県木更津市木更津jct

全長:306km

東京都区間:相模原八王子トンネル~青梅IC(延長25km)

指定区間:全線

管理:以下の通り(東京都内のみ)

  • NEXCO中日本(あきる野IC以南)
  • NEXCO東日本(あきる野IC以北)

愛称: C4  圏央道

 

【全体マップ下矢印

 

全線が有料道路で「圏央道」と呼ばれる事が多く、そもそもこの国道を示す標識はどこにも設置されていない。それでも国道16号のバイパス的な存在として、また東名から中央道関越道といった道へ都心を通らずにスルーする短絡ルートとしてこの4車線道路の役割は非常に大きい。都内では比較的早くから整備が進められ、1996年の最初の開通時にはすでに東京都へ入っていた。

 

他県では神奈川県と千葉県に未開通区間があり、特に千葉県は成田空港の近くを通るだけあって事業化が遅れた模様で、全線開通は2025年以降となっている。

 


 

以上の路線が東京都を通る国道です。面積の割に数が多く、流石は首都・東京といった感じでしょうか。

 

今日はここまでです。なお、神奈川県の国道レビューは以下のリンクを参照して下さい。