2年間続く、痰がまとわりつくような喉の違和感(ヒステリー球?)の整体治療 | 【大阪】 整体師養成校 ジャパン・ヘルスサイエンス専門学院                      JHSC整体治療室 = 公式ブログ

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2年間続く 痰がまとわりつくような喉の違和感(ヒステリー球?)の整体治療

8診目で解消した症例の解説です。
患者Sさん=56才-男性-自営業


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①    Sさんの病歴・・・「2年前から喉の違和感が続きます…」
患者Sさんは、逆流性食道炎の治療で来院されましたが、2年ほど前から咽喉の違和感も続いていましたので、これも併せて整体治療する事になりました。

 

 


②    Sさんの診察
【喉の違和感の所見】
・Sさんの身長と体重は171cm/82kgだそうです。
・血圧は135/85mmHgだそうです。
・複数の耳鼻科で診察を受けても、異常は全く無く、担当医より「気のもんでしょう」と言われ、特段の治療は無かったそうです。
・咽喉の違和感がある部位は、首の正中で幅は約4cm、顎より下方~胸骨柄より上方の縦に細長い範囲だそうです(☚ほぼ気管の走行部位)。
・咽喉のムカムカ感の性状は、痰を飲み込んだ際に、痰が喉の中にまとわりついて剥がれ落ちない様な感触だそうです。実際に痰を出そうとしてせき込んだりしても、何も出ないそうです。それが一日中続く事もあれば、ほとんど感じない時もあるそうです。飲食物の嚥下に問題は無いそうです。
・特段の呼吸器疾患の既往は無く、咳や痰などが出る事も、風邪に罹患した時以外は、ほぼ無いそうです。
・不整脈や呼吸困難感、あるいは眼痛、耳鳴り、歯周病/虫歯、鼻汁/後鼻漏なども、特に無いそうです。ただ後頚部のコリ感は強いそうです。
・仕事の内容はIT関係で、ほぼ一日中椅子に座ってパソコン作業をしているそうです。
・視診上、腹部はかなり膨満傾向で、胸骨下角も約90°ありました(☚左右肋骨弓が形成する角度で、平均的な胸骨下角の角度は約70°から80°まで)。
・胸頸部聴診上、心音/呼吸音に特段の所見は確認できませんでした。血管雑音も聴取できませんでした。
・胸部触診上、胸郭全般に著明な緊張と可動性の硬直化が触診できました。また、左右の胸骨側縁(R2~5)に緊張と圧痛があり、特にR5部の押圧は、かなり抵抗感がありました。


逆流性食道炎の所見
・呑酸はほとんど無いそうですが、胸焼けがよく生じ、ゲップも一日に数十回ほど出るそうです。飲酒後に悪化する事が多いそうです。
・食欲はある方で、排便は一日に二度前後あるそうですが、いつも残便感があるそうです。
・腹部聴診上、グル音はかなり微弱に聴取出来ました。血管雑音はありませんでした。水を嚥下する時の心窩部(剣状突起付近)での排泄音聴取検査では、1回目は16秒後にゴボゴボといった明瞭な排泄音が聴取出来ました。しかし2回目では36秒後に排泄音は聴取出来ましたが、しかしやや不明瞭になっていました。3回目では嚥下後60秒経過しても排泄音は聴取できませんでした。
・腹部触診上、全般に膨隆し、かつ緊満していました。心窩部ではソフトボール大の緊張と圧痛があり、また右下腹部(回盲部)にも著明な緊張と圧痛がありました。

 

 

 




➂ 治療目標と整体治療・・・胸郭~頸部筋膜の緊張を緩和する !!
   ⑴    胸郭の緊張(癒着?)を解放し、気管/食道を包む頚筋膜気管前葉臓側部or筋性部の緊張を解放する
   ⑵    上・下喉頭神経、舌咽神経咽頭枝の絞扼刺激を解放する
   ⑶    頸椎椎間板の圧迫を解放する
   ⑷    長期的観点として、残留便の排出を促進し、ダイエットに強力してもらい、腹部膨満を解消し、胸骨下角(現在90°)
を減少させる
【短期的観点】

・胸郭解放テクニック
・上・下喉頭神経/舌咽神経解放テクニック
・変形性頚椎症解放テクニック
【長期的観点】
・消化管平滑筋テクニック
・スローウェーブ起始部活性化テクニック

 





④    経過と結果・・・
・初診時の胸郭解放テクニックを施術後、咽喉の違和感は治療前の5/10に軽減していました。


・2診目来院時、初診治療後に5/10まで軽減していた喉の違和感は、6~7/10程度にまで戻っていたそうです。しかしその後、上・下喉頭神経や舌咽神経咽頭枝、あるいは頸椎椎間板の治療を施術すると、喉の違和感は1~2/10程度にまで軽減していました。


・その後、喉の症状は若干の紆余曲折がありましたが、5診目来院時には当初の2/10程度にまで改善していました。
 

・8診目来院時には、1/10程度にまで改善し、ほとんど気にならない程度だったそうです。そして9診目以降からはほぼゼロの状態となり、その後Sさんの主訴である逆流性食道炎/食道裂孔ヘルニアの治療が終了する14診目まで喉の症状は生じなかったので、本件の治療も終了する事にしました。

 

 

 




⑤     今回の症例の概説、、、
◆ 胃酸の逆流以外の原因が隠れている、、、

・一般的に、逆流性食道炎の患者さんは、胃酸が咽頭部に上逆する事でのどの違和感(痛み)を感じやすいと言われています。正に今回逆食の治療で来院されたSさんも、同様のケースでは、と想定できました。ところが、当院に来院されるのどの違和感がある逆食患者さんの中には、胃酸の咽喉部への上逆以外の原因であるケースも、少なからずある事があります。正にSさんの場合もそうでした。

 

 

◆ 胸郭の緊張による頸部筋膜の緊張が原因 ?!

・結論的に言えば、Sさんののどの違和感の第一因は、胃酸の上逆というよりは「胸郭の緊張(癒着?)による、気管/食道を包む頚筋膜気管前葉臓側部or筋性部の緊張」が主因ではないか、そしてそこに、ヒステリー球的な機序などが加わって発症しているのでは、と考えられました。

 

 


頸部筋膜と胸膜は連続している

 

 

◆ 当院における「ヒステリー球治療の常道」とは、、、

・ところで複数回の耳鼻科での診察では、Sさんの咽喉部に何の異常も確認できなかったので、この段階ではSさんの「痰がまとわりつくような喉の違和感」は、いわゆるヒステリー球として考えてよいのかもしれません。またヒステリー球は原因不明、、、と言われていますが、当院ではヒステリー球の原因として、頸部筋肉群の緊張による上・下喉頭神経あるいは舌咽神経などの絞扼性神経障害的な機序により、咽喉部が過敏になり、それが「喉の違和感」などのヒステリー球的症状の主因では、と考えています(ひょっとしたら、頸部前面の筋肉群の緊張そのものが、喉の違和感になっているのかもしれません)。
 

・従って、当院でのヒステリー球患者の治療セオリーは、『上・下喉頭神経などを絞扼刺激している頸部筋肉群の緊張を緩和し、その絞扼刺激を解除して咽喉部の過敏性を軽減させる事で、ヒステリー球症状を解消させよう』、とする趣旨の治療法となります。そして多くのヒステリー球患者で、この治療法はほとんど成功しています。

 


 

咽頭神経叢(上・下喉頭神経、舌咽神経、迷走神経、交感神経幹)

 

 

◆ ・・・「否 ! 、これはヒステリー球とは少し違うな !!」

・Sさんの「2年間続く、痰がまとわりつくような喉の違和感」について診察を進めていくうえで、本件もおそらく上記ヒステリー球原因と同じ機序で生じているのでは、、、であるならば、その治療法も同様で良いのでは、、、と楽観的に考えていました。しかし、いざSさんに当院のセオリー通りの「上・下喉頭神経、舌咽神経咽頭枝の絞扼刺激を解放する上・下喉頭神経/舌咽神経解放テクニック」を施術しようとしつせつな、直感的に「あっ、これはまだ、原因があるな?!」と思いました

 

 

 

◆ 先に、胸郭を解放する整体治療で様子を見る・・・

・そこでその施術前に、その確認の為にもSさんにある実験的施術をしました。それが「胸郭解放テクニック」です。このテクニックで「胸郭の緊張(癒着?)を解放し、気管/食道を包む頚筋膜気管前葉臓側部or筋性部の緊張を解放」しようと考えたわけです。その理由は、胸郭の緊張が、というより、左右気管支の緊張が頸部の気管を下方に牽引し、その刺激で頸部の気管付近が過敏になり、ヒステリー球様の喉の違和感が生じているのでは、と考えたわけです。

 


 

 

・その根拠は、気管/気管支は軟骨や平滑筋、上皮細胞等で構成された管性器官ですが、その外周は頚筋膜気管前葉臓側と呼ばれる敏感な筋膜によって、スッポリと包まれているからです。従ってこの筋膜が、何らかの理由によって易刺激状態になっていれば、この筋膜の上端である頸部前面に(☚Sさんの喉の違和感の部位)、違和感などが生じても不思議はない、と考えたからです。

 


 

 

 

◆ Sさんの肥満傾向も関係している、、、

・そしてその易刺激性の理由ですが、それはSさんの肥満傾向が関係しているのでは、と考えます。Sさんは特段の呼吸器・循環器的疾患、あるいは頭顔面の疾患の既往歴はありませんが、しかし身長と体重が171cm/82kgで腹部はかなり膨満傾向となり、その結果胸骨下角が90°と(☚平均約70°~80°)、かなり開大している事から、肺が慢性的に膨張傾向に維持されているものと推定されます。

 

参考資料

 

胸骨下角・・・ってご存知ですか?  「おデブさんの呼吸困難について・・・」

 


 

・そして胸骨下角が90°の開大は、肺を慢性的に過膨張状態にさせ、肺門を通じて「左右気管支-気管」を慢性的に下方に牽引する刺激となり、それが前出の「頚筋膜気管前葉臓側部」の刺激源となって、ヒステリー球様症状が生じていたのでは、と考えたわけです(☚肺/気管は、呼気時には上昇し、吸気時には下降する上下運動をしている)。

 


 

 

◆ 予定を変更して、胸郭解放テクニックを施術…その効果は ??

・本来であれば当院のヒステリー球治療のセオリー通りの整体治療をする予定でしたが、それを急遽変更し、上記仮説を確かめる為に、先に「胸郭解放テクニック」を施術する事で「胸郭の緊張(癒着?)を解放し、気管/食道を包む頚筋膜気管前葉臓側部or筋性部の緊張を解放」が、Mさんのヒステリー球症状に関係している否かを見極める事を、実行した訳です。
 

 

 

◆ 2診目で大幅改善 !!

・そしてその結果は予想通りでした。初診施術後Sさんは「咽喉の違和感は治療前の5/10に軽減しました」と仰ったからです。胸郭への治療だけで、頸部は一切施術していないにもかかわらずに、です。そして2診目来院時に、当院のセオリー通りに頸部の整体治療を施術すると、前回の胸郭の治療でほぼ半減していた喉の違和感は一挙に1~2/10程度にまで改善していました。言い換えれば、Sさんの喉の症状は、上記で説明した様に、頸部の原因と胸郭の原因が、半々あったのでは、と考えられます。

 

 

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