緑内障と視野狭窄の整体治療例
患者Wさん=54才-女性-主婦
眼圧が23mmHgから17mmHgに下がり、視野が改善した症例を基に、眼圧を下げる整体治療法の解説をしています…
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当院が開発した「静脈還流促進テクニック・他」で、様々な治療に抵抗性の緑内障患者さんに対応しています。
Wさんの症例解説の前に・・・
◆ 点眼薬以外の治療で眼圧を下げる その整体治療法とは…
眼球以外の部位の治療で眼圧が上がる理由…
・緑内障の治療は、どうしても眼球に限局されています。しかしそれでは「もったいない」と思います。
・なぜなら、眼圧を維持するのは眼球内の「眼房水」ですが、その眼房水は下図の様に、「眼球⇒上・下眼静脈⇒頬部・頸部の静脈⇒内頚静脈⇒心臓」へと還流しますので、そのどこかで血管が圧迫されると眼房水の排泄が滞り、眼圧上昇の可能性が増すからです。
眼球から眼房水が排泄される静脈のルート…眼房水は心臓に還流します
緑内障治療のポイント…
眼圧は頬頸部の筋肉緊張が原因する事がある
特に、頬部や頸部の筋肉群が緊張(コリ)・肥厚している部位は、眼圧上昇の危険性が増す部位です。ですから緑内障のもう一つの治療ポイントは、
「眼球からの静脈還流を堰き止めている頬頸部の緊張した筋肉群」
となります。
その筋肉群の緊張を緩和し、眼球から降りてくる静脈の流れを促進すれば、眼球の内圧も下がる可能性が高まります。
眼球から心臓に戻る頬頸部の静脈叢
◆ Wさんの症例解説の概略…
下記の解説文-全文は少々長めですので、 ここでその概略を記します。
それを踏まえて読まれると、下記解説文-全文が分かりやすくなると思います。
Wさん(54才-女性-主婦)の症例-概略…
・今回紹介するWさんの症例も、頬頸部のあちこちに眼球からの静脈還流を阻害する部位が多々あり、その一つ一つを丁寧に施術していった結果、眼圧が下がるだけでなく、運よく視野狭窄も改善されていました。
・一般的に、「一度視野の欠損が生じると、その視野の回復は難しく改善しにくい」と言われていますので、今回の整体治療で視野が改善した理由は不明ですが、その仮説としては、眼圧低下だけでなく血流改善によって、細胞の自然治癒力の改善があったからかもしれません。
尚、血流改善で手術を回避できた別件の症例は下記をご参照ください。
◆緑内障と整体治療 【血流改善で手術を回避出来た症例】
患者Yさん=58才-女性-公務員
眼球からの眼房水の還流を促進する整体治療
それでは長文ですが、Wさんの治験例解説-全文を、よろしくお読みください。
不明な点やご質問は当院お問い合わせHPか、お電話 (06-6180-6880) にてご相談ください。
尚、緑内障-眼関連疾患の総合案内はこちらをご参照ください。
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◆ 患者Wさん=54才-女性-主婦の症例より…
眼圧が23mmHgから17mmHgに低下、視野が改善した症例解説
① Wさんの病歴・・・「2年前から眼の違和感が」
患者Wさんは2年ほど前から両眼球に違和感があったそうです。そこで眼科医を受診すると正常眼圧緑内障と診断されたそうです。右眼は軽度でしたが、左眼は視野狭窄が少し確認されたそうです(☚Wさん本人の自覚症状は無し)。点眼薬の処方を受けていましたが両眼の眼圧や違和感は改善しなかったそうです。その後いくつか眼科医を変えて治療をされていました。また、整体と鍼灸治療も試されましたが、眼の眼圧、違和感は改善されませんでした。そこで「眼圧を下げてほしい」との依頼で、当院に来院されました。
【眼圧の正常値=10~21mmHg】
② Wさんの診察
・血液検査では、コレステロールがやや高めだそうですが、それでも正常範囲内だそうです。それ以外の特段の異常は認められなかったそうです。血圧は正常範囲内だそうです。
・眼圧は、直近の検査では右眼➡23mmHg、左眼➡23mmHgだそうです。この数年、大体左記数値を上下しているそうです。眼圧が上がると眼の違和感が強くなるそうです。
・10代から近眼で乱視も混じっているそうです。
・耳鳴りや難聴、副鼻腔炎などは無いそうです。
・身長と体重は156cm/60Kgだそうです。
・全身的にやや肥満傾向でしたが、頭顔面部も丸みを帯びていて、鼻唇溝などの皺は年齢に比べると張っている感がありました。特に、左右の上下眼瞼は浮腫み傾向でした。また、右睫毛の右端上方に1円玉ほどの範囲で張り感or疼痛が生じる事が多いそうです。
・下肢や手に浮腫みは無く、静脈怒張もありませんでした。
・胸部・腹部聴診上、呼吸音や心音、あるいは血管雑音などに異常はありませんでした。グル音は微弱に聴取できました。
➂ 治療目標と整体治療・・・眼の血液循環を改善する !!
⑴ 渦静脈~上・下眼静脈の静脈還流を回復・向上させ、眼圧を減少させる
・静脈還流促進テクニック
・翼突筋静脈叢解放テクニック
・顔面深静脈解放テクニック
・眼窩内圧解放テクニック
④ 経過と結果・・・
・3診目来院時、
「眼の浮腫みが無くなって、何か小顔になった感じがします」とビックリしていました。
・4診目来院時、
「眼の違和感と右睫毛の上の痛みがましになっています。たまにしか痛まなくなってきました」と仰っていました。
・11診目来院時、
その後も体調により微妙な変化はありましたが、全体としては改善傾向で整体治療が進みました。そんな中、Wさんは11診目時に定期健診の為にかかりつけの眼科医院を受診されました。
検査の結果、眼圧は右眼➡18mmHg、左眼➡17mmHgに改善されていました(整体治療前の直近の検査では右眼➡23mmHg、左眼➡23mmHg)。
そして左眼の視野狭窄がかなり改善され、視野がある程度回復していたそうです。
・13診目来院時、
前回の12診目以降の4週間で、眼の違和感や右睫毛上の疼痛などがほぼゼロ状態だったので、整体治療を終了し、これで様子をみて頂く事にしました。
⑤ 今回の症例の概説、、、
◆ 緑内障の原因は正常眼圧緑内障の方が多数派…
・緑内障は日本国内に数百万人単位で罹患者がいる、と言われているくらい、いわばポピュラーな疾患になっています。その種類として眼圧が上昇しているタイプと眼圧が正常範囲内のタイプ=正常眼圧緑内障=があり、実は後者の方が圧倒的に多いそうです(☚全体の70%)。
つまり、緑内障の発症に眼圧は積極的に影響していない、言い換えれば緑内障の発症は「他の病因」の関与が強い、とも言われています。ただ、その「他の病因」と言ってもその詳細な事は分かっておらず、局所的病因もあれば全身的病因もあって混在しているようです。
・結局今でも正常眼圧緑内障であっても、その眼圧を下げる治療法が主流になっているようです。一般的には、当該患者さんの眼圧を20~30%前後下げると、その8割前後の患者さんで視野欠損の進行を防ぐことが出来るそうです。従って眼圧上昇は緑内障発症の絶対的な因子ではないものの、相対的因子なのかもしれません。当院でもその治療方針を踏襲する事にしています。ですからWさんも眼圧低下を期待して当院に来院されたものと思われます。
◆ 眼圧を下げられる治療部位は眼以外にもある !!
・ところで当然といえば当然ですが、眼科医院の処方する治療法は、点眼薬がほとんどです。点眼薬が無効の場合はレーザー治療や手術適応になるようです。ただ、ここで考えなければならない事は、点眼薬は眼とその近接組織、および同部からの静脈血流の下流域にしか薬理効果が及ばない、と言うことです。言い換えれば、左記の部位以外に障害がある場合、点眼薬の効果は期待しにくい、と言うことです。実際この様な点眼薬が無効の症例で、当院の整体治療効果が発現される事が多いようですし、それが当院の研究目標でもあります。
・当院の治療目標は、まさに上記点眼薬の盲点に関するものです。簡単に言うと、眼圧を維持している眼房水の静脈還流域の「ドブさらい(☚この用語をご存じの方は私に近い年齢の方でしょう、お若い方は検索お願いします)」をしているだけです。
眼球から心臓までの静脈還流のドブさらいをすることで、眼房水の流れが良くなり、眼圧の低下が期待できる、といった治療目標です。
ドブさらいをする部位は、正に点眼薬が聞かない部位ですし、またレーザーや手術の適応部位でもありません。
ここがこの治療法方針の胆の部分になります。
◆ 眼房水の心臓までの還流ルート…そこに治療ポイントがある !!
・ところで眼房水の還流ルートは以下の通りです。
1. 眼球内
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2. 渦静脈
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3. 上・下眼静脈
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4. 海綿静脈洞
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5. 上・下錐体静脈洞 & 破裂孔導出静脈、卵円孔静脈叢、卵円孔静脈叢など
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6. S状静脈洞 & 翼突筋静脈叢
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👇 7. 顔面(深)静脈、顎静脈
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👇 8. 下顎後静脈、浅側頭静脈
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9. 内頚静脈
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10. 腕頭静脈
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11. 上大静脈
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12. 右心房
眼球から眼房水が排泄される静脈のルート
◆ 眼房水排出ルートの循環を改善する整体治療で眼圧を下げる…
・従って、上記1~12の静脈走行経路に接する解剖学的構造物(例:外眼翼突筋)が当該静脈を圧迫して静脈還流を阻害している可能性がある場合、その延長線上には眼球があるので、当然眼球内圧が上昇する可能性があります。
ですから、その圧迫している解剖学的構造物を見つけ出し、それが整体手技で除去・解消できる病態であれば、それは積極的に施術するべきだと思いますし、今回のWさんの症例でも、それを実行したわけです。
また出来ない病態であれば、その治療ができる専門医を紹介するだけです。
静脈還流促進テクニック…眼球内の眼房水の排泄を促進し、血流を改善して眼圧を下げる整体法
・上記仮説を支持する所見として、Wさんの浮腫んでいた顔が整体手技「静脈還流促進テクニック・翼突筋静脈叢解放テクニック」で「小顔」になったこと、、、これは頭顔面部の静脈還流が阻害されていた可能性があり、その一つの現れとして上眼静脈の還流障害にも影響していたのでは、と考えられます。
・また、もう一つの好例がWさんの愁訴の一つである「右睫毛の右端上方に1円玉ほどの範囲で張り感or疼痛」であったと思われます。
同部には頬骨側頭孔と呼ばれる小さな孔がありますが、その孔を眼窩内を通過してきた頬骨側頭動静脈と神経が出入りしています。
・Wさんはこの部位に張り感or疼痛があるとの事でしたが、おそらく眼窩内の組織、特に脂肪組織などがうっ血・浮腫した結果、同静脈のうっ血が起こり、神経が刺激されて張りと痛みが生じていたものと推測されます。
結果的に「眼窩内圧解放テクニック」の施術で、同部の張り感と疼痛が改善したので、この仮説で概ね良かったのでは、と思われます。
静脈還流促進テクニック…眼球内の眼房水の排泄を促進し、血流を改善して眼圧を下げる整体法
◆ 血流改善によって壊死しかけていた網膜・視神経細胞が回復 ?!
・今回、運よくWさんの左眼の視野狭窄が改善されていました。一般的には、一度障害された網膜は再生修復しないので、視野狭窄は改善しにくいのですが、その改善理由を手前勝手に都合よく解釈させて頂くと、次の様な感じになります。
つまり、今回の整体治療目標は眼球の静脈還流の促進でしたが、その施術の際に眼球(網膜-視神経)への動脈血流も改善していたのかもしれません。それによって栄養や酸素の豊富な動脈血が網膜を滋養し、壊死しかけていた網膜や視神経の再生が少しでも増加したのかもしれません。
◆ やはり、頬頸部静脈叢の血流促進-眼圧の負担軽減は
緑内障のケアに役立つと考えます。
以上が、Wさんの緑内障治療例の解説全文です。ここまでお読みいただき、ありがとうございます。
日本の緑内障患者数は約500万人と言われ、40才以上の20人に一人は緑内障と言われています。
緑内障は、今や「国民病」と言われても過言でないほど、増加傾向にあります。
その全ての緑内障患者さんに、本整体治療法が適応する、、、とまでは豪語はしませんが、
眼球内の負担を軽減する本整体治療法は、かなりの確率で効果が出るのでは、、、
その様に考えています。
(了)
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上記解説文で不明な点やご質問は当院お問い合わせHPか、お電話 (06-6180-6880) にてご相談ください。
それではお大事にしてください。
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