「月経血は逆流する…(その一/全二章)」子宮に開いている「穴」は何個?
子宮内膜症(生理痛・不妊症)の要因と整体治療
・「卵管は勃起する」その一はこちら
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●月経血は逆流する??
「?・・・」
せっかくの婦人科シリーズの第5弾! なのに、、、
この記事をお読みになって「?」マークが出ている方も少なくないかもしれません、「いったい何のこっちゃ!」と。。。
しかしこれは読んで字のごとく、月経時に月経血が卵管⇒卵巣⇒腹腔側に逆流することです。つまり女性は月に一回、腹腔内が水浸し(☚生理痛の原因、内臓同士の癒着の原因…後述②参照)になるのです、、、これは私の様な男子には無い現象です。
「へっ? そりゃ違うやろ、月経の時は膣から外の方向へ出て、、、」
はい、その様に反論されるのは重々承知しています。確かにその通りです。しかしほぼ確実に月経血は逆流しています。
ただ、その逆流する量が多いか少ないか、あるいはどこまで逆流しているのか、の差があるだけです。
●子宮に開いている「穴」は何個?
月経とは・・・そもそもこれは受精しなかったとき、不要になった子宮内膜を排泄して、次の受精-妊娠に向けて新しい子宮内膜を敷く為に、一旦子宮内をクリーニングする作業ですね。
ですからその排泄物である月経血には血液以外に子宮内膜の細胞なども含まれているのですね。☚これは重要ですので覚えていてください。
ところで一つ質問です。
Q「子宮に開いている穴は何個?」
A「1個・・・子宮頸管(膣)です。」
あぁ、それはちょっと違います。
答えは3個・・・
① 子宮頸管(膣)、②右の卵管、③左の卵管。。。
です。
もうお分りの事と思いますが、月経の際に子宮が収縮して月経血がその圧力で排泄されるとき、その多くは当然膣の方向に流れていきますが、しかし同時にその一部が左右の卵管の方向にも流されていくのですね、、、圧力は子宮内部全般に均等に加わりますから。。。☚なつかしいですね、パスカルの法則。
たださっきも言いました様に、卵管側に流れていく月経血量が多いか少ないかの問題だけなのですね。
●逆流する月経血量が多いとどうなる・・・
もし、それが少ないとそれ程問題は起こりにくいでしょう。
なぜなら整体コラム「女性ホルモンは発情だ その二 」でも記しました様に、卵管内部の線毛細胞の子宮方向への線毛運動によって、逆流してきた月経血を子宮側に押し戻すことも出来ます。
よしんば卵管から月経血が腹腔内に漏出しても、それが少量であれば液体成分は腹膜に吸収され、固体成分はマクロファージ(白血球の一種)に食べられて一件落着、何の症状も出ないからです。。。しかし
もし多いと・・・
① 卵管の線毛運動によって押し戻せないかもしれません
② 大量の月経血と剥がれた内膜細胞のが卵管・卵巣・腹腔内臓器に浸潤-蓄積し疼痛と炎症・癒着の原因になるかもしれません
もしこの様になるとどの様な症状が出現するのか・・・
ひと言で言えば「生理痛=月経困難症」です。
漏れ出た月経血が腹膜などを直接刺激して強力な腹痛・会陰部痛・腰痛・悪心などを誘発させるのですから。
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