「戦争のプロは兵站を語り、素人は戦略を語る」
(中略)
戦略を立案するという仕事を、あたかも真っ白なカンヴァスに絵を描くように考えている論者が多数存在する。ビジネスの世界であれば経営陣が目標を定めて、それに向かってトップ・ダウンで戦略を各レベルに落としていくとの考え方である。確かにそれは外部から見て理解しやすく、格好のよいものである。しかしながら、戦略家が地図を拡げてどれほど壮大な構想を練ったとしても、それを支える基盤――ロジスティックス――がなければ、所詮は白昼夢にすぎない。つまり、カンヴァスの大きさを規定するのがロジスティックスなのである。
石津朋之「戦争学原論」
スパイ防止法に当時反対 元自民2氏 東京新聞 2013年11月23日
◆白川勝彦元国家公安委員長 国民の「暴く権利」守れ
-政府は「罰則がないと、秘密が守られない」というが。
「秘密を守りたければ守れる人だけで共有するしかない。二十六年前にも同じ発言をし、後藤田正晴さん(故人)から『おまえは正しい』と言ってもらった。官房長官を務め、機密に触れる機会も多かった人だけに重い発言だった。その後(自分も)国家公安委員長になり、多くの機密に触れたが、首相や限られた幹部としか共有しなかったし、漏れたこともない」
多くの国家機密を墓場まで抱えていかれた後藤田氏の至言。ただし、それは後藤田氏のような守護神あればこそで、カリスマによらず機密情報を取り扱おうとすれば組織論・法律論で国家機能を維持しなければ(米国的にも)いけないというのが今回の一件でしょう。
<スパイ防止法案> 1980年の自衛官による機密漏えい事件をきっかけに、自民党が85年、最高刑を死刑とする法案を国会に提出。世論や野党に加え自民党内の反発もあり、実質的な審議のないまま廃案になった。
86年には、最高刑を無期懲役に変更し、報道への配慮規定を追加した修正案の再提出を目指したが、若手議員だった谷垣禎一法相、大島理森前副総裁、村上誠一郎元行革担当相ら12人が反対の意見書を党に提出。谷垣氏は反対の論文も発表し、再提出は断念に追い込まれた。
今月の文藝春秋特別号「補佐役」特集の中で、御厨教授が後藤田氏は「運命の人」の段の時に、最初に毎日新聞に対して守りきれないと警告して、その通りに不倫という人格問題に問題が矮小化され毎日新聞が謝罪に追い込まれた時の経緯を記されていました。つまりは、後藤田氏は機密情報を機密情報たらしめない情報操作を行ったと睨んでいるわけです。
米中軍艦が接近、衝突は回避 南シナ海 CNNニュース 2013.12.14
米海軍のミサイル巡洋艦「カウペンス」が今月5日、南シナ海の公海上で中国海軍の艦船との衝突を避けるための回避行動を取っていたことが明らかになった。
中国の冒険主義は、オバマの弱腰をみてのヒトラーの如き計算によるものであればまだしも単なる関東軍レベルの現場の暴走であれば怖いね。
ジブラルタル問題でスペイン、アルゼンチンと共闘 毎日新聞 13/08/13
スペインはアルゼンチンと共闘し英国によるジブラルタル、フォークランド領有を「植民地主義であり国連決議に反する」として国連安保理か国連総会で議題にしたい考えだ。一方、こうしたスペインの姿勢に、キャメロン英首相の報道官は12日、「ジブラルタルとフォークランドは別問題だ」と不快感を示し、スペイン政府がジブラルタルとの国境検問を強化している問題について、英政府として法的措置を検討している考えを明らかにした。
国内(経済)問題を海外に転嫁するのは常套手段。しかし全世界に海軍で睨みを効かせないといけなかった当時と比べればジブラルタルの地政学的価値は実質的に無いと思うのだけれど(関所でも設ける?)
5 名前:七つの海の名無しさん[sage] 投稿日:2013/08/13(火) 13:12:36.08 ID:HpY/CSiX
スペインはセウタをモロッコに返還してから言おうぜ
18 名前:七つの海の名無しさん[sage] 投稿日:2013/08/13(火) 16:21:25.62 ID:LqhAVGrG
内政で国民の支持を得られないときは、国民の目を外へ向けさせるのが常套手段
スペインは失業率改善とか、本当にやるべきことをやらないとね
19 名前:七つの海の名無しさん[] 投稿日:2013/08/13(火) 16:24:41.98 ID:EUMRQO+z
イギリスvsスペイン
イギリスvsアルゼンチン
平和りに、恨みっこなしに、サッカーで決めたらいい
44 名前:七つの海の名無しさん[] 投稿日:2013/08/13(火) 20:27:57.27 ID:fmCT4HT3
破綻国家のとりうる選択肢(なんかに書いてあった)
①対外戦争<やぶれかぶれで逆切れw ナチス・日本がこれ+米国も
②対内戦争=クーデター<ソ連がこうなった
③体制の抜本的改善<唯一正解の選択肢であり、かつだれもやらないw 失敗すれば②
④国家破綻<①~③までやらず放置時、時間切れエンド 怠け者エンド=ジンバブエw
中韓を見放した日本の製造業 反日&無法ぶりに嫌気 ASEANシフト鮮明にZAKZAK(夕刊フジ)2013年12月13日
1989年の調査開始以来、有望な投資先として首位を維持してきた中国が、今回はタイやインドにも抜かれ、4位に転落した。「中国が有望」と答えた企業数は、昨年度調査の319社から183社に大きく減少。前回調査で「中国を有望」とした企業のうち、今回調査も引き続き有望国とした企業はほぼ半減するなど、日本企業の中国への失望ぶりが浮き彫りとなった。
クラレ、米デュポンの機能樹脂事業買収へ600億円で 日経新聞2013/11/21
買収額は在庫相当分を含めて約600億円。2014年前半の取得完了を目指す。クラレは買収を通じてポバール樹脂での世界シェア首位の地位を固め、手薄だった米国市場への販路拡大を急ぐ。
別段、成熟したから買収や進出が終わるのではないことは欧米企業に対しては積極的なM&Aが続いていることからもわかります。素材・部品分野において繊維企業の化学企業化は順調です。
「ポストヒロイック・ウォー(犠牲者なき戦争)」とは、とりわけアメリカ国内で顕著に見られるような、今日の戦争での犠牲者を許容しない傾向の強い社会が生まれた原因を、一般に信じられている民主主義体制やマスメディアの影響に求めるのではなく、むしろ、ポスト産業社会における人口基盤に求めたものである。
すなわち、(エドワード)ルトワックは仮に民主主義と戦争での犠牲者への許容度の低下に何らかの因果関係があるとすれば、1987年に始まるソ連のアフガニスタン侵攻に際してソ連国内で見られた同様の現象や、その後、ソ連軍がアフガニスタン内で実際に用いた過度なまでに犠牲者数に神経質となった軍事戦略を説明できないとして、犠牲者に対する許容度が低下した最大の原因は、いわゆる先進諸国での出生率の低下によるとしたのである。
彼によれば、「アフガニスタン紛争時、諸外国はソ連が戦場で最小限のコストで最大限の成果を上げられるような戦略を用いているのを当惑の面持ちで眺めていた。ソ連は初めに支配地域を確立すると、複数の大都市とそれらを結ぶ「環状道路」のみを防衛し、それ以外のアフガニスタン国土の大部分をゲリラ勢力に譲ってしまった。
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