夜が明けた。
CCU内の照明が明るくなる。夜が明けて、起床時間になったらしい。左手を見ると、左手から左ひじにかけて、白色の発泡スチロール製のような「添え木」が付いている。きっと、看護師さんが、夜中に、処置してくれたのかもしれない。私の左手の甲には点滴用の注射針が刺さっている。この点滴用の注射針をうまく保護するように「添え木」が付いている。手を縛りつけて、拘束するのではなくて、「添え木」をつけることで、左手の甲からの 点滴液の漏れや出血の発生を防ぐようにしてくれたのかもしれない。心臓血管外科の先生よりも早く、麻酔科の先生が診察に来た。「痰は出ていますか」、「のどの痛みはどうです」など、いくつかの問診を受けた。私は、「はい、出てます」とか「いいえ、大丈夫です」とか、単純な答えしかしなかった。タンにしても、この時には、すでに、鼻タンを自分で積極的にティッシュペーパーに出すような感じだった。のどの痛みについても、前回ほどの痛みは無かった。私はのどが傷みやすく、去年の手術後には、のどの痛みが続いたので、うがい薬を処方してもらっていた。この経験を、今年の手術前に、事前に麻酔科の先生に伝えていた。なので、今回の手術では、なるべく、のどを痛めな いようにします、と麻酔科の先生は言っていてくれていた。具体的にどうすると言っていたのかは、今も思い出せない。忘れてしまった。たぶん、気管に入れるチューブの太さや素材の柔らかさとか、あるいは挿入方法に工夫をするとかの配慮をしてくれていたとは思うのだけれど・・・。やっぱり。思い出せない。