動物が終末期になると
「うちの子は後どのくらいですか？」
と余命を聞かれることがある。
余命をお答えするとき、ぼくは
「この病気の何か月の生存率は
何パーセントです」って
西洋医学的なデータを話したり
獣医としての今までの経験と
勘を元に
「このぐらいじゃないでしょうか」
と答えたり
「半年は難しいでしょうね」と
話したり
「預言者じゃないので
わからないです」
と答えられない時もある。
それがその通りになる時も
あれば、外れることもあって
予想より大きく外れて長生き
してくれた時はうれしい。
ぼくの予想もたいしたこと
ねーなーって思うし
生き物はデータだけじゃ
わからないこともあるし
科学では計り知れない
こともあるし
生物の治癒力ってスゲー
ってこともある。
予測通りになった時は
「やっぱり」って落ち込む。
余命に関しては当たらない
方がいいね。
ぼくら飼主としては動物があと
どのくらい生きられるのか
知っておくことで心の準備を
したり、看取りの準備をしたり
飼主としてその間に
何ができるのか考える
時間が欲しいと思うから
なるべくお答えするように
してるけどわからない時もある。
だいぶデータが悪くて弱っていて
状況が悪い時はわかりやすいけど
食欲もあってデータも悪く
ないんだけど
治らないよくない病気だと
答えられないこともあるね。
余命は、その子によっても
違うし、所詮データや
ぼくの経験と勘なんて
当てはまらないこともあるし
当てはまらない方がいい。
みんな同じじゃないし
生命が持っている力は
ホントすばらしい。
いらんことしない方が
長く生きしたりする。
データみるとあっちも悪い
こっちも悪いって結構
いろんなところが悪く
なっていても
いらん治療しないで動物に
任せていると
ごはんも食べて動いて
排泄も自分でして
生活できてることもある。
生き物ってわからんもんだ。
余命なんて当たらない
のがいいね。
今日もありがとう
人間より動物好きの獣医
獣医師シワ男
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