鹿児島の親の会は8年目になりますが、立ち上げからのメンバーであるぽれぽれさんが3年前に書かれた「明るいおうち生活のススメ」の再転載です。
起立性調節障害だった長男さんは現在大学3年生です。
「明るいおうち生活のススメ」は①から⑬までのシリーズです。
 ※先にこちらから 
起立性調節障害明るいおうち生活のススメ① ぽれぽれさんのブログより

明るいおうち生活のススメ②~病気の理解~

長男が起立性調節障害を発症してから,丸5年の中で,
心掛けてきて,よかったこと。

「どうせおうち生活をしなきゃいけないんだったら,
 楽しい方がいいじゃん」
ってこと。

タイトルの,「ススメ」というのは,
おうち生活をススメるんじゃなくて,
楽しい生活をススメるということです。

起立性調節障害は病気です。
起立に伴う循環動態の変化に対する生体の代謝的調節機構が,
何らかの原因でうまく機能しないために起こる機能的身体疾患です。

熱が出るなど,外から見て明らかな症状はない。
朝はどうやっても起きられないし,
午前中は「とにかく具合が悪い(だるい,頭痛,腹痛など)」という,
周りからするとわかりにくい病気。
夕方には元気になるし,特に運動制限のある病気でもない。
がんばれば,できるんじゃないかと思わせてしまう。

でも,病気なんです。
でも,病気だとわかっても,
薬はあまり作用しないし,特効薬はない。

だから,とってもやっかいな病気。
周囲が理解するのがとても難しい病気。

「40度の熱と同じくらい体はしんどい。」
と,よくいわれます。
40度の熱があれば,学校を休むでしょ。
だから,学校を休むのは,当たり前のことなんです。
不登校というより,自宅療養なんです。

また,個人差のとても大きい病気です。
頭痛,めまいなどの体調不良を訴える子から,
一日中体を起こすことが辛く,
当たり前の日常生活を送ることも難しくなってしまう重症な子もいます。
回復までの期間も様々。
数ヶ月単位の子から,数年まで。
同じような症状の子は一人もいません。

長男の
「完治とはまだまだ言えない体調ですが,
そんな体調とも上手につきあいながら,
それなりに楽しく毎日を過ごしています」

というのは,病気とのつきあい方が分かってきたという状況なんです。
もちろん,一番不調だった頃と比べると,よくなってきています。
でも,毎日みんなと同じような生活リズムはまだ送れません。
でも,この日にこれがあるから,生活リズムを調節して,
体調を整えることができるようになってきたんだと思います。
私は,起立性調節障害を,病気というよりも体質というとらえ方をしています。
アレルギーも体質といわれるのと同じように,
自律神経が様々なストレスを受けやすい体質だととらえています。
自律神経が,急な成長(体の変化)や心理的なストレスに,
とても影響を受けやすい体質だと。
(注:私のとらえ方です)
体質だと思うと,病気を治すというよりも,
上手につきあっていくというほうがあっていると思います。
また,きょうだい児の同じような体調不良も理解できます。
わが家の下の子たちも,日常生活に大きな支障はありませんが,
一時期は体調不良を訴えることがありました。

だからこそ,正しく病気を知り,
ゆっくりつきあっていくことが大事なんだと思います。

病気を理解するのに,読みたい本は,こちら

「がんばればできる」というのは,1,2回は可能ですが,
体の機能的には,本当はとても難しいことなんです。

夕方動けるようになるので,「明日は行く」と言う。
本当に行こうと思っているが,朝になると,起きられない。
ということは,気力の問題ではなく,本当のことなんです。

起立性調節障害を正しく理解することが,
子どもの理解につながります。

③に続きます。。。

 ぽれぽれさんのブログ 鹿児島起立性調節障害親の会~ぽれぽれなるままに~


3月3日は雛祭り紅梅 保育園に飾られた雛段飾りおひなさま