先日の記事の続きです❣️

以前から興味のあった

「記憶」について調べたこと

自分の体験なども含めて

述べたいと思います

 

 

記憶には大きく4つあります

①感覚記憶

②短期記憶

③長期記憶

④作業記憶

 

①感覚記憶は目、耳、鼻などの感覚器官から

常に得ている膨大な情報で

意識せず1秒程度で消滅する記憶

 

②短期記憶は15秒~30秒ほどで消滅する記憶

例えば、相手から聞いた情報を紙に

一時的に書き留めておくときに使われます

 

 ③長期記憶は年単位で保持される記憶

(場合によっては一生涯)

例えば、自身の名前や生年月日など

 

長期記憶は更に

陳述記憶:エピソード記憶と意味記憶

非陳述記憶:手続き記憶

(自転車をこぐ、ピアノを弾くなど)

に分類され、処理される部位が異なります

 

短期記憶,長期記憶,エピソード記憶,意味記憶,

 

陳述記憶は後述するとして

非陳述記憶の手続き記憶は

からだが覚えている記憶であり

無意識で再現可能です

大脳基底核と小脳が担っており

例えばアルツハイマー型認知症の患者さんは

海馬や内側側頭葉が損なわれるため

エピソード記憶の障害が顕著になりますが

車や自転車の運転、

スポーツなど身につけていた技能は

なんら支障は出ません

更に言えば練習をすれば

新しい技能も習得可能です





④作業記憶は一連の作業が終わるまでに

必要な情報の記憶

例えば暗算やしりとり、料理、掃除など



‘ワーキングメモリ’とも言われ、

以前は短期記憶と混同されていました💦

短期記憶が単に過去の経験や学習の

記銘と想起を指すのに対し、

ワーキングメモリは未来を志向した記憶で

行動や認知のプランを考えたり

その実行に関わる記憶を指します


 

例えばコンピュータでいうと

文書や画像を作成しようと

作業進行中に画面に表示される情報で

アプリを閉じない限り

画面上に表示され続けますが

アプリを終了したり電源を切ると

消えてしまいます

この作業中のデータは

コンピューターの「RAM」に

一時的に保存され、

脳の「前頭前野」がそれにあたります

*この部位は進化の過程で私たち人間が

人間たらしめるために

最も発達させた部位と言われます



HD(ハードディスク)の容量が

大きいコンピューターは、

長期的にデータを保管する能力が高い一方

RAM(メモリー)の容量が

大きいコンピューターは作業効率が高い

 

 

このことから作業記憶は

記憶装置というよりは

脳の情報処理能力と

いえるかもしれません

保持期間は作業遂行に必要と思う

意思次第で保持できますが

作業が終わると必要ないと判断され消えます

そのため何度繰り返しても

長期記憶にはなりにくいと言われます



また短期記憶の容量制約が7±2に対し

作業記憶の容量制約は4±1と

かなり制約が強いものになります

 


ちなみに8〜12歳が前頭前野の発達ピークで

ワーキングメモリ力が弱いと

算数の応用問題に弱くなりがちになります

(8歳、9歳の壁という躓きの原因になりやすい)

ワーキングメモリは

トレーニングにより強化可能なので

発達ピーク前の5〜8歳で

訓練することがお勧めされています

 


 鳥鳥鳥鳥鳥鳥鳥鳥

 

さてここでは

①、②、③について詳しく述べていきます

そもそも①の情報入力のうち

注意が向けられたものが②に

それを繰り返し反復することで

③へと移行していきます

 

 

 脳の中で特に記憶に関係するのが

「海馬」と呼ばれる部位 


 

海馬の機能が分かったのは1950年代以降
1953年重度のてんかんを患っていた

ヘンリー・グスタフ・マレイソンが

治療のために海馬のほぼ全域を摘出後

手術前の出来事や

それまでに得ていた知識は覚えているものの

新しいことを記憶することが

できなくなってしまったことです

 

 

 

これが意味するのは

海馬が長期記憶そのものを司る器官ではなく

(長期記憶の保管庫ではない‼️)

長期記憶を形成する前段階に必要な器官

であることです

 

 


また、術前3年までの逆行性健忘も見られ

近時記憶(短期記憶の保管庫として)

に関与することがわかりました



まとめると

「海馬」は短期記憶の保管庫であり

そこから仕分けして、長期記憶として

情報を大脳皮質に送る器官と云えます



少しこぼれ話をすると

海馬を含む大脳辺縁系は

生まれた時点では未完成で

幼児期に徐々に形成されます

海馬は出来上がるのが遅いため

3歳くらいまでの幼児は

海馬を必要とするエピソード記憶はできず

海馬よりもできあがるのが早い

海馬傍回(かいばぼうかい)

を使った意味記憶が中心になります


 

 

すなわち

大人が「自分に関係ないことだし

覚えても無駄」

と考えるような内容でも

この時期の幼児は手当たり次第

丸暗記することができます

 

 


大人が丸暗記が苦手となるのは、

実は脳の働きが落ちるからではなく

脳の海馬が発達し、意味記憶よりも

エピソード記憶が中心になるためといわれます
大人は複雑な社会生活を営み

たくさんのことを処理していく必要があり

自分に直接関係ないことを

丸暗記する余裕がありません💧

自分に関係した大切な事柄を

優先して記憶するように脳ができているのは

合理的と言えるかもしれません

 


さて長々と説明しましたが

どうしたら記憶を効率的に蓄積できるのか

すなわち短期記憶から長期記憶へ

変換できるか❓


 

重要なのは

「❶感情」「❷興味」「❸出力」

の3つになります

 

 

長期記憶における

エピソード記憶(思い出)と

意味記憶(知識)の違いがヒントになります✌️



次回詳しく書きますねニコニコ