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サントリーローヤルのCMで、アストル・ピアソラの「リベルタンゴ」の小気味よい調べが流れてきたとき、なんて素敵な演奏なんだと思ったのは1998年の頃だったでしょうか。
アストル・ピアソラといえば、アルゼンチン・タンゴの巨匠です。
たしか、昨年、2011年が生誕90周年だったかと。
リベルタンゴは、もちろんそれはそれは名曲だと思うのですが、やはりそれをチェロで迎え撃ったヨーヨー・マさんの演奏は心に沁みわたり、なんてすごいのかと、震えた記憶があります。
余談ですが、同じ頃、写真雑誌「Natural Glow」で坂田栄一郎さんの撮られたヨーヨー・マさんの写真を掲載させていただいたことがありました。
それからかれこれ14年ぐらいの年月が流れ、やっとヨーヨー・マさんのチェロに触れることができました。
『ヨーヨー・マ チェロ・リサイタル』
出演:ヨーヨー・マ(Violoncello)
キャサリン・ストット(Piano)
会場:サントリーホール 大ホール(六本木一丁目)
ヨーヨー・マさん、1955年10月7日生まれですから、御年57歳になられます。
相変わらず、チェロのエンドピンをかなり長くセットして、イスに深く座り、力強く弾かれます。
そして、時折、甘美に力を抜くあたりが、絶妙です。
やさしく弾いているように見えるのは、やさしく弾いているというよりも、手綱(たづな)を荒々しく引くように、荒々しさがあるからこそ、やさしく聞こえるだけで、その弓さばきが緩むことはありません。
個人的には力強く攻めているヨーヨー・マさんの弾き方が大好きです。
力強く弾き終わったあとの、弾き切ったぞ! という表情、走り抜けたぞ! という表情がとても好きです。
満足げに、少しふらつくような感もあり、そして、ふと精気を取り戻した表情は自信満々で、チェロを置きます。
チェロを決して甘やかすことなく、自らの身体の一部としてしっかり愛している、自らの身体を削ぐようなその演奏姿が、いつまでも脳裏に焼き付く素敵な演奏です。
ヨーヨー・マさん、日本公演は割と定期的にされています。
日本公演のヨーヨー・マさんのパートナーといえば、キャサリン・ストットさんです。
2人で、数多くのステージをこなしていられるだけあって、申し分ない呼吸です。
タンゴだけに絞るなら、この1枚です。
1番のお勧めです。
左の画像からは視聴ができますので、ぜひ、リベルタンゴ聴いてみてください。
ヨーヨー・マ プレイズ・ピアソラ
ヨーヨー・マ


収録曲はこちら。
1. ピアソラ/リベルタンゴ
2. ピアソラ/タンゴ組曲
3. ピアソラ/スール(南)
4. ピアソラ/ル・グラン・タンゴ
5. ピアソラ/フガータ
6. カランドレリ/ピアソラ 追憶のタンゴ:ピアソラ&ヨーヨー・マ デュオ
7. ピアソラ/ムムーキ
8. ピアソラ/現実との3分間
9. ピアソラ/天使のミロンガ
10. ピアソラ/カフェ1930
いろいろ聞きたかったらこの1枚です。
ベスト・アルバム
ヨーヨー・マ


収録曲はこちら。
1. 無伴奏チェロ組曲第1番ト長調BWV1007~プレリュード(バッハ)
2. 「ボヘミアの森から」op.68~森の静けさ(ドヴォルザーク)
3. エニシング・ゴウズ(ポーター)
4. ハッシュ・リトル・ベイビー(伝承)
5. ソング・オブ・ザ・リバティ・ベル(オコーナー)
6. ヴォカリーズ(プレヴィン)
7. ピアノ四重奏曲第1番ト短調K.478~第3楽章(モーツァルト)
8. チェロ協奏曲ロ短調op.104~第3楽章(ドヴォルザーク)
9. 弦楽五重奏曲ホ長調op.13-5,G.275~第3楽章メヌエット(ボッケリーニ)
10. アイ・アム・ユー(ピアナ&マンツィ/ポッター)
11. リベルタンゴ(ピアソラ/カランドレリ編)
12. アパラチア・ワルツ(オコーナー)
13. 無伴奏チェロ組曲第6番ニ長調BWV1012~ガヴォット(バッハ)
◉11月11日(11/11)のセットリスト(曲目/セトリ)です。
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ストラヴィンスキー:イタリア組曲
ヴィラ=ロボス(ホルヘ・カンドリ編曲):アルマ・ブラジレイラ
ピアソラ(ヤマモト・キョウコ編曲):オブリビオン
グアルニエリ(ホルヘ・カンドリ編曲):ダンサ・ネグラ
ファリャ:7つのスペイン民謡
メシアン:『世の終わりのための四重奏曲』から
第5楽章 イエズスの永遠なることへの頌歌
ブラームス:ヴァイオリン・ソナタ第3番 ニ短調 op.108(チェロ編曲版)
EN.
エルガー:愛の挨拶
マリアーノ:クリスタル
ガーシュイン&ハイフェッツ:プレリュード1番
サン・サーンス:白鳥
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