ファースト・ポジション 夢に向かって踊れ!/久しぶりに泣いた。素敵なバレエドキュメンタリー! | 編集者 福田清峰の I Love You

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「5年愛される本づくり、そして10年愛される本づくりへ」をモットーに書籍を編んでいます。
ゴルフとバードウォッチングにハイキング、山登り好きです。
そして写真、ライブに演劇、バレエ、映画鑑賞と美術館めぐりが大好きな編集者&カメラマンです。


テーマ:

「ファースト・ポジション 夢に向かって踊れ!」

【感想/レビュー】





『ファースト・ポジション 夢に向かって踊れ!』
原 題:FIRST POSITION
製作年:2011年
製作国:アメリカ
日本公開:2012年12月1日
上映時間:1時間34分

監 督:ベス・カーグマン
キャスト:アラン・ベル、ガヤ・ボマー・イェミニ、ミケーラ・デ・プリンス、ミコ・フォーガディ、ジュールズ・ジャーヴィス・フォーガディ、レベッカ・ハウスネット、ジョアン・セバスチャン・ザモーラ


映画館で涙がこぼれたのはいつ振りでしょうか。

感動しやすいので、どんな映画を見てもジーンとしてしまいます。
映画を見ながら、つい拍手もしています。


ファースト・ポジション 夢に向かって踊れ!」は、意図せず涙が2度こぼれ落ちました。


この「ファースト・ポジション 夢に向かって踊れ!」はバレエにかける7人の子どもたちとその家族を本当に見事に感動的に浮き彫りにした、すばらしいドキュメンタリーです。





熊川哲也さんもこんなコメントを寄せています。
「西洋文化を志す若き日の僕が、容姿のコンプレックスと感情を内に秘めることを美徳とした日本人特有の習性を乗り越え、一度きりの演技にすべてを賭けた日を思い出す。バレエを志す者には、ぜひ観てほしい映画である」


熊川哲也さん率いるK-Balletスクールは今年10周年を迎えられました。

もう7年も前になりますが、息子がK-Balletスクールのオーディションを受けました。
今や、小石川校、恵比寿校、吉祥寺校、横浜校と4校ありますが、その当時はもちろん小石川校しかなく、一度に受かるジュニアは20名程度だったかと。
全国から入学を希望するバレリーナやバレエダンサーの卵たちの登竜門として、かなり狭き門だったそうな。

まったくバレエを習わすなんてことも考えたことがなく、バレエのバの字も経験もないまま履歴書を送ってみると、書類選考を通ったようで、実技試験の案内が来ました。
それだけでも飛び跳ねるくらい親としてうれしかったのを覚えています。


さて、実技試験に行ってみてビックリです。
体操着を来ているのはうちの子だけで、女の子はおだんご頭にレオタード、男の子は白いTシャツにタイツかそろいの短パンです。
中には朝から何も食べないで臨んでいた子もいるほどです。

オーディション会場には親は付き添い1名しか入れないので、私はやむなく小石川植物園を2時間ぐらい散歩していました。
ずいぶん長く感じました。

息子は周囲の空気に圧倒されたのと慣れない経験で、死にそうなくらい疲れ切っていました。
書類選考が通っただけでもスゴイと思っていたのですが、全国から精鋭たちが選ばれてきているにもかかわらず、ここまでくると、欲が出てくるから不思議です。
親は勝手に受かるつもりで帰路につきました。


その夏、グアムに旅行の予定だったのですが、やっぱりオーディションの結果が気になります。
もし、万が一受かっていれば、旅行から帰ってきたタイミングで入学手続きをしないと間に合わない日程だったので、ひやひやでした。

旅行に行く直前に、手紙が届き、なんと「合格」!
ビックリするというレベルではないくらい感激しました。
この気持ちに似たシーンが映画の中にも出てきます。


息子が熊川哲也さん率いるK-Balletスクールにいたのは小学校2年生から4年生までの2年間です。
K-Balletスクール発足3年目の夏でしたから、3回生といってもいいのかと。

その息子が4年生になり、バレエを止めることになったときは、複雑な思い出した。
この心理に似たシーンが映画に出てきます。


世界のバレエコンクールというと熊川哲也さんが16歳のときに日本人として初めてゴールド・メダル賞を受賞したローザンヌ国際バレエ・コンクールが有名ですが、スイスのローザンヌの双璧といわれるのが、アメリカのユース・アメリカ・グランプリ(YAGP)です。

ファースト・ポジション 夢に向かって踊れ!」は、このYAGPに挑む7人の子どもたちと6家族(2人は姉弟のため1家族減ります)を、重たくなる心理を一切省き、追い込まれていくであろう心理さえも、見事に美しく描いています。
この重たくなる、追い込まれない、描き方を最も評価したいです。

第83回アカデミー賞を総ナメにした映画「ブラックスワン」もそうでしたが、徹底的に精神的にストイックに苦しむ部分を巧みに描いていますが、「ファースト・ポジション 夢に向かって踊れ!」では、それが美しく描かれていることが本当に爽快で、好感が持てます。

それは、きっと監督のベス・カーグマン自身がバレリーナを目指していたからだと思います。
苦しみは知っているけれど、それをはじき飛ばす喜びを知っているからこそ描けた傑作です。


12歳のミコと10歳のジュールズは兄弟です。
ミコは「将来が見えている12歳なんてそういない」ととてもかわいい顔で言います。
その身体のしなやかさは天性のもの。
そして、トップに立つべく花を持った顔立ちと、細いだけではない骨格が将来を約束してくれているのかもしれません。


ミコ

そんな姉に対し、弟のジュールズは天真爛漫でミスばっかりして、ちょっと不真面目でかわいくてしょうがないのですが、彼が、グランプリまで駒を進めながら、バレエを止めることをサラッと決めます。
そのことを語る本人と母親を見ていて、うちの子がダブり、涙が自然とあふれてしまいました。


ジュールズ(左)とママ


イタリアとイスラエルに住みながら、ニューヨークのダンススクールで知り合い、あっという間に惹かれあってしまった素敵なカップル11歳の天才、アランとガヤ。


アラン(左)とガヤ(右)

2人して、グランプリに駒を進めたときに、アランが得意げにガヤの肩を抱いて舞台を舞台裏を闊歩する姿が微笑ましく、たまりませんでした。
そして、グランプリでガヤがジュニアの女の子の部門で銅賞に入り、アランが金賞までに入れなかったときのあの表情は何とも言えない置き場所のない思いを表現していました。

実は最優秀賞が用意されていて、アランが取ったときの喜びようは、手が痛くなるくらい拍手しました。
そして、両親やコーチの喜びようといったら……息子がK-Balletに受かったときを思い出して、涙がこぼれました。


バレエの1つのコンクールを2年間追いかけて、本当に、ここまで美しく、おもしろいドキュメンタリーがよくできたなーと思います。
映画をも見ながらも、エンディングロールが流れたときも、自然と拍手を送っていました。





出演した子どもたちは近い将来、間違いなくなく世界の舞台に出て活躍することでしょう。
そうしたら、日本公演を必ず観に行こうと思います。

そして、監督のベス・カーグマンにも喝采を送ります。



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熊川版「白鳥の湖」が大好きです。



そして因縁の「海賊」、これも大好きです。






 

 

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