また、今年も例のイベントの日がやってきた。
そう、あの接待釣りだ。
梅雨が明けるのを楽しみにしていた仕事関係の客人(超お偉いさん)が、郡上長良川にやってくる。
ぜったい粗相がないように鮎釣りを楽しんでいただかなくてはいけないのだ。
私が鮎釣りでこんなにプレッシャーを感じるのはこの時だけだろう(笑)
客人も超多忙な中、年一回だけ期待に胸を膨らませて郡上に来るので、私としては何としてでも楽しませたいのだ。
でも、私は最近ずっと長良川中央で釣っていて郡上にはひと月ぐらい行ってないから、直近の状況把握ができていないという不安があった。
8月3日(土)
東京在住のその客人は前夜から名古屋のホテルに泊まっているので、8/3(土)の早朝に迎えに行き、長良川と岐阜城を見ながら北上して郡上八幡に入り、釣具店でオトリ3匹と鑑札を購入して、更に八幡から大和方面へ車を走らせる。
客人は「還暦を過ぎた大都会の人」なので、実績があっても水量の多い危険な場所には案内できないのだ。
この日は渇水ぎみでポイントが限られたが、そんな時でもなんとか釣れる(だろう)大和のある場所に案内した。
客人は、この日が今年初めての鮎釣りだそうで、仕掛けも市販の完全仕掛けを用意したとのことだった。
ポイントを決めて川に立って竿を伸ばすと、なぜかその仕掛けがとってもゴツいのだ。
パッケージを見せてもらうと、大鮎仕掛けと書いてある(冷汗)
超渇水で厳しい長良川でこれはちょっと、尺鮎にもまだ早いかと・・・(涙)
しかたなく、私の手持ち仕掛けと張り替えていただく。
早速、瀬肩でオトリを泳がせてもらうが、なかなか掛からない。
やはり養殖では難しいか・・・
そのうち2匹目の養殖オトリも泳がなくなってきた。
ヤバい、オトリは3匹しか買っていない。
仕方なく私も竿を伸ばして、客人が引き倒してヨレヨレになった養殖オトリにハナカンを通し、竿抜けだろう白泡直下に差すと、すぐに黄色い天然が掛かった。
驚く客人をよそに「まぐれで掛かっちゃった・・・」と言い訳をして、それを客人の仕掛けに付けて釣ってもらう。
するとすぐに客人に今日の一匹目が掛かる。
ほっと肩の荷が軽くなった。(これでボウズは逃れることができた)
そして、客人も自分の釣った鮎で更に二匹目を掛けた。
しかし・・・
どうやら、タモから出してハナカンを通す際にスルリと手から逃げられたらしい。
あちゃ~(涙)
もう前の天然オトリは色が変わって泳がない・・・
仕方ない。
私は、先ほど使ったばかりの養殖オトリに再度出番をお願いし、また竿抜けポイントで新しい天然鮎を掛けて献上する。
私がすぐ掛けるので客人も同じようなポイントに入れたいというが、そんな白泡のピンスポットは素人ではオトリを入れることすら無理なのだ。
しかし、その釣ったばかりのオトリも客人が強引に引き回すので、すぐに泳がなくなってしまう(涙)
・・・仕方ない、私もまた先ほどの養殖チャンに出番をお願いするが、スタミナがある養殖でも、もう尾を振る元気すら残っていない。
こうなったらオモリの出番である。
自分でも褒めたいぐらいすぐ掛ける。(笑)
でも客人の方はオトリの心配せずに引き回すからすぐ弱ってしまい、また助けを求めるような目で私を見るのだ。
・・・熱中症警報級の暑さの中、私は汗か涙かわからない汁で目が霞んできた。
人生何事も試練だ!ガンバレ!
(気が遠くなって天の声が聞こえたような)
もちろん、お土産用の天然鮎は根掛かりでロスしたり弱らせて鮮度が落ちるのが心配で使えないから、この養殖一匹を使い続けるしかない。
可哀そうなその養殖オトリは、もうエラも動かさず目の焦点も合っていない。
こうなったら、この一匹でどれだけ掛けられるか挑戦してやろうじゃないか(笑)
結果、私はこの一匹の養殖オトリで連続11匹の天然鮎を掛けた。
それも、この厳しい渇水の中、まったく動かないオトリ+オモリで釣ったのだ。
これはこれで変な自信になった(笑)
結局この日は、夕方5時までやって客人13匹、私21匹の釣果だった。
私は客人を旅館に送り届けて川にオトリ缶を沈め、夜も蒸し暑い河原で泥のように眠り、明日のために体力の回復を待つのであった。(あの養殖オトリのように)
8月4日(日)
翌日も早朝6時、旅館に客人を迎えに行く。
昨夜は涼しい部屋で熟睡できたとのこと(笑)
「今日はどこに行きましょう?」
案の定・・・
「昨日と同じ場所がいい」
(言うと思った)
しかし、同じ場所に入ってみたが、水位は更に数センチ下がって超渇水状態で、どこに入れても昨日と打って変わって魚っ気がまったくない(涙)
私の方も、竿抜けだった白泡の下の鮎は、昨日自分で全部抜いてしまっている(冷汗)
これでは何ともならない!
「ここの鮎は昨日全部釣っちゃったみたいだから移動しませんか?」
「・・・そうだね」
朝から一匹も掛けられず移動する。
とは言っても、必ず釣れる場所の当てはない。
帰りの新幹線を考慮すると昼までの釣りだから、あと4時間か・・・
当てもなく、少しでも水量の多いところが良いだろうと吉田川合流より下流に車を走らせる。
数年前に入ったことのある場所に行ってみる。
石色は良いがどうだろう。
川から上がってきた上手そうな人に聞くと、朝からチビが数匹で周りも全然釣れていないとのこと。
ガビーン!
でも、もう時間がない。
ここで竿を出していただく。
でも、やはり釣れない。
オトリ缶の中の昨日釣った天然鮎も、これだけ水温が高いと一晩置いただけでも弱りが早い。
まっさらな天然オトリがほしい。
こうなったら、またイチかバチかだ。
・・・あの手しかない。
また、尻ビレが赤くなりスダレのようになった昨日の養殖オトリに出番をお願いする。
(ゴメン)
いきなりオモリを打って、絶対に私以外には誰も差さない(差せないだろう)段々荒瀬の最下段、超入れ難いポイントに引き込む。
ここに鮎が居ると思える自分がスゴイ。
期待の通り・・・ズドン。
真っ黄色の24センチ。
オトリとしてはちょっと持て余すサイズだが仕方ない。
客人に献上すると、さすが元気な天然!すぐ掛けてくれる。
結果、昼までに客人は10匹掛けて9匹タモ入れ、水量が多い場所だったのでずっと客人を見守りながら釣った私の方は11匹だった。
二日分合計で54匹。
これで充分な土産もできたので納竿。
氷でキンキンに締めて、全部クーラーボックスに入れて持って帰るという。
帰路の途中で「子宝の湯」で汗を流し、さっぱりして意気揚々と新幹線でお帰り頂いた。
やっと終わった(涙)
しかし・・・今月私はまだ数回、他の方との接待釣りをしなくてはならないのだ(涙)
たぶん接待釣りの腕は誰にも負けないと思う。(いい仕事しますよ)
今回は写真が少なくてスミマセン(事情をお察しください)























































































