藤原雄一郎の時事通信 -16ページ目

バクチマネーの去ったあと

メルマガ申し込み
http://www.melma.com/backnumber_101064/


バクチマネーの去ったあと


派遣切りが「行きつくところまで行った」と思ったら、今度は正社員を含む人員削減と、従業員の給料カットが始まりました。これから雇用不安はさらに拡大する兆しです。


バクチマネーによるマネーゲームで実体経済の三倍ものお金が全世界を暴れ回っていましたが、それも終焉し(たぶん一時的だとは思いますが)、実体経済に大きくその傷跡を残しています。実体経済に関わっていたバクチマネーにポッカリ穴があいて、その穴を全世界が税金で穴埋めする「財政出動の大合唱」が昨年来続いています。


バクチマネーによる実害が少ないと安心していた日本も、まずバクチマネーの壮大な後始末の結果「円高」の風が吹き荒れました。ドルで見ても120円が90円になったので、あてにしていた収入が一挙に三割以上も消えて無くなりました。


そして世界的な景気後退での受注減がそれに追い打ちをかけたのです。もともと内需が少なく、輸出に頼っていた日本は、その大黒柱である、自動車や電機・IT産業の壊滅的な業績悪化が瞬時にやってきて、ご存じの派遣切り大騒動になったのです。


この世界的な金融危機の先駆けを日本は10年以上前に経験しています。ですから企業は必死になって、過剰設備、過剰人員、過剰借金を減らしてきました。そして世界的なバブルで景気が上向き、戦後最長と言われる好景気にも、企業は必死になって、人件費を増やしませんでした。この時の死ぬような苦しみが企業の遺伝子まで浸透しているからです。


ですから必要な労働力は外注でまかなってきました。その結果、日本の社会は格差が広がり、「働けど、働けど、暮らしが苦しい」ワーキングプアーが社会に定着しました。これは何も小泉改革の結果ではないことを私は何度も主張してきました。そのような時に今回の大激震です。


その原因の一つである「異常な円高」には企業は容易なことでは立ち向かえないと思いますが、この円高もやがて終焉し適正水準まで戻るでしょう。でも二つ目の原因である、需要減退はかなり長い間(次のバクチのビジネスモデルが発見されるまで)回復しないと思います。


でも企業は「異常な円高」さえ是正されれば、十分生き残ることが可能です。前回の苦しい経験で、筋肉質になった企業だけが生き残っているからです。だからこそ従来から存在したワーキングプアーに今回発生した大量の派遣切りはそのまま置き去りにされるでしょう。


これからは政治の出番です。企業をこれ以上縛り付け痛めつけることなく、政治の知恵で「税金のムダ使いをすることなく」解決しなければなりません。オバマ大統領の言葉ではありませんが「時間を空費している議会は罪悪」なのです。与野党一体となってこの難局に立ち向かうべきなのです。

なぜ派遣切りが大きなニュースになることが出来たのか

メルマガ申し込み
http://www.melma.com/backnumber_101064/


なぜ派遣切りが大きなニュースになることが出来たのか


前回の藤原通信は大きな反響がありました。その中で「今も昔も人は使い捨てで変わらない」と藤原は言うがどうして今回はこんなに大きなニュースになったのか、という極めて素朴な質問がありました。それにお答えします。それは「需要が突然大幅に減少した」ことと「トヨタの行動」の二つに大きな原因があります。


まず100年に一度という大きな危機でアメリカの自動車産業を筆頭に多くの世界的な大企業が大幅な受注減に見舞われました。輸出に大きく依存していた我が国の基幹産業である、自動車・電機産業がまともにその煽りを受けて、突如大幅な受注減に見舞われました。


短期間での減少としては歴史的な規模です。これではただちに減産に入らなければなりません。真っ先に派遣が切られたのは言うまでもありません。日本では長い間戦後最長という好景気に酔いしれていましたから、「派遣切りによる労働力調整」という当たり前の現象が全く発生しないどころか、人手不足にまでおよび、未来永劫「労働力削減はない」とさえ思われていた矢先でしたから驚きも大きかったのです。


次にトヨタの行動です。日本企業は従来「隠蔽体質」で悪い情報は、トコトン悪くなるまで公表しませんでした。トヨタは当然の行動として大幅な派遣切りを発表しました。ところがトヨタは「素早く危機に行動した」とアナリストから賞賛されると思っていたところマスコミからひどく叩かれました。


そこでトヨタはその証拠として「2兆円の利益が一転赤字」という誠に衝撃的な発表をしました。それを見ていた多くの企業が「あの天下のトヨタですらこのような惨状だ」と、今までの隠蔽体質とは打ってかわって、悪い情報の公表に踏み切りました。


天下の優良企業トヨタのおかげで、免罪符を得たのです。「この機会を逃すと、やるべきこともやれなくなる」と一斉に派遣切りに殺到しました。現在は雇用を守ることが出来るが、この先雇用が守れなくなった時に単独だったらトヨタ以上に叩かれると恐怖を感じて派遣切りに走った企業もあったことでしょう。マスコミの暴力を恐れたのです。そして大量の派遣切りが発生しました。


むしろこれからより大きな問題が発生します。正規、非正規を問わず雇用不安は大きな広がりを見せて行きます。一番の解決策は企業を叩くことではなく、企業に元気を注入することなのです。


少し長くなりますが注意して読んでください。世論を誤った方向に誘導するマスコミの常套手段です。


連日のテレビでの派遣切り報道に対する街の声として、茶髪で派手な化粧の若い女性が、実にまともな発言をしました。「契約社員だからいつかは切られるのが常識でしょう。どうして蓄えもしないで路上生活になるのか理解出来ません」と彼女は発言したのです。私は拍手喝采しました。


でもその印象を打ち消したのが、特定の政治勢力のしかけた「年越し派遣村」です。派遣村の住人には多くの路上生活者が参加していたのは周知の事実です。そこへカメラが殺到すれば「現在の所持金は500円で底をついた」との発言を容易に引き出すことができます。それは嘘ではありませんが、彼が路上生活者なのか派遣切りなのかは当然言いません。そこで視聴者は当然派遣切りの犠牲者だと思います。


どのような集団でも優秀な二割にどうしようもない二割に普通の人が六割は存在すると言われています。これだけ多量の派遣切りが発生すれば、無計画な生活に終始していた派遣切り対象者も容易に見つかります。


テレビで報道された哀れな犠牲者が派遣切り全体の1%にも達しないことは絶対に報道しません。年越し派遣村というショッキングなタイトルに、それにふさわしい人のインタビューであっという間に「派遣切りの悲劇」が作成されて、「何十万という派遣切りの実態が年越し派遣村の住人である」というイメージができあがりました。


特定政治勢力の大成功です。同時にマスコミも大きな視聴率を稼ぎました。でもそこには日本経済の根本問題と解決とはほど遠い「ただ騒ぐだけ」が残りました。同時に「これだけ騒いだ人は生活保護も超法規的なスピードで認可される」という大きな不平等まで生みだしました。


派遣切りではないが「年越し派遣村」と同じ境遇で、何の保護も受けることが出来ないで苦しみ抜いている大勢の人びとはそのまま取り残されたままです。


そして恐ろしいのはこのようなプロセスで、「特定勢力とマスコミが組んで、戦争への道にまっしぐら」となったのは戦前の朝日新聞ではなかったのでしょうか。今のマスコミの最大の目標は自民党政権の終焉です。さらなる情報操作は続くことでしょう。


真実を見抜く目がいかに大切か、「マスコミは、小さな真実をあたかも全体がそうであるように報道する」「小さな真実の背後にある大局は視聴率に悪影響を及ぼすなら平然と無視する」との前提を私たちが自分自身の頭にたたき込むことから始めなければいけないと思います。報道も興味本位のワイドショウレベルに堕落しているからです。


派遣問題 もっと正しい理解を

メルマガ申し込み
http://www.melma.com/backnumber_101064/


派遣問題 もっと正しい理解を


「製造業への派遣が許可されてから、企業は人間をモノ扱いにするようになった」とかその他色々な議論があり、あたかも「派遣問題は全てこの法律改正から発生した」かのような報道をするために、皆さんも間違った理解をされていると思います。


製造業は製品価格の半分以上を「購入費用」に費やしています。「購入費用」すなわち資材費には製造業の場合次の三つにわかれます。


1 完成品の購入 
部品など完成した製品を購入することを意味します。


2 加工の外注 
本来製造業の工場で製作できるのですが、価格競争力がないために、加工を外部の会社に発注することが多いです。場合によっては材料を支給して加工して貰うこともあります。結局は労働力の外注です。


3 労働力の工場内引き入れ
現在の「派遣」と同じく、製造業の工場の中へ外注業者を引き入れ、純粋に労働力として活用するものです。従来はこれを「一括請負」の名目で外注業者に発注していました。でも製造業の工場の中で正社員に混じって働くわけですから「この仕事はこれだけの金額でやってくれ」との「請負形式」にするのが難しく、結局正社員の直接の指示で外注労働力が働くことになり、「働いた時間ぶんだけ支払う」という派遣と変わらない結果となり「偽装請負」としてしばしば問題になっていました。


そこで法律を改正し、より実態に近い形を認めることになって、「労働力の請負」が「派遣」と名前だけ変えることになりました。実質は今も昔もほとんど変わっていません。


日本の製造業が苦況になったのは、中国などの「低賃金で豊富な労働力」に負けたからです。その結果製造業の海外脱が始まりました。その製造業が再び元気を取り戻したのは、「正社員を極力減らし、賃金の安い外注依存」を徹底したからです。


スーパーや外食産業が「パート・アルバイト」で採算があうビジネスモデスで成り立っているように、製造業は「安価な労働力の外注」すなわち「労働力もモノと同じで景気変動で自由に増減できる」ビジネスモデルの導入で蘇生したのです。


その陰で「パート・アルバイト」「派遣に近い安い労働力」が蔓延し「ワーキングプアー」が生まれました。一億
総中流の日本の社会に格差が広がった大きな理由がここにあります。格差問題は小泉さんのせいではなく、経済に国境がなくなったせいなのです。


「派遣」が法的に認められる前から「外注労働力は人ではなくモノ」として扱われていたにもかかわらず、無茶苦茶な報道の結果、「全ての問題は派遣制度が出来てから発生した」とか、「派遣すなわちフリーター」などという誤解をしている人が山のようにいます。


今、派遣法を改正し、もとに戻すことが野党を中心に検討されていますが、それが実現すれば、再び企業は外国に逃げ、低賃金ではあっても仕事が確保出来ていた派遣労働者は永遠に仕事を失うことになります。そうしないためには今度は正社員の大幅な賃金カットが必要となるでしょう。円高で日本の賃金はうなぎのぼりに高くなってます。


「企業は悪」との観点の共産党や社民党は「派遣禁止」に勢いついていますが、正社員の労働組合をかかえる民主党は、派遣廃止の結果、企業が海外に逃げて、正社員の雇用も危なくなると派遣廃止に慎重です。一方肝心の政府与党は「年越し派遣村」の幻想におびえて、「派遣擁護」で臨んでいません。


政府与党も民主党も、この大事なポイントは実に良く理解しています。でも「視聴率第一」のマスコミが「派遣は悪」とのイメージの確立に成功し、総選挙を控え、このような大切な問題まで政争の具となり、大勢は「派遣禁止」に流れています。今後の推移を注目したいと思います。


「製造業への派遣」禁止となれば

メルマガ申し込み
http://www.melma.com/backnumber_101064/


「製造業への派遣」禁止となれば


日本を代表して頑張ってきた企業がここにきて大幅赤字を続々と公表しています。自動車関連がトヨタを筆頭にすさまじい業績悪化を発表したのがついこの間でしたが、最近はソニーをはじめとする名だたる電機・電子関連企業が続々と大幅赤字を発表しています。これらの企業は日本企業の稼ぎ頭であり、税金納入でも大きな貢献をしてきました。


景気後退が始まると、上に述べたような量産品を扱っている企業がまず悪化します。そして一年ほど経過して重工業など受注製品を扱っている企業の業績悪化が始まります。国の財政を考えても容易ならざる事態の到来と言えると思います。これらの税金を納めていた企業を一日も早く元気にさせることが今、一番重要なことです。景気は気持ちで動きますから「雇用不安を煽り立てるよりも明るいニュースを見つけ、購買行動に走せる」報道をすべきです。


でも世の中の風潮は選挙を控えて「雇用を守れ」一色です。そして巧みな情報操作がなされています。例えば「年越し派遣村報道」がその典型です。「本当にまじめに働こうとしている人たちが集まっているのか。良く調査する必要がある」と総務省の坂本哲志政務官が発言し、袋だたきにあいました。彼は謝罪するのではなく、徹底調査をするべきでした。


最近になって「年越し派遣村の住人で派遣切りにあった人は4割にも満たない(多くの路上生活者も紛れ込んでいた)」とか、共産党をはじめとする政治色、イデオロギーの強い運動であったことが次第に明らかになってきています。(現場にいるマスコミはこの事実を百も承知で視聴率のために報道しているのです。)大切な雇用の問題でさえ政争の具になってしまっています。


「派遣切り」問題の行き着くところは「製造業への派遣禁止」です。もしこれが実現すると製造業は成り立ちません。「派遣問題」は古くからあったのです。でもそれは「請負」という形での外注でした。スーパーや外食産業がパートを禁止すれば成り立たないのと同じで、製造業から外注を禁止すると製造業は存立出来なくなります。でも「請負」方式は「偽装派遣」と紙一重で問題も多発したので「製造業への派遣」が認められたのです。長く放置されてきた実態を追認しただけで、今も昔も外注は経費であり、労働力の調節弁として不況になれば真っ先に切られてきたのです。


今大切なことは「雇用の確保」も重大ですが、それとは切り離して「企業が生き延びる」ことに注目しなければならないのです。「雇用の責任を企業に押しつける」このような風潮では企業が壊滅してしまいます。私の現役時代2000億円規模の事業が受注半減で、毎年人件費だけで100億円規模の赤字に、まさに死ぬ思いで経営に邁進したことを鮮明に思い出します。


要するに政府やマスコミは企業を破滅から守ってはくれません。ですから必死になって生き残りのための施策を遂行します。せめてマスコミはその企業の懸命の努力を「言葉の暴力」で妨げるなと言いたいのです。まして「製造業への派遣禁止」は「角をためて牛を殺す」たぐいの暴挙です。


派遣切りが大騒ぎとなり、これを好機と人手不足企業が手をさしのべましたが、一向にその需要を埋めきっていません。日本全体としてみればまだ人手不足の部分があることは皆さん良くご承知です。「派遣切り」と当該企業を責めあげる暇があったなら、人手不足分野への人材導入一大キャンペーンをマスコミは行うべきです。


日本を支えてきた四番打者が今回受ける打撃は極めて大きなものがあります。そこのところを私たちは良く理解して、足を引っ張るのではなく、せめて精神的な応援でもしようではありませんか。そして真っ先につぶすべきは「報道の基本姿勢を失った」テレビ局とあの大新聞です。もう一息のところまで来ています。


海賊対策へ自衛隊

メルマガ申し込み
http://www.melma.com/backnumber_101064/


海賊対策へ自衛隊


日本とヨーロッパをつなぐ大切なシーレーンの要所であるスエズ運河を通過するに際して、海賊の跋扈で船舶の安全性が大きくそこなわれています。


昨年五月、日本のクルーズ客船三隻が世界一周でこの海域を通過する時に警告がでましたが、どうしようもなく、全速力で強行突破しました。乗客はデッキに出ることも許可されず、ただひたすらこの海域を無事に通過することを祈ったそうです。


今年もまた5月には二隻がこの海域を通過します。残る一隻はこの危険地帯を避けて、他のルートを採用します。1000名をこえる大勢の日本人が乗船する客船が海賊に襲われたら、日本中があらためて海上運行の安全性につき認識し大騒ぎになること必定です。でも被害が出てからでは遅すぎるのです。


そんな事情もあるのか、ないのか知りませんが、このほど政府は海賊対策として自衛艦の派遣を決めて準備に入りました。このこと自体は当然のことだと思います。今まで日本の船舶の安全は他国に依存してきたわけですから、自国民の安全を守るという国としての責務をきわめて遅まきながら果たすことになります。


本来このような警察行動は海上保安庁の仕事ですが、ロケット砲をそなえた海賊に対峙するのはやはり軍隊である必要があることもまた明確です。


ところが日本国憲法の規定で、武器使用や外国船の護衛等に制約があります。しかし戦争をするわけではありません。海上における警察行動に参加するのです。新しい法律で、世界の常識にそった活動を自衛艦に実施させなければなりません。


ここは与野党を問わず、党派をこえて日本が国際的に果たすべき役割について、早急に、且つ真剣に討議して、自衛艦が現地に到着する頃には法的整備を完了する必要があると思います。野党は安易に自衛艦を海外派遣することに反対で、その気持ちも理解できないわけではありませんが、それなら、それに代わる有効な対策を示すべきでしょう。


アフガンにしろ、海賊対策にしろ「何もしない」ですむ時代ではもはやありません。まして日本はG7に加入する大国です。国際的な責務を果たすために、国をあげて真剣に考えて迅速に行動する必要があることを政治家は自覚して欲しいと思います。


もういいかげんに政争の具にするのはやめて欲しい

メルマガ申し込み

http://www.melma.com/backnumber_101064/


もういいかげんに政争の具にするのはやめて欲しい


ソマリア沖に自衛艦を派遣することに対して、野党は反対しています。でもソマリア沖の海賊対策をしなくて良いとはまさか思っていないでしょう。国際的な警察組織が無い以上、自国の船舶の安全を守るのは国家の責務です。それを今まで、日本の船が海賊の被害に遭遇しても、他国の海軍にまかせて来たのです。これで良いはずはありません。


さすがの野党もそこまで恥知らずではないと見えて、自衛艦の派遣ではなく海上保安庁の派遣を代案として出そうと考えているようです。このひとたちは海上保安庁の巡視艇を見たことがあるのでしょうか。

海保の船の対象は漁業取り締まりなど、丸腰を相手の警察行動です。ロケット砲を装備した、高速艇の海賊をこれで守り切れるのでしょうか。必ず銃撃戦になります。


一方海上自衛隊の艦艇を野党の人たちは見たことがあるのでしょうか。護衛艦に立ち向かう勇気のある海賊はおそらくいないと思います。それほど装備に大差があるのです。海保なら銃撃戦、自衛艦なら護衛するだけで戦うことなく十分に日本の船舶を守ることが出来ます。


まさに野党の反対は「党利党略、何でも反対」のたぐいです。


通常国会の予算案審議における自民党造反議員も、渡辺議員一人であとの反麻生陣営はそれだけの勇気がないことが明白になりました。そうすると総選挙は任期満了の9月になることがきわめて現実的となっています。

オバマ大統領も誕生しました。アフガン協力など矢継ぎ早に要求がこれから出てくると思います。その時に野党は今回のように「政府与党を困らせさえすれば良い」との態度で国政を混乱させ続け、国益を失わせることで存在感を増そうとするのでしょうか。


いいかげんに国益にかかわることを政争の具にするのはやめて欲しいと思います。民主党は「政権担当の能力がある」ことをどうしてもっと押し出さないのでしょうか。これでは政治不信が高まるだけです。

オバマ大統領誕生

http://www.melma.com/backnumber_101064/


オバマ大統領誕生


世界中の大きな期待を受けてオバマ大統領が誕生しました。その期待の大きさの重圧を一番良く知っているのは、他ならぬオバマ大統領だと思います。しかし今、アメリカの置かれた現状は、どれほどのスパーマンであったとしても、容易には解決出来ない難問に直面しています。


世の中ではオバマ大統領の施策についてあれこれと取り沙汰されていますが、まだ具体的なことは何もわかっていません。


最大の問題はイラク撤退をはじめとする安全保障の問題と、壊滅的な打撃を受けつつあるアメリカ経済の立て直しであることは衆目の一致するところです。世界中がこの閉塞状況から脱皮するために、オバマ大統領が選挙中に振りまいた「チェンジ(変化を)」「イエス・ウイ・キャン(私たちにはそれが出来る)」を期待しています。


就任演説ではこの過剰な期待を振り払らい、国民に現実を直視するように呼びかけていました。でも世界中が未だに「魔法の杖」を期待しているようです。これから次々と打ち出されるであろう政策と、その効果は直ちに世界中の目にあきらかになってきます。そして魔法の杖などどこにも存在しないことが明確になるでしょう。


世界のリーダであるアメリカの役割と、その影響力ははかりしれないほど大きなものがあります。今や特に経済においては国境はなく、アメリカの政策は直接、日本を始め世界中にかかわりを持ってきます。私たち自身がしっかりと足下を見つめ、激動する世界の潮流に埋没してしまわないようにしなければなりません。


そのためには「政策決定機能が失われている日本の政治」に一刻も早く決着をつけなければならないと思います。そしてアメリカの政策変更にいち早く対応して、日本としてのベストの政策を実施しなければなりません。一日も早く衆院選挙を実施して、現在の「宙ぶらりん」状態からの脱却をはからなければならないと強く思いました。

非効率分野の改革で、真の構造改革を

http://www.melma.com/backnumber_101064/

非効率分野の改革で、真の構造改革を


まもなくオバマ大統領の登場です。それと共に百兆円とも言われる凄まじいばかりのバラマキが開始されます。アメリカの狙いはズバリ「世界的インフレ政策」です。インフレで借金の返済を容易にするのです。しかも当面の「一大バラマキ」による米国債の大幅発行の買い手は日本と中国が担わされることになるでしょう。そして「インフレで目減りする」紙切れ同然のドルを日本はさらに抱え込むことになります。


さて日本ですが、生き残るためには日本社会に存在する非効率分野を輸出企業の製造業並に世界トップの効率にする真の意味の構造改革を断固遂行しなければなりません。


非効率の一番手が行政です。税金のムダ使いが跋扈しています。もともと「費用対効果」の観念が全く無い世界ですので、豪腕を持ってこれを正さなければなりません。行政改革と官僚支配からの脱出が日本にとって今世紀最大の課題です。そして行政改革で捻出したお金を真の構造改革に使うのです。


次に非効率なのは農業分野です。その結果、自給率が40%を切るまでになりました。輸出企業で働く人も、農業に従事する人も同じ日本人です。戦後営々と続いた農業保護政策から脱皮して、輸出産業並の競争力を産むための政策に切り替えなければなりません。そうすれば必ず優秀な日本の農業として蘇ります。


農業分野が工業分野と同じ国際競争力をつけたならば自給率は飛躍的に増大し、念願の内需比率の飛躍的な増大に結びつきます。漁業・水産・林業なども同じです。


また「下手な医者ほど儲かる」実費精算の医療分野の改革も急務です。医療に対する適正な評価がなされれば、赤字幅は大幅に減少します。医療・介護・教育分野も非効率の代表のような分野です。このほかにも改革すべき分野は山ほどありますが、紙面の都合でこの程度にとどめます。


百年に一度と言われる経済危機では、当面の財政出動はやむをえないと思います。でも以前のように公共事業に血税をばらまいて失業対策を実施した結果、建設業を非効率化してしまったような愚作は二度と繰り返してはなりません。財政出動には「これが効率化に結びつくのか」と言う観点での厳しいチェックが必要だと申し上げたかったのです。


そのような目で見れば定額給付金は愚策中の愚策であることが良く理解出来ることでしょう。一部の人が言うように二兆円で各家庭に太陽光発電を装備するほうがよほど効率化に結びつきますね。

この週末からクルーズの取材に出かけますので藤原通信はしばらくお休みさせて頂きます。

内需拡大より技術立国

メルマガ申し込み
http://www.melma.com/backnumber_101064/


内需拡大より技術立国


今回の日本における急激な景気後退は、日本の産業がいかに輸出依存であったかということを如実に示しました。そこで必ず出てくる声が「内需拡大」です。そして公共事業による失業対策へと決まったようにストーリーが展開します。毎度のことです。


そして「派遣切り」を狂ったように報道するメディアは「雇用を削れば、ただでさえ少ない内需が収縮し悪循環であることを経営者知るべき」と、したり顔で語ります。


でも考えてみてください。借金に借金を重ねて消費に狂ったアメリカの悲惨な末路を!日本国内で内需拡大のために給与の上昇や無理な雇用を続けると、ついこの間の輸出企業のように、国際競争力を無くし、企業が壊滅する事実をもう忘れたのでしょうか。


日本企業が生き返ったのは日本古来の美風である「人を大切にする経営」「終身雇用や年功序列賃金」と決別し「単純労働者を物品のように扱う」ことに大きく舵を切ったからではありませんか。大きな顔をして派遣切りを非難するメディアが「下請けいじめ」の筆頭でありながら、なおかつ過去において、日本のこのような方針展開を賛美していおて、今頃臆面もなく、よくも非難出来るものだと思います。


前おきはさておいて、日本の戦後の特徴は製造業による「安価で良質な製品を生みだしてきた技術力」にあります。それがマネーゲームの華やかな話に浮かれて若者の理学・工学ばなれが指摘されて久しいのです。ここは原点に帰り、技術立国を目指すべきだと思います。


世界に冠たる技術を次々と生みだすことで、雇用を確保し、日本古来の美風である「人を大切にする経営」にもどるべきだと思います。そのためには「会社は株主のもの」という時価総額至上主義のアメリカ式自由経済からはなれ、会計制度も昔に戻すべきだと思います。


あの村上のように、「儲けは全て株主のものだから株主に還元せよ」と法外な主張をして、長期的視点に立った経営を無視するやりかたの弊害を改めるべきです。「安定株主を可能にする時価会計の見直し」「理学・工学回帰による技術立国」「虚業(マネーゲーム)より実業を尊ぶ国民性」などなど、年頭にあたり私たちは自分たちの国のあるべき姿の基本を、国民一人一人があらためて考える時だと思います。あまりにも目先のことばかりの昨今の風潮には恐ろしいものを感じます。


2009年のスタート

メルマガ申し込み
http://www.melma.com/backnumber_101064/


2009年のスタート


正月休みも終わり、いよいよ戦闘開始です。今年は従来にも増して「変化に対応できるものだけが生き残る」ダーウインの法則が鮮やかに適用される年になることでしょう。


この年末年始にロンドンで「自分の腕を頼りに」生きている息子夫婦が戻ってきました。息子はシステムエンジニア、お嫁さんはインテリアデザイナといずれも腕が勝負の仕事をしています。ですから仕事があるのか大変心配していましたが、「不況どこ吹く風」で悠々としている様子でした。


一方年末年始はどこもきわめて活況で車を駐車するスペースもありませんでした。でもテレビに流れるのは「派遣切りで住むところのない人に対する炊き出し風景」ばかりが流れました。とても違和感がありました。


年頭に当たり、心しなければならないのはこのようなメディアの報道に自分自身を失わないことです。良く知られた言葉に「犬が人間を噛んでもニュースにならないが人間が犬を噛むとニュースになる」というのがありますが、新年にあたりこの報道姿勢を頭にたたき込むことです。


すなわち「希少価値があるからニュースになる」という厳然たる事実を認識しなければなりません。テレビの時代になって「希少価値のある小さな事実」があたかも「世の中全てがその事実に覆われている」かのごとき衝撃を与えるようになりました。


「メディアの取り上げる事実と称するものは例外中の例外なのだ」と認識しなければ判断を誤ります。特に景気は私たちの気持ちが大いに影響するものです。例外事項を「世の中全体がそうだ」と考えて、疑心暗鬼の「信用収縮」を起こしてしまうと、世の中が本当におかしくなります。それこそがねじ曲がったメディアの狙いなのです。


昨今の報道は「木を見て森を見ない」典型例です。政治経済など森羅万象に対して「枝葉末節の衝撃性に惑わされず、全体を冷静に把握する」ことが今年の重要課題になると考えましょう。特に今年は政権選択の年です。日本国の安定のための賢い選択をしなければなりません。大切な年を見事に生き抜きたいと思います。