41. さらば三国トンネル 三国峠2022
1. さらば三国トンネル並んだ2つのトンネル。左側が新たに開通する「新三国トンネル」です。そして、右側もうすぐ役目を終える「三国トンネル」です。いずれも長さは1.2kmで、群馬と新潟の県境にある三国峠にあります。このうち古い方の三国トンネルが開通したのは今から60年以上前の昭和34年です。今日は三国トンネルの引退を前に夜明けの三国峠で山スキーです。全長は1,218mで完成当時は全国3番目の長さだったそうです。これから登る三国峠(標高1,304 m)のほぼ真下を通っており、坑口付近の標高は群馬県側が1,083 m、新潟県側が1,076 m。となっています。トンネル坑口付近はクラスト気味でしたが、少し標高を上げたら極上パウダー!たまりませんね~月山第一トンネルと同様、除雪が完璧で標高1000mからのアプローチは山スキーヤーにとって貴重なポイントになっています。しかし、月山と比較して積雪は少なく、小雪の年はイマイチで、ディープパウダーに出会える確率は少ないです。今年はばっちり!国道17号の三国峠付近は、群馬県側はブラインドカーブの連続する峠道で、新潟県側は緩いカーブと急勾配が連続する線形になっていいます。夜明けのきらっきらの斜面、早く滑りたくてうずうずしてきます。関越トンネルの代替経路としての重要性と、トンネルの開通から60年以上が経過しており、構造物の老朽化が進んでいることから、新三国トンネルの建設が行われ、2022年3月19日16時に開通し、三国トンネルは閉鎖される予定です。今日は、苗場・かぐら方面も快晴です。トンネルが狭いから大型車が少なく走りやすいと感じる三国峠。私の感覚とは少し違うのですが、国土交通省の調査では2000台/日のクルマが通行し、そのうち25%が大型車だということです。この三国トンネル、悩まされてきたのが山から出てくる「酸性」の湧き水で、工事中そしてトンネルの完成後もコンクリートの壁を侵食していきました。このため、国は30か所以上で漏水を防ぐための工事を実施し、4回にわたって内側の壁を厚くするなどの対策を進めました。その結果、狭くなったのがトンネルの道幅です。大型車どうしのすれ違いが困難になり・・・今日もパウダーひとりじめ~こうした課題の解決に向けて、2013年に三国トンネルの真横で新たなトンネルの建設を開始。9年の歳月とおよそ140億円をかけて「新三国トンネル」が完成しました。三国トンネルでは2車線をあわせて5.5m(狭くて壁面に傷がいっぱい)でしたが、新トンネルは8.5mまで広げたので、大型車も安全にすれ違えるようになります。まだ三俣付近のトンネルが狭いので急に大型は増えないと思いますが、関越トンネルの代替ルートとして整備はしていかなければならないことは確かです。今年も立派な雪庇が・・・三国山には登らず、3回登り返してパウダーを楽しみました。高圧線下のオープンバーンはいつも極上です。三国トンネル様お疲れさまでした。新三国トンネル様、今後はよろしくお願いします。来年、新トンネル側からアプローチできるんやろか?ちょっと心配です。