奈良ふしぎ歴史徹底攻略! 学校・教科書では教えてくれない奈良を親子でも100倍楽しめる観光ガイドブックブログ -27ページ目

来るべき災い。母神・比売神の怒り ~ 春日大社 若宮おん祭りの起源(2)

長保五年(1003)。

春日大社の第四殿に出でた蛇。
比売神(ひめがみ)の御子神(若宮)として、母神と供に第四殿で祀られていました。

しかし―

その数十年たった有る日のことです。
「うわーん!うわーん!」
いずこから迷い入ったのか、一人の童女が第四殿の前で声をあげてないているではありませんか。
「こらこら。ここは神聖な場所だ。入ってきては・・・」
咎めにはいった神主は、はたと娘のただならぬ様子に気づきました。
娘は、きっと神主を睨みつけたのでした。
災いがくるぞ。
 なぜ御子を粗略に扱う。
 来る災いにそなえ、御子を丁重に祀るのだ。

神主は、返す言葉がでませんでした。
娘には第四殿の比売神がのりうつっていたのです。

よいな。
 御子は五所王子(ごしょのみこ:天押雲根命(あまのおしくもねのみこと))。
 来る災いをうちはらうであろう。

言い終えると、ふつっと縛から解き放たれたかのように娘は、その場に崩れた。

託宣をうけたことを聞いた神職一同は、慌てます。
これまで第四殿で相住まいとしていました。
神饌も一柱分ですませていました。
急ぎ、二殿と三殿の間に小さな仮の御殿を造って御祭りすることになったのでした。


そして・・・

保延元年 (1135)。
長年にわたる大雨洪水により飢饉が相次ぎ、世の中に疫病が蔓延しました。

闇に蠢くものたち。若宮遷宮 」へつづく。




この危機を、如何に乗り越えるか。
次回・・・

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春日大社 若宮おん祭りの起源
(1)若宮 天押雲根命の誕生
(2)来るべき災い。母神・比売神の怒り
(3)闇に蠢くものたち。若宮遷宮

若宮 天押雲根命の誕生 ~ 春日大社 若宮おん祭りの起源(1)

平安中期―

月のない夜。

春日野の森の闇の中。

だれかれとなく胸騒ぎをおぼえ、その先の神殿へとむかっていました。

この日にかぎって参道がぼうっと白くうかんでみえます。

神殿の前にくると、あたりには、かすかに湿った甘いにおいが漂っていました。

においのもとをたどると、第四殿のほうからでした。

神殿の床下に灯火をかざし、のぞきこむ者一同、むせかえります。

灯火の明かりに、床板濡れている様がうかがえます。

においのもとはここから漂っていることが明白でした。

注視していると、床板から液がにじみだしはじめました。

液は、ぶよぶよと膨張し、一滴たりとも地上にこぼれることなく、ひとかかえもある瘤に成長しました。

瘤はじわじわと白くにごり、泡立ちはじめます。

誰もがなにも発することができず、固唾をのんでみまもっています。

やがて―

泡の中から・・・

―ぬるり!

いっぴきの小さな蛇がすべり落ちました。

蛇は背を腹をみせ、その場でうねりのたくります。

しばらくして、なにごともなかったように、するすると神殿の柱をのぼり、影にまぎれて消えてしまいました。

一同、はたと夢から覚めたような心地で、あたりを見まわしました。

甘い香りは消え、床板の泡もあとかたもなくきえています。

柱を燈火にてらしぐるりとまわってみますが蛇の姿はありませんでした。

神殿を後にすると、いつもの闇があたりを覆っていました。

・・・


春日大社の第三殿天児屋根命と第四殿比売神の御子神・天押雲根命(あまのおしくもねのみこと)。
後の春日大社の摂社である若宮の御祭神です。
長保五年(1003)旧暦3月3日。
母神である第四殿に御出現されました。
これはそのときの様子です。
蛇は水の精です。
農業や人々の生活を守る神様と信じられていました。
若宮様として
第四殿の母神とともに祀られることになりました。

来るべき災い。母神・比売神の怒り」へつづく


春日大社 若宮おん祭りの起源
(1)若宮 天押雲根命の誕生
(2)来るべき災い。母神・比売神の怒り
(3)闇に蠢くものたち。若宮遷宮


パワースポット特集「春日大社」
なぜ武甕槌命(タケミカヅチノミコト)は、奈良にきたのでしょうか?
春日若宮おん祭 遷幸ノ儀






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雨の畑にきました。 ~NPOつげ×奈良県立大学 村田ゼミ

鹿、大仏で有名な奈良公園から、1時間足らず山側へ車で走らせると、そこは標高500メートルの大和高原・都祁です。

実に約3カ月ぶりの訪問です。


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あいにくの雨でしたが、靄の向こうに色づく木々がうかがえました。


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6月にNPOつげの協力で、奈良県立大学・村田ゼミの学生さんと畑をはじめたのでした。


そろそろ終焉をむかえようとしていたのですが、10月から学生さんたちが来なくなってしまいました。


小豆、大根は、畑主の東野さんが収穫していただいたそうです。

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残すは大豆、ジャガイモです。
大豆は黒く枯れてみるも無残な様子です。

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ジャガイモもほりだしていないだけで、どういう状態か分かったものではありません。

関東にいる間に学生さんと会話をしたのですが、彼らは何かに悩んでいたようです。

兎にも角にも、東野さんに謝罪をします。

そして東野さんとたくさん話をしました。
(しゃべり下手なので、どれだけうまく思いを伝えれたか・・・)

東野さんと私とででた結論は、NPOつげと、学生さん、そして東野さんと三者の”畑をする”ということで認識がずれているのではないだろうかということでした。


東野さんには、三者集まって話をする場を、今年中に設けると約束しました。

その後は・・・・

私の東京土産がふっとぶぐらいのお土産を頂きました。
もたもたする私を尻目に、雨の畑の中をはしりまわり、大根、カブ、小松菜、そして小豆をどっさりいただきました。


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この中から5本いただきました。


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カブです。
とにかくここの畑の大根、カブはボリュームがあります。


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小松菜も大きいです。下が市販の小松菜です。比べてみて大きいことが分かります。


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小豆はドンブリいっぱいです。
(写真は選り分け中です。ボタモチに初挑戦です。)

関東ではずっとコンビニ弁当生活だった私にとって、久々の生きた食材です。
弱った体によさそうです。


思い起こせば、私が奈良県立大学の学生さんと付き合い始めたのは、3年前でした。
同大学


奈良逍遥さん(
新潟出身)が、奈良ブログつながりで、私に声をかけていただいたのがはじまりでした。

彼が、NPOつげと活動を共にし、都祁での行事をレポートしていました。
彼に帯同することで、私も多くの都祁の行事を拝見することができました。
そしてNPOつげのみなさんと知り合えるようになりました。
そして昨年、彼は卒業していき、彼の後輩とのつきあいがつづくのでした。

妙なものです。

奈良県立大と縁もゆかりもない私が、このような立ち位置にいるというのは。



さてさて都祁での活動、
今後の展開は三者の話しあいにかかってきそうです。
しかし、東野さんの畑は居心地がいいな・・・

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