次世代を担う子供たちの現在そして未来 -6ページ目

たかが3週間,されど3週間

 「夏を制する者,受験を制す」と言われるくらい,受験生にとって夏休みが重要であることは言うまでもない。


 この言葉を聞いて「夏休みから本気を出せばいいや」と考える人は少ないと思うが,日々の行動を見る限りではこのように考えているとしか思えないことも多々ある。


 本気でこの言葉をかみしめた者は,「夏休み初日から全力疾走ができること」を想定して様々な準備に入る。定期テスト準備の期間はともかくとして,定期テスト終了から夏休み初日までの数日間の使い方が,スタートダッシュに大きな影響を及ぼすことが想像できるからだ。


スポーツでもなんでも,いきなり全力疾走なんてできるわけがない。何の準備もなく,いきなり「1日10時間」なんて勉強を始めれば,せいぜい3日程度で疲れ切ってしまうだろう。


 いきなり全力疾走して肉離れ


みたいな状況に陥らないように,気を抜かずに「受験生モード」に切り替えることが重要だ。



 そんな状況のなか,今年私が教えている中3生には「2期制」の学校に通っている者が多い。


 彼らは,今週来週が定期テストのピーク。つまり6月末の段階で定期テストが終了してしまうので,早くも「受験生モード」に突入することができるのだ。


夏休みに突入するまで,なんと3週間


もある。部活もあって忙しいことはわかるが,この3週間を無為に過ごすことはなんとしても避けなければならない。こちらも「まだまだ夏休みは先のこと」と考えてしまいがちだが,


 3週間って,夏休みの半分


であることを考えれば,この時間の使い方の指示が我々にとって最大の仕事なのかもしれない。

電車遅延

都内某所で授業の後、埼玉方面に帰ろうと思ったら電車がのきなみ遅延している。

首都圏のJRは時々これがあるから頭が痛い。

まずは無事に帰宅することだけを考えよう(現在移動中)。

「あなたのためだから・・・」を信用できる?

 昨日アップした記事(疲弊:コチラからどうぞ )の続きです。


 親や先生が「あなたのためだから・・・」「あなたのためを思って・・・」と忠告してくることの多くは,後から振り返ってみれば「あぁ,確かに」と思えることだが,その瞬間瞬間を切り取って考えてみると,目の前のことで頭がいっぱいになっている子どもたちにとっては「ウザイなぁ」としか受け取れないことが多い。


 これと同じことが私立中のカリキュラムやシステムの中にも散在している。


 例えば「週テスト」というシステム。学校からすれば「学力の伸長や日々の努力の様子をスモールステップで判断・評価できること」は保護者に対するアピールとしては最適で,保護者から見れば「このシステムだと子どもがサボる暇はないし,万一休んだり躓いたりしても,挽回するチャンスが多くていいわ」と,大人受けすることもあって,最近では多くの私立中学が採用している。


 ところが,多くの場合このシステムが「子ども目線になっていない」のだ。


 例えば英単語テストを考えてみる。多くの場合「週ごとに50語ずつ」といった形で区切りを入れてテストが行われるのだが,その「50語」の根拠が,


 1年間で覚えるべき単語数をテストの回数で割っただけ


という,大人の都合なのだ。年間行事表と照らし合わせて「この時期は体育祭の練習で,中1は特に疲れるだろうからちょっと少なめに」とか,学年全体で「今月は数学強化月間,来月は英語強化月間」といった目標を作るなどして,ペースにメリハリをつけるような細かいケアをしている学校が,いったいどれほどあるだろうか。


 「中1だから1日30分の学習を続けてくれれば,このくらいの単語数は大丈夫だろう」といった,ある意味当たり前のケアすらしていない,想像性に欠けるケースも見受けられる。これは,普段高校生を教えている先生が中学生の担当になったときによく見られる。高校生と中学生の差を深く考えずに,自分の感覚・常識・都合だけで,子どもの実態とかけ離れたノルマを課してしまうのだ。


 子どもの実態や状況を想像することなく予定を作る


 ことが,それほど子どもたちの負担となっているか想像できないようだ。ましてや,英・数・国・(理社)のバランスも考慮されずに各教科の都合だけで作られるから,教科としてのヤマ場が重なることだって充分にあり得る。


 こうした大人の無自覚さが子どもを疲弊させ,やがてつぶす。


 あなたのためだから・・・


 という一見親切そうなシステムも,本当に効果が上がっているものなのか検証しておくことが必要だと思う。私立中学を選ぶ際には,華やかな宣伝の裏に隠された現実まで見抜く目が求められる。

疲弊

 いつも教えている中1生たちが朝から疲れている。


学校生活にも慣れて気が抜ける頃だし,夜はまだ過ごしやすいのでついつい夜更かししてしまうだろうから,寝不足になりがちなことは理解している。


 でも,疲れ方の質が違う。覇気がない。


疲弊している感じなのだ。子どもたちとさりげなくやりとりしてみると,


 英語も数学も宿題がたくさんで・・・


だと。もちろん子どもたちの言うことなので話し半分で聞いておく必要はあるのだけど,どうやら,


 先生たちがトータルの宿題量を管理・意識していない


ことは事実のようだ。塾でも学校でも「横の連携を密にして,トータルの宿題量を管理する」ことができているところは,確実に実績が伸びる。


 逆に,個々の先生が無自覚にドカドカ宿題を出しまくると,生徒たちが消化不良をおこすことは言うまでもない。優先順位をつけて,自分自身の判断で手抜きできる生徒はまだいい。根が真面目で何にでも全力投球してしまうタイプ(女子に多い)は,疲れ切ってしまうので勉強に集中する時期が長く続かずムラッ気のある勉強の仕方が身についてしまう。


 こんなこと学校説明会でチェックする保護者はいないと思うけれど,これから中高一貫校(私立・公立問わず)に子どもを通わせたいと考えている方は,必ず「学校として管理システムができているかどうか」はチェックしたほうがよい。


特に「これから大学合格実績の伸長に全力を注ぎます」という姿勢の学校では必須。疲れ切ってバタバタと力尽きた仲間を横目で見ながら,最後まで走り切った何名かの生徒が稼ぎまくった合格実績を誇らしげに語るところは,単年ベースでは実績が出ることがあっても,その継続がうまくいかないケースがほとんどなのだ。


続編はコチラ

小学校の英語と中学校の英語,いったい何が違うの(2)

 この記事は,ぶんぶんどりむ2013年4月号からの蔵出しです。(その1はコチラ


●中学生が感じている「中学校の英語」


 この変化を子どもたちがどのように感じているのか,「中学校の英語授業への肯定感」に関するデータを見てみましょう。

 

(表3)英語の授業への意識(現在※数値が高いほど肯定感が強い

話したり,聞いたりするだけでなく,読んだり書いたりすること 84.5%
日本人の先生が中心となって教えていること 77.1%
単語や文・文章を覚えなくてはいけないこと 72.0%
文法(文のルール)を学ばなくてはいけないこと 69.7%
音だけでなく,文字を使う勉強が増えたこと 61.8%
歌やゲームなどが授業の中心でないこと 54.9%
授業中に英語を話す時間が少ないこと 25.4%
外国人の先生(ALTなど)の授業が少なくなったこと 23.0%



 我々が子どもの頃に,「中学で学ぶ英語の授業とはこういうものだ」と肯定も否定も無く当たり前に感じていたことが並ぶ一方で,肯定感の低い回答項目2つについては「小学生のときの楽しい英語」をいまだに求めていると読みとることもできます。これが,これからの新中学1年生が入学後に受ける「英語授業のギャップ」なのでしょう。中学校ではもちろん定期テストがありますから「楽しくコミュニケーションをとる」だけの授業では成立しません。小学生の頃にどれだけ「読む」「書く」への意識を高めておけるかが,中学校での順調なスタートへのカギになっていることは間違いないようです。


●中学生はいつ頃から英語に苦手意識をもつのか
 

今回の調査は「中1の10月」に行われています。この時「英語を好き(とても+まあ)」と答えた割合は57.2%ですが,これが中2になるとどのように変わっていくのでしょうか。中2生(中3になる直前の1月~2月に調査)を対象とした別のデータを見ると,英語を「苦手+やや苦手」と答えた生徒は6割を超えているのです。この生徒たちが「苦手意識を持った時期」を見ると,


(表4)英語を苦手と感じるようになった時期

中学校に入学する前 11.7%
中1の始め~夏休み頃 26.6%
中1の夏休み後~後半 39.4%
中2の始め~夏休み頃 16.7%
中2の夏休み後~現在  5.6%
無回答・不明 0.1%


 となっており,やはり「中1の英語」への順応,特に文法事項が多くなる秋以降までに「中学生としての英語の勉強の仕方」にしっかりシフトできていることがカギになっているのです。
 
 小学校の英語授業はもちろんのこと,英会話をはじめとするスクールに通ったりして,我々の子ども時代に比べれば,今の子どもたちが「生の英語」に触れる機会は格段に増えています。低学年のうちから親しむ英語は本当の意味で「子どもたちの財産」になりますが,「中学や高校での英語の学力」とは一致しない部分もあるのです。「英語は楽しい」と感じる子どもたちが中学で暗い顔をしなくてすむように,英語を「読む」「書く」習慣も,6年生になったら少しずつご家庭でつけてあげてください。



 小・中学校の英語教育に関する調査・速報版
http://benesse.jp/berd/center/open/report/syochu_eigo/2011/soku/index.html

第1回 中学校英語に関する基本調査
http://benesse.jp/berd/center/open/report/chu_eigo/seito_soku/index.html