何時もご覧頂き有難う御座います。

 

ペダルの私評です。

これは好きなペダルです。

何と発音するのか分からない名称です。

 

又しても歪み系で、モダンなオーバードライブです。

画像は私の物です。

ワザと剥がれやすい塗装にしているそうです。

私には理解出来ませんが、性能はとても優秀です。

 

トランスペアレント系と呼ばれる物です。

これは好きです。

ブルース系や昔のハードロック系にはちょっと不向きかも知れません。

でも、滑らかでどこからが歪みなのか分からない位自然に歪んでいきます。

かなりの歪みでも単音ではサスティーンが伸びて行くだけの印象を受けます。

それなのにピッキングに対する反応も素晴らしく、弾いていて気持ちが良いし、腕が上がった様な錯覚を感じます。

 

これが発売された頃、エリック・ジョンソン的な歪を再現出来ないか思案していました。

何個かそんな傾向のODを買いましたが、思った様な物は無かったです。

そんな時にこの記事を読みました。

Leqtique Redemptionist レビュー!汎用性の高い「オーバードライブ」です。 (effector-guitar.com)

とは言え、これでもエリック・ジョンソン的な歪は得られませんでした。

それでも、とても良いODです。

 

低音がブーミーになるODは大嫌いなんです。

スッキリとした低音と、綺麗に分離感の有る和音、そして澄んだ高音を求めます。

そんな音が好きな人にはとても良い歪が得られます。

何よりもとても使い易いんです。

ノブを9時にセットした時点でかなり良い線に行きます。

(最初の設定にお勧めの位置らしいです)

そこから少し弄るだけで好みの音が得られます。

私は非常に気が短いので、試行錯誤の末じゃないと好みの音が出せない様なペダルは直ぐに投げ出します。

しかもこの程度の金額に執着する程の執念を持ち合わせてもいません。

そんな私に満足出来るので、本来の意味でバーサタイルなペダルだと言えます。

 

エリック・ジョンソンは無理でしたが、ディープ・パープル ライブ イン ジャパン(Made in Japan)のハイウェイスターに似た音が出ます。

若き日のリッチー大先生の演奏は歴史的な名演ですし、この時のストラトは世界一の音だと思います。

変なオチでスミマセン。

 

宜しくお願いします。

何時もご覧頂き有難う御座います。

 

Wildwood Specのレスポールは過去経験した最良のレスポールです。

過去に数多くの標準品、限定上級品を購入しての答です。

使用されている材、工作、仕上げ、全てが違うので当然の結果です。

でも、それに一役買っているのが専用手巻きPUです。

カスタムバッカーの改良品は勿論ですが、P90も専用品です。

Fenderも専用品を搭載しています。

Gibsonに専用PUを作らせるWildwood Guitarsは凄いです。

世界中で此処だけだと思います。

この専用PUと低出力のGibson Custom Eバッカーが混同されている向きが有るようですが、それは間違いです。

Wildwood Guitarsはハッキリと否定しています。

手巻きなので違うとの事ですが、どちらも機械で巻いているのでそこでは無いと思います。

と言うか、全てのPUは機械で巻いている筈です。

機械で巻いても”手巻き”とはこれ如何に?です。

(Wildwood Spec by Murphy Painted 1959 Modelです)

 

Gibson純正品のバーストバッカーとカスタムバッカーは好きになれません。

(極初期物の57クラシックは好きです)

過去に多数のPAFクローンを試したのはその表れです。

実はWildwood Specを買うにあたっても大して期待はしていませんでした。

どうせGibsonが作っているんだから、と言う事です。

交換を是としていました。

でも、試して見ると全く不満が有りません。

非常に説得力の有る出音で、とても素直で好きな音でした。

色々なPUを試して好きな物はこのWildwood Spec Custombucker PUと8Bomb PAF Cloneです。

(Wildwood Spec PUは単体発売されていませんが、8Bombも非常に良いので大丈夫です)

 

そうなると疑問です。

何でGibson自身がこのPUを設定・搭載が出来ないのでしょうか?

Wildwood Guitars向け位の数量だから出来るんでしょうか?

それにしても、この差は何処から来るんでしょうか?

 

話は戻ります。

このWildwood Custom PUはPAF系もP90も標準よりも巻き数を減らして、出力を下げています。

低出力PUはギター本体との相性が難しい事を経験で知っています。

本体が美しい音質を持っていないと、単なるペケペケギターになります。

ダメギターとの組み合わせは最悪です。

そう言うギターにはディマジオのスーパーディストーションが最善の組み合わせです。

これを載せればどんなギターもスーパーディストーションの音になります。

 

横道に逸れました。

低出力でも何故か良く鳴るギターだと出音が小さく感じる事は有りません。

倍音が豊富に含まれているからだろうと推測しています。

そして、PUの強弱で表情を付けやすくピッキングが楽しいです、

ロングトーンでのチョーキングやビブラートが気持ち良いし、サスティーンのコントロールもし易いです。

良く鳴る良いギターと低出力のPUの好相性・・・・・・これはGibson Japan物には成立しないです。

もしかすると標準の本国向けもそうなのか?

だからGibsonはこのPUを標準仕様にしないのか?

そんな事を思ったりします。

 

と言う事でPUまで美味しいギターがWildwood Specです。

全てが素晴らしい、新品で手に入る最良のレスポールです。

全てのレスポールファンが買うべきレスポールはこれ一択です!

安物買いの銭失いに注意して下さい。

 

宜しくお願いします。

何時もご覧頂き有難う御座います。

 

ネタに扱う回数と満足度(気に入り度)はそのまま比例します。

と言う事で大変気に入っているWildwood Spec R4ネタです。

 

R6は欲しくないけど、R4は欲しい理由がこれです。

バーブリッジとかラップランドブリッジとか呼ばれるこのブリッジです。

Jrやスペシャル等の廉価版フラットトップは大嫌いなので昔は経験が有りませんでした。

でも、2009年にこのレスポールを買った事で大好きになりました。

大好きなジェフ・ベックのレプリカレスポールです。

ジェフ・ベック オックスブラッドです。

私が買ったのは100本限定のVOS仕様です。

このギターは09年なので膠接着でもチューブレストラスロッドでも無い時代の物です。

故に、この時代のレスポールは正直言って大した物では無いです。

と言う事で余り気に入らずに数年間所有して売却しました。

でも、その時に唯一気に入ったのがこのブリッジです。

とても弾き易いんです。

ブリッジミュートをした時に手のひらの感触がTOMより遥かに良いです。

こんなシンプル、と言うか只の棒なのにイントネーションも略合います。

そして、TOMとは弦振動の伝達が違います。

それ故にPUの差だけではない音質の違いが有ります。

一般的にはTOMよりも太いと表現されますが、それとはちょっと違う印象です。

私にはより雑味が無い音に感じます。

その上、サスティーンも長いです。

これも大きな魅力の一つです。

 

P90は今回Wildwood Spec R4に逢う迄は好きではなかったのですが、このブリッジはどうしても欲しかったんです。

未経験の方は是非お試し下さい。

P90ですが、54カスタムを持っているので初めてでは無いです。

でも、こちらは随分印象が違います。

勿論、マホガニー1ピースボディーなので当然では有ります。

54カスタムはGibson Japan物のMurphy Labです。

カスタムもWildwood Spec 54 Customだと印象が違うのでしょうか?

違うのだと思います。

 

P90はその貧乏臭いルックスと、Jrやスペシャルの様に廉価版に搭載されるPUと言う印象も有って好きになれませんでした。

でも、今回のWildwood Spec R4で好きになりました。

こんなに良いとは思いもしませんでした。

でも、Gibson Japan物の方は”フゥ~ン゛って感じです。

 

買うなら絶対にWildwood Specです!

素のヒスコレでもGibson Japan物のMurphy Labよりお高いですが、全然お値打ちの良品です。

とは言え、その差はちょっと銀座でほろ酔い加減になる程度の金額です。

大人には痛くも痒くもない金額です。

安物買いの銭失いはお勧めしません。

 

と言う事で、Wildwood Spec R4が大変気に入っています。

Wildwood GuitarsにMurphy LabのLight Agedが入荷したら買い足します。

 

宜しくお願いします。

何時もご覧頂き有難う御座います。

 

Gibsonは米国の企業です。

当然、本国向けの製造出荷が最優先されます。

且ての優先順位は本国>欧州>日本でした。

それが現在は本国>欧州>中国>日本になりました。

当然、上位の中国は日本より多くの本数が出荷されます。

先取りをされる事になった日本には中々回って来ません。

そこで取られた対策がM2MとPSL発注です。

これなら注文した物が必ず来ます。

生産順に出荷されます。

 

M2MもPSLも何か一つ変更するだけでそれに当たります。

ペグを替えても、色を指定しても、フレットを変更してもそれに当たります。

その程度だとアップチャージ無しに発注出来ます。

以前良く見た”Hand Select"も勝手に行って選定しただけなのでアップチャージは無しです。

普通の材から適当に選んでいるだけで”これがそうなのか!?”と感じるロクでも無いトップを見掛ける事も有ります。

と言うか、全然普通です。

 

今回買ったMurphy Lab R4もPSLです。

何処がPSLかと言うと、一番はAgedです。

R4はHeavy Agedしか設定が無いので、Ultra Light Agedで発注しています。

その時点でPSLです。

価格は既設定のR6に準じていると思います。

そこでアップチャージの無いバックカラーをFaded Cherry、そしてフレットを59仕様にしています。

R9コンプレックス丸出しの痛いオプションです。

救いはネックがそんままだった事です。

指板をDark Rosewoodに指定したのは賢いチョイスです。

と言う事でPSLになる事で他の国には行かず、ちゃんと日本に来るという図式です。

 

かつてはトップ、バック、指板と特別な材が仕分けされていて、それから選んで発注する事が出来ました。

それらが過去の限定生産企画物です。

3枚綴りのCOAが付属するシリーズです。

マーフィーさんの冠が付くのはお約束です。

当然、価格設定も高く、PRSのPrivate Stockの様な感じです。

でも、普通のMurphy Agedは別物で、単に生産中の物を抜き出してAged仕様にした物です。

とは言え、Murphy Agedは社内Agedより遥かに貴重です。

 

でも、現在のJapan Limitedは数を確保する目的でのみ存在するので大きなお世話的なオプションが多いです。

R8やGTなのに59ネックやらフレットです。

そんな事をしたらR9を買えない人向けの貧乏臭いだけの設定になります。

大嫌いなグローバーペグも同様です。

当然、こんなオプションはアップチャージ無しです。

 

裏技的発注のギターを「日本だけの限定仕様ですよ」なんて売り込む姿勢は嫌いです。

好みの仕様なら良いですが、特別なギターだと勘違いしないで下さい。

勿論、承知の上なら問題有りません。

ラッキーな仕様も有ります。

Dark Rosewoodは歓迎です。

 

この話はJapan ディーラーからの情報なので事実です。

 

宜しくお願いします。

 

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ボディーの比較です。

 

Gibson Japan Murphy Lab R4です。

バリバリの板目です。

個性的な板目のマホガニーは嫌いでは無いです。

これはこれでカッコ良いと思います。

でも、ルシアーに聞いた話ですが柾目とは出音が違うそうです。

私に分かるかは自身ありません。

でも、同じ板目でもWildwood Specなら光沢感が有ります。

これは普通の板目です。

 

Wildwood Spec R4です。

とても端正な柾目です。

かつてギブソンが本気を出したTrue Historicが有りましたが、あのR9は意識して柾目を使っていると言っていました。

とすると、柾目の方が優位なんでしょうか?

木材としては柾目の方が圧倒的に良材です。

その上、このマホガニーは目の詰まりが非常に良いです。

近年のギブソンでここ迄綺麗に目の詰まったマホガニーは見ません。

パンケーキと言われた70年代迄のマホガニーは全てこんな感じでした。

でも、パンケーキバックは嫌いです。

 

Gibson Japan Murphy Lab R4です。

日本でしか見ないオプションのFaded Cherry仕上げです。

何を勘違いしたかバーストの仕上げです。

でも、これが嫌いじゃない私は普通の日本人です。

さて置き、アニリンダインフィラーが使われているので目が粗い様に見えます。

 

Wildwood Spec R4です。

こちらは素の仕上げです。

正しいGTのバックです。

やはり米国人はバカなオプションはしません。

気のせいか目の詰まりが緻密な印象を受けます。

 

Gibson Japan Murphy Lab R4です。

カッタウェイ部です。

こちらもアニリンダインフィラーのせいで粗く見えます。

 

Wildwood Spec R4です。

こちらを見るとアニリンダインフィラーがどうのこうのは関係なく緻密な目が確認出来ます。

非常に綺麗なマホガニーです。

 

体積の多くを占めるマホガニーです。

音質に一番影響が有るのがマホガニーなのは疑う余地が有りません。

どちらが良材かはさて置き、此処まで違うと音が違うのは当然だと思います。

音は好みが大きく左右します。

絶対値で語るのはナンセンスです。

それを踏まえてもWildwood Spec R4の方が好きな音です。

Wildwood Specだからこの材なら問題は無いと思いますが、本国向けが全て同じなら日本向けは仕分けされていると言わざるを得ません。

 

今回は仕向け地向けの比較と言う目的もあり、同時購入しました。

結論はGibson Japan物は確かに違う、で良いと思います。

 

現在の経営陣に変わる前は日本向けにも特別な限定仕様を製作しました。

カスタムショップディーラー限定で各店1本のみの12本製作等のモデルです。

Murphy Painted and Aged Killer Top等です。

材を特別に選別し、塗装もエイジングもMurphy氏が手掛けた物です。

COAが3枚綴じでMurphy氏の写真が添付されているモデルです。

それらは希少価値が高く、それに見合った素晴らしいレスポールです。

(中々市場に出て来ませんが、見掛けたら手に入れる事をお勧めします)

幸い私は複数持っているので比較が出来ます。

それらは完全に別物で、Gibsonの実力を感じます。

Gibson Japanには頑張って復活をさせて欲しいです。

普通のM2MやPSLではない、特別なレスポールを望みます。

販売価格が200万円越えでも全然問題無いです。

 

今後は特別なモデルでもない限りはGibson Japan物は買うべきレスポールでは無いと判断出来ます。

今回のWildwood Spec R4は100万円以下で買えるギターとしては非常にお値打ちなギターでした。

と言う事で、標準仕様のヒスコレは順次売却しようと思います。

敢えて所有する意味を感じません。

 

宜しくお願いします。

 

 

 

 

何時もご覧頂き有難う御座います。

 

ピックアップです。

 

勿論見た目では差は分かりません。

でも、一応画像を貼ります。

 

Murphy Lab R4は標準のカスタムショップ P90です。

マグネットは当時のオリジナルに準じてアルニコ5だと推測します。

F & R、其々の抵抗値はF:7.82 R:7.84 です。

前後共同じ出力と言って良いです。

バランスは全く問題無いです。

標準のP90は所謂普通のCustom ShopモデルのP90です。

シングルコイルなのに太いが繊細さにはちょっと欠ける音です。

フェンダーの様な煌びやかな感じは希薄です。

 

Wildwood Specは専用のCustom P90です。

マグネットは同じくアルニコⅤです。

こちらの抵抗値はF:7.08 R:7.06です。

こちらも同じ出力と言って良いです。

Wildwood Spec PUはPAFタイプもGibson Customの標準より巻き数を減らしています。

手巻きとの事ですが、これは標準品と同じ巻き方だと推測します。

何時も思うのですが、Winding Machineで巻くのに手巻きとは、これ如何に?です。

 

さて、この低出力の筈のWildwood Spec P90ですが、不思議と出音が小さく感じる事は有りません。

クリーンでの比較でも音が小さいとは感じません。

鳴るギターは全てこうなりますし、FとRの出力差を設けなくても気になりません。

オリジナルのレスポールも同様で、Rの方が低出力なPUが搭載されている例が少なからず有るようです。

と言うよりも、前後を意識して搭載する事は無かったんだと思います。

 

Wildwood Spec P90の方が透明感を感じますが、高音成分が足されています。

そしてピッキングニュアンスが出やすく、色気が有ります。

特に感じるのはチョーキングに粘りが有り、倍音が乗って来る印象です。

こちらのPUの方が断然好みです。

 

PUは本体との相性が有るので一概に優劣はつけ難いですが、出音はWildwood Spec R4の方が好きです。

 

次回に続きます。

 

宜しくお願いします。

 

何時もご覧頂き有難う御座います。

 

フレットと指板です。

 

日本向けのMurphy Lab R4 PSLです。

Gibson Japanのオプションで59仕様の太いフレットが打たれてます。

ネックは標準の太い仕様です。

私は58モデルを含めてこのオプションは嫌いです。

59仕様のネックオプションも大きなお世話で嫌いです。

オリジナルと同じスペックの物を楽しむのが正しい姿だと思います。

Gibson Japanにのみ見られるオプションです。

日本のディーラーなのか、ユーザーなのか見識が低い証拠です。

こんな事をするからバカにされるのでは無いでしょうか?

残念な事です。

 

指板はDark Rosewoodをオプションしています。

これは大歓迎の選択です。

色味はかなり黒味が強く良い感じです。

でも、導管の詰まり、滑らかさは見慣れたそれで特に良いと言う事は有りません。

 

Wildwood Spec R4です。

こちらは59仕様のフレット打つような愚行はしていません。

オリジナル同様の細いフレットです。

流石に良く分かっている業者に因る発注です。

細いから演奏性が劣ると言う事は全く有りません。

こちらの方が立ち上がりが早い気がしますし、音質もシャープな印象を受けます。

 

指板の差も確認出来ます。

更に黒いのは勿論、目の詰まりが格段に良いです。

導管の状態が大きく違うし、滑らかです。

そして何よりもカッコ良いです。

Wildwood Specに共通した指板です。

専用COAには材質の選定と手巻きのPUがWildwood Specな事が記されています。

 

 

この差はGibson Japan物しか知らない人は大きな衝撃を受けると思います。

(Gibson USA物は問題外の駄材)

今迄は店頭で「これは茶色くてイマイチ」とか「黒くて良い材」とか評価していたのが無意味であった事を思い知らされます。

私も初めて見た時は驚きました。

同じインディアンローズウッドとは思えないです。

でも、本当にインディアンローズウッドとの事です。

低質なブラジリアンローズウッドより遥かに上質です。

 

因みにPRSはPrivate Stockを筆頭にグレードに因り非常に分かり易い材質の指板が使われます。

Private Stockに使われている指板材はどの材質でも最上級で、特にブラジリアンローズウッドは本当に綺麗な材です。

生産数が限られているので、Gibsonより更に良い材が使われています。

 

この要素からもWildwood Spec R4の方が良質なレスポールで有る事が理解出来ます。

 

次回に続きます。

 

宜しくお願いします。

何時もご覧頂き有難う御座います。

ごく一部の人にのみ好評な比較検証ネタです。

 

同時に2本のR4を購入して衝撃的な差を知り、更に興味が沸いています。

購入をして実際に比較検証する前から日本向けは下級品なのでは?と思い始めていました。

そして本国のレスポールフォーラムの極上杢個体を見て感じました。

Wildwood Specを知ってからもです。

でも、それらはMurphy Paintedと言う上級モデルなので直接比較は出来ませんし、無意味だとも思いました。

 

この比較検証は既に雌雄は決していますが、それは何故なのか?

それを分かる範囲で検証して行きます。

検証は両方のギターを買った私には何の損得も有りません。

何も足さない、そして引かない事実のみの内容です。

客観的な内容なのでご理解下さい。

 

ネックの仕込角です。

これは造りに対する検証です。

 

何度か話題にしているネックの仕込角ですが、私は浅い方が良いと確信しています。

勿論、限度は有りますが最初期のレスポールは1~1.5度に設定されていました。

Gibsonが考えた理想的な仕込角で有ったと言われています。

その当時のGibson純正ブリッジの仕様を前提に設定されました。

それを発売直前にレスポール氏が横槍を入れて、氏自身が特許を有する“ブランコテールピース”が採用されています。

これはバーブリッジと同様に弦をUターンする形で上に張るのですが、既に設定されたネック仕込角では十分な高さが確保出来ませんでした。

その結果、逆回りの下側に張る様になりました。

因みにブリッジは弦のテンションのみでトップに抑えられるので極めて安定が悪いです。

それでも当時の演奏スタイルではブリッジミュートはせず、チョーキング何か誰もせず、ビブラートは弦と並行に揺らしていたので大した問題にならないと思われていました。

ブリッジミュートをしなかった事はフェンダーのテレキャスターとストラトキャスターにブリッジカバーが装着された事でも分かります。

それでも、この仕様のレスポールは浅い仕込角により、緩いテンションが得られサスティーンが一番長いと言われています。

その代償でアタックは弱いです。

その後、53年のバーブリッジ採用時に3度に変更されます。

それでも実際は大多数の個体が4度だそうです。

当時のGibsonでもネックの仕込みが困難だった事が伺われます。

3度を目標にしても4度になり、そこで開き直って60年には5度に変更します。

これは不良品率を下げる為の改悪と言われています。

苦肉の策です。

この設定変更に因る音質変化のせいでバーストでは60年は評価がイマイチ低いです。

ネック形状の変更よりも仕込角変更の方が音質に与える影響が大きかったと思います。

60年の実物を見ると、5度以上に見える個体が有ります。

 

前置きが長くなりました。

日本向けのMurphy Labです。

勿論、ネックと弦高は同じに調整して有ります。

(私のレスポールは全て同じ)

そこでネックの仕込角が分かるブリッジの高さです。

測定はスタッドの頂部からトップの距離です。

こちらは6弦側18.1㎜です。

 

Wildwood Spec R4です。

こちらは17.0㎜です。

その差は1.1㎜です。

1弦側の差も略同じです。

この1㎜の差の大きさは多数を経験しないと分からないかも知れません。

私は82年のLeo`s Vintageを当時新品で買いましたが、その個体は何をやっても鳴らない楽器でした。

それは非常にきつい仕込角(多分6度位)を持っており、それで知りました。

その後も数多くのレスポールを経験しましたが、この傾向に間違いが無い事を知りました。

 

この事からWildwood Spec R4の方が仕込角が浅い事が分かります。

Wildwood Spec Les Paul は4本持っていますが、それらどれもが同じ位の浅い仕込角です。

偶然ではなく狙って指定していると推測出来ます。

 

多数のヒスコレ系レスポールを所有していますが、仕込角は個体差を確認出来ます。

近年のヒスコレは全モデルが4度を目標値にしています。

それでも当然個体差が有ります。

過去のアーティストモデルやコレクターズチョイスの様な限定上級品は、選ばれた職人がチームで製作に当たり精度を高めていました。

それらのシリーズは個体差が少ない事を確認しています。

限定品以外のGibson Japan物も7本程持っていますが、浅い角度の個体も有ります。

やはりそれらは同じ傾向を感じます。

 

セットネックギターの製作に於いての最大の難関事項がネックの接着(仕込み)です。

治具を使用して組み付けますが、それでも誤差は生じます。

熟練工の手に因らないと達成出来ません。

しかも合成接着剤から膠に変更された時点で更に難易度が上がっています。

これはGibson USAの様に練度の低い作業員には達成出来ません。

 

きつい角度はブリッジとPUを上げれば対応出来ますが、浅い角度で失敗すると即不良品で出荷不可になります。

そのリスクを避ける為に安価な量産品はきつい角度になります。

Gibson USAが冗談かと思う程きつい角度で、凄く高いブリッジ&テールピースにセットせざるを得ない事からも分かります。

目標値が7度だそうなので、実際には8度位の物も有ると思います。

そんな物が良いレスポールで有る筈がないです。

と言うか、レスポールでさえ無いと思います。

材云々以前の本質的な問題です。

でも、少なくとも70年代迄の再生産レスポールはまともな仕込角でした。

 

仕込角は重量と同じ位“当たりレスポール”の要素だと思います。

仕込角の浅いレスポールの方がふくよかでサスティーンが長い傾向が有ります。

仕込角の確認は店頭でもザックリと出来ますが、やはりネック、ナット、弦高の調整を同じ設定にしないと分かり難いです。

と言う事なので、ある程度は賭けになります。

勿論、経験値によりある程度は見ただけで判断出来ます。

 

この要素だけで、既にこのWildwood Spec R4の方が好きなレスポールで有る事が理解出来ます。

 

次回に続きます。

 

宜しくお願いします。

 

何時もご覧頂き有難う御座います。

 

ノブの高さ調整です。

この作業は必要に応じてですが、殆どの場合はやります。

ノブは多くのケースで高く感じます。

トップとの隙間(距離)が大きくてカッコ悪いです。

そこで裏ブタを外して、ポットとトップの間にワッシャーを挟んで調整します。

ギターはWildwood Spec R4です。

 

作業前の状態です。

そんなに悪く無いです。

Gibson Japan物ではもっと強烈に高い個体を見掛けます。

でも、少し低くしたいです。

 

ヒスコレ純正、正確にはTrue Historic Reissueと言うノブです。

どうも色味が白(無色透明)過ぎて好きになれません。

 

これを社外をレプリカに交換します。

右側が社外レプリカです。

画像では分かり難いですが、実物は結構な差が有ります。

純正のワザとらしく奇麗な物より良い雰囲気です。

レタリングもエンボスだし、フォントも良い感じです。

 

今回は初めて使う安物です。

何時もお世話になるサウンドハウスさんで購入しました。

2個セットなので、2パッケージ必要です。

それにしても安価です。

過去に買った海外製品が製廃になったので試しにこちらを買いました。

この価格でも良い感じです。

 

高さ調整をしてノブを交換しました。

場所により2種類のワッシャーを使い分けました。

私的には良い感じになったと思います。

些細な事ですが、気になります。

これって私だけでしょうか?

 

正面から見るとこんな感じです。

少ない費用で楽しめます。

海外の本格的なレプリカは高価ですが、今回は安上がりです。

トップハットノブはそれなりに知識が有り、拘りも有ります。

でも、スピードノブ(バレルノブ)は良く分からないのでこんな物でも嬉しいです。

 

と言う事で、小ネタにて失礼しました。

 

宜しくお願いします。

 

 

 

何時もご覧頂き有難う御座います。

 

サンバーストレスポールSTDが大好きで買い集めて来ました。

その流れでカスタムも買おうか、序にゴールドトップも買って見るか、とR4も買いました。

P90は何だか貧乏臭くてショボいルックスなので余り好きでは有りませんでした。

でも、そのネガティブな印象をWildwood Spec R4が完全にぶっ飛ばしました。

 

このギターはWildwood Guitarsに2本有った在庫の1本です。

何時もの担当さんとは違う人が53年と55年のバーブリッジを持ってます。

その人が割って入ってくれてアドバイスをくれました。

このR4はオリジナルにとても近く、レゾナンスが抜群に良く、透明感もバツグンだ。

絶対に気に入る筈だと勧めてくれました。

その言葉に偽りは有りませんでした。

まさかここ迄良いギターだとは、本当に驚きました。

 

2本のR4は先の月曜日(10月2日)に届きました。

先ずは何時もの調整をしますが、仕事が忙しくて中々完了しませんでした。

今日の午後に初めてアンプに繋ぐ事が出来ました。

日本向けMurphy Lab R4から始めます。

想像通りの音です。

決して悪くはなく、寧ろ良いと感じました。

それでも、生音の時に感じた薄っぺらない印象はアンプからも少しだけ伺えます。

クリーンから始めて、少しずつ歪ませていきます。

ハムバッカーとは違う、P90の音です。

当たり前ですが、オールマホガニーのカスタムのP90(フロントはアルニコⅤ)とはちょっと違います。

 

ひとしきり弾いてWildwod Spec R4に持ち替えます。

いきなり音の違いを感じます。

それは個体差レベルでは有りません。

この時点で困惑します。

少しずつヴォリュームを上げて歪ませていくと更に差を感じます。

この時点でこちらの方が良いギターで有る事を確認します。

気持ち良くなって何時もよりアンプのヴォリュームを上げます。

更に良くなっていきます。

何故かこちらの方がフロントとリアの音質差がハッキリしています。

 

此処で再びMurphy Lab R4に持ち替えます。

やはりWildwood Spec R4の圧勝です。

すっかりWildwod Spec R4が好きになっています。

 

今回は同時購入したので全てのR4が良いのでは無い事を確認しました。

Wildwood Spec R4だから良いのだと思います。

同じHistoric仕様なのにここ迄違うギターを製造するGibson Custom Shopって如何なのでしょうか?

それとも日本向けだからダメなんでしょうか?

わざわざ仕向け地別に作り分けるのは手間が掛かります。

そんな事はしないとも思います。

すると、やっぱりWildwood Guitars向けは特別なのでしょうか?

 

本国のフォーラム、ReverbやEbayでもWildwood Specは特別扱いです。

そんなギターが通販で買えるのを今年まで試さなかった自分に反省しています。

 

宜しくお願いします。