1オーダーあたりの単価を上げるには、
自社が扱っている製品のジャンルから
チャンクを上げることかが大きなポイントになります。
「チャンク(Chunk)」は塊という意味で、
ビジネスの場面では一般的に「抽象度」を指します。
そして、「チャンクを上げる(=抽象度を上げる)」
「チャンクを下げる(=具体化する)」といった使い方をします。
例えば、ラーメンのチャンクを上げると麺類になります。
反対に、ラーメンのチャンクを下げたものには
塩ラーメンやみそラーメンなどがあります。
物事のチャンクを上げ下げすることは、
情報を適切なレベルで整理することにつながり、
問題の解決や戦略の立案に役立ちます。
例えば、チャンクを上げると、
大まかな全体像やパターンが見えやすくなります。
一度に多くの情報を取り扱うことなく、
大まかな共通的の要点を把握できます。
逆に、チャンクを下げると、詳細な情報に焦点を当てられます。
これにより、情報の深層理解が可能となり、
問題の要因や潜在的な課題を洗い出すのに役立ちます。
要するに、チャンクを上げると大局的な視点が、
チャンクを下げると詳細な視点が強調され、
さまざまなビジネス上の課題や
タスクに対処するのに役立ちます。
適切なタイミングでこれらの思考を使い分けることで、
より効果的な意思決定と問題解決が可能となります。
あなたの扱う商品・サービスは、チャンクを上げると
どういうジャンルに属しているのか、
あるいはチャンクを下げるとどういう
商品ラインナップに分かれるのか、
そのようなことを考えてみるのもいいでしょう。
これができると、消費者の声のなかから、
「現状の課題はどこにあり、どうやれば解決できるか」
がわかるようになります。
●チャンクを上げ下げし併売商品・サービスを探す
例えば、マットレスを扱っている通販を運営しているとします。
マットレスを売るだけでもいいのですが、
さらに単価を上げるにはどうすればいいか。
ここでチャンクを上げて考えます。
ターゲットである顧客にヒアリングするなかで
「不眠」という悩みが引き出せます。
そうすると、マットレスは「不眠の悩みを解決する」ための
具体的なツールの1つであることに気づきます。
次に「不眠の悩みを解決する」ための他の方法はないか、
チャンクを下げて考えてみます。
すると、「食事の工夫」「軽い運動」「ぬるめの入浴」
「眠る環境づくり」「睡眠改善薬」などの解決策が思いつきます。
さらにもう一段階チャンクを下げると、
「眠る環境づくり」のなかに「寝室を暗くする」
「寝室の温度は26℃程度にする」「アプリで睡眠データを取る」
「睡眠の質を上げるサプリメント」
「快適な起床を助ける光目覚まし」などの案が出てきます。
商品だけでなく無形サービスを提供するアイデアもあるでしょう。
例えば、マットレスのクリーニング、
保管、リフォームなども「不眠の悩みを解決する」
ための施策の1つといえます。