名前のことだま50音®を結んで魂の望みを生きる
〈月の雫が落ちたら、じぶん温泉かけ流し〉 ……ヘッダーについて

深い森の中、まるく差しこむ月の光に、静かに浮かび上がる小さな湖。
道とわかる道はついていなくて、たどりつける人だけが見つけられる、森に護られた場所。
蒼い夜と、月の光と、森の呼吸と、湖面のまたたきが、ひっそりと誰かを待っている場所。
聖域だと思っていた湖に、ある日、ほかほかと白い湯気があがり、いつのまにか、湯治場になっていました。
人も、動物も、誰もが、争わず、笑顔で、白い湯気につつまれ、月の光を浴び、森とともに共存できる。
誰もいなかった湖に、ほかほかした湯気と、ほとびた笑顔と活気と生命力が満ちている。
湖面には、月が映り、その雫が波紋となって、包み込まれる。
温泉に入ろう。温泉から上がろう。明日のために。
浜田えみな

旅する絵描き 木の葉堂 白澤裕子さんに、そんなヴィジョンを描いていただきました。