キャンディマン | 続・237号室 無事是A級からZ級映画列伝

続・237号室 無事是A級からZ級映画列伝

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『キャンディマン』

 

 

 

 

 

1992年 アメリカ

 

 

 

 

 

《スタッフ&キャスト》

 

 

監督・脚本 バーナード・ローズ

 

原作 クライヴ・バーカー

 

撮影 アンソニー・B・リッチモンド

 

音楽 フィリップ・グラス

 

 

 

出演 ヴァージニア・マドセン/トニー・トッド/ザンダー・バークレイ/ケイシー・レモンズ/ヴァネッサ・ウィリアムズ/デジャン・ガイ/ギルバート・ルイス/スタンリー・デサンティス/マイケル・カルキン/バーナード・ローズ/デッド・ライミ

 

 

 

 

 

《解説》

 

 

1993年アヴォリアッツ国際ファンタスティック映画祭、演女優賞、音楽賞、観客賞を受賞

 

鏡に向かってその名を5回唱えると、かぎの手で体をズタズタに引き裂かれるというキャンディマン伝説、「ヘルレイザー」の鬼才クライブ・バーカーが仕掛けた新たな恐怖!キャンディマンという伝説の殺人鬼に生け贄として目を付けられてしまった大学院生の悪夢を描く

 

原作は英国のスティーブン・キングと呼ばれるクライヴ・バーカーによるもので、それを監督のバーナード・ローズが脚本化して映画化、都市伝説に材を取り、その恐怖を具現化している

 

 

 

 

 

《物語》

 

 

ニューオーリンズ、黒人居住区の人々が語り継ぐ“都市伝説”を研究中の大学生ヘレンは友人のパーナデットと論文を書いていた、そして興味深い都市伝説キャンディマンにたどり着いた

 

 

被害者は21人でルーシー・ジーン殺人と新聞の見出しにもなっていた、殺人の舞台となった公団住宅を取材、その部屋は空き部屋になっており、隣の部屋から犯人が侵入して殺人と考えているヘレンは隣の部屋に入るが隣も空き部屋

 

 

そして近隣にルーシー・ジーン事件の事を聞くと、やはりキャンディマンを恐がっている、キャンディマンとは鏡の前でその名前を5回唱えると現れる伝説の殺人鬼

 

 

大学の教授の夫のトレバーの恩師に話を聞くと、キャンディマンは1890年まで遡り、奴隷の息子として生まれた、南北戦争の後は彼の父親は事業で成功し彼は一流の教育を受け、絵の才能もあった、金持ちは富を誇示しようとこぞって彼に肖像画を依頼

 

ある時、地主に娘の肖像画を依頼された、だが2人は恋に落ちて娘は妊娠した、地主は悪党どもを雇い復讐、ノコギリで右手を切り落とし、近くの養蜂所に行き、巣を彼の体に擦りつけた、彼は全身を刺され苦しみながら死んだ、それがキャンディマンの全て

 

 

ヘレンはルーシー・ジーン殺人現場にまた行く、ここでは別の殺人もあり、それもキャンディマンの仕業とされている、興味はあったが信じていなかったヘレンはその名を唱えてしまう

 

 

たどり着いた真実はキャンディマンの名をかたった不良少年がヘレンへの傷害で逮捕された、キャンディマンの名を騙った不良の仕業でヘレンはキャンディマンを作り話だと言い放つ

 

 

しかし作り話だと思った時に、ヘレンの目の前にキャンディマンが現れる、キャンディマンはヘレンが伝説を信じないので伝説を継承するには罪のない血を流す必要があると、そしてヘレンの周りの人々を次々と切り裂いていく

 

 

ヘレンは気を失い気がつくと血まみれ、ヘレンは殺人犯として警察に逮捕される、翌日には釈放されるがヘレンの記憶が定かではない

 

 

取材した写真を見てみると鏡の奥に男が写っている、恐怖こそキャンディマンの伝説の源、それを否定したヘレンを自らの世界に引き込もうとするキャンディマン

 

ヘレンの部屋に見舞いに来たパーナデットがキャンディマンに殺されている、その罪を被されてヘレンが殺人で精神鑑定されて強制入院させられてしまう

 

しかしキャンディマンの力で警察病院を抜け出したヘレンはトレバーの元に戻ると女子大生の愛人と一緒にいた、絶望したヘレンは誘われるように自らキャンディマンの伝説の場所に行く

 

 

キャンディマンはヘレンをゴミ山に誘い2人は火に焼かれて死んでしまう、数日後、悲しみに涙するトレバーは鏡の前でヘレンの名前を5回呼ぶとヘレンが現れ、トレバーは切り裂かれた

 

 

 

 

 

 

《感想》

 

 

鏡の後ろに急に現れるキャンディマンにヒヤッ、空を飛ぶキャンディマンにヒヤッ、口の中に蜂がいっぱいのキャンディマンにヒヤッ(笑)、全身を蜂だらけのシーンは気持ち悪いですよ~、結構見ものです

 

 

キャンディマンを追うヘレン役にヴァージニア・マドセン、大学生で既婚者なのです、彼女は美人で知的な印象です、でも論文で都市伝説を選ぶなんてアメリカ的でもありますね

 

 

でも白人女性が黒人の町に取材に行くのはやはり危険なのでしょうね、それでも好奇心には勝てません、なので襲われたりします、でも美人で弱々しい女性が襲われると黒人に悪い印象を抱かせますね

 

 

クライヴ・バーカー原作の中では好きな方です、ただ原作とは少し趣きが違いますね、たしか原作は短編でトイレの落書きを論文にしようとしてたかと思います、トイレの落書きにも都市伝説や論文になるようなことがあるのですね 

 

 

鏡に向かってキャンディマンを呼ぶと現れるんですが、よくある都市伝説かと思いきや本物なんですね、でも都市伝説で同じようなブラッディ・メアリーってのがありますよね

 

 

しかしキャンディマンはかなりの迫力!、あの風貌は怖いです、黒人の大柄な肉体に鉤爪を付けた姿、蜂の巣を体に塗られたからキャンディマン(笑)

 

 

しかし続編ではキャンディマンの悲しい過去が露わになります、昔の奴隷制度の末にキャンディマンとなったのです、奴隷制度はアメリカの負の遺産ですね、なぜ白人は自分たちこそが優位だと思ってるのでしょう?

 

 

 

 

 

 

恐怖の中に深い悲しみをたたえた官能的なロマンティック・ホラー それが『キャンディマン』です。

 

 

 

 

 

そしてそして本作の続編が今年公開されるようです、リブートのような続編らしいです。