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6月FOMC前夜

さきほどBLSから公表された5月コアCPIは3.41%で、前月(4月)の3.62%から僅かながらに軟化した。

 

 

 

 

 

これに為替・債券・株式と各市場は即座に反応、FOMC直前という事になるわけだが、議長会見では「単発のマクロに大きく影響されない」、といった冷静なコメントが求められる。(3.4レベルだし) 基本的な考えとしてトレンドが発生していない場合は3ヵ月平均が重視される。

 

尚、ディスインフレの鈍化が顕著になってきたのは昨年11月の節目を下回ってから。(上図 ※1) 

 

で、それらと関連する報道で、さいきん話題になっていたのが、同じくBLS公表の雇用統計の年次改定の問題。一次速報値から何度か改訂され、最終的に年次改定の流れで更新されていくものの、(もともといわれていた)問題点が複数上がっており実際の雇用情勢を反映されていないのでは、という声が大きくなってきた。

 

数時間後に公表される6月声明文や経済予想には、それ自体が反映されることはないが、そもそもの話として雇用の最大化も責務とされていることからこのテーマにどう取り組む、というかどう解釈しているのだろうか?

 

議長は雇用の最大化について、幅広い雇用指標を総合的に判断すると強調しているものの、物価目標(2%)のような明確な定義はない。6月会合もインフレの話題で持ちきりになるものと思われるが、雇用統計が実態を反映していない、との認識が広がれば今後の政策判断にも影響はでてくるかもしれない。

 

来月公表の議事録でこの問題が議論になっているか否か、といったところになるが記録として、というか表立っての議論にならないような気がする、(難局時に論点が増えるため)

 

 

※タイトルは前夜となっているものの直前、ということになります

 

 

 

 

 

ECB理事会前

為替も株式も債券(利回り)を根拠にされている感があるが、利回り自体が単発のマクロに反応するような水モノ相場?みたいになっていて、その不安定感がマーケット全体に波及している印象、

 

そのー、米国のマクロが市場予想を下回り米長期金利が低下し為替が動いても、実際の政策金利は当面変わらないので運用資金が市場間をワイパーみたいに移動しているだけ、という感じ。上手く言えないが。

 

ECBも理事会前にして先々の政策不透明感が広がり混乱に拍車、といったところ。

 

 

 

 

 

ちなみにユーロ圏の4月M3は+1.3%だったんだけど、従来のターゲット(+4.5%)からは乖離しており、その影響は確実にある。

 

6日理事会の利下げ幅予想は25bp, でも欧州の場合は米国と違って25bpと決まっているわけではないんですよね。年内の回数ばかり報道されているが10bpという選択もある。今回は25(bp)なのかもしれないが。

 

 

 

 

 

6月1‐2週 ‐Overview‐

ECBはEurostat公表の5月HICPが、3月4月より加速したにも関わらず、今週利下げする予定だという。欧州は米国と違いマネーサプライを重視する傾向が強い事もその根拠として挙げられる。

 

 

 

 

 

ただしその後の会合での利下げは未定ということで、欧州には欧州の事情があるのだろう、しかし市場参加者にとってはその基準がいまいち明らかでないことから今後の道筋がよくわからない。

 

そういう意味では、混沌の中にあるとはいえ米国はマシかもしれない。何しろ態度があやふやなままではあるものの「利下げ困難」であるという事に、やっと気づいてきた状況。それら2大中銀の会合が今週、来週とつづくということで少々厄介な状況にある。

 

金利敏感セクターとしてハイテク半導体セクターに振り回されるマーケットであるが、今夜からのエヌビディアの値動きも関係し、ちょっと掴みどころがないのではないか。

繰り返しになるが流動性の高まり(10分割)と言うのは、買いやすい、と同義語ではなく割高になればなるほど売りも出てくる。たとえば、今まで売れなかった参加者が、ここまできたので半分だけ売っておこう、といった感じである。

 

半導体AIセクターは当企業とTSMCにリードされている状況であるので、一定程度上がってきたところで見極めは難しい。週末には雇用情勢あり、上振れ、または下振れであったとしても他マクロが高金利維持を示しているので、その後のFOMCのスタンスとしても高金利継続といったことに変わりはない。大統領選を控えていることから議長は何とでもいうだろう。しかし実情としては上記のようなものになる。

 

そしてこのような状況の中、6月2週にはメジャーSQが待ち受けている。

 

よって、「今週の相場」というフレーズがよく見かけられるが、1週ではなく2週スパンで忍耐強い展開が強いられることになる。場当たりしのぎの報道によって一喜一憂からの誤った判断に走らないよう幸運を祈る

 

 

 

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