最近、「自然療法士に興味があるので教えてください」というメールをいただきます。

申し訳ないのですが、なかなかお一人ずつメールを書く余裕が無く、ここでお返事とさせて頂きます。

ドイツでは医者と自然療法士が病気の人を治療してよい、ということになっています。

ですから、自然療法士というのは、「医師免許」にあたるものと考えて頂いていいと思います。

「医師免許」があるからといって、すぐに診療所を開く、というわけにはいきませんよね。

ようするに、内科、外科、耳鼻科、整形外科、眼科といった「専門」がないかぎり、診療所は開けない訳です。

「自然療法士」もホメオパシーや、鍼や、心理カウンセリング、といった専門を生かして、病気の人を治療したいという人が資格をとるわけです。

私の場合も、アロマテラピー、指圧、リフレクソロジーといったものを、「健康増進・美容目的」というものだけでなく、病気を治す治療方法として施術していきたいため、この資格を取ることに決めたのです。

「自然療法士」になりたい、というのはとても漠然としすぎていて、「この専門を生かして、ドイツで診療所を開きたいから自然療法士の資格が必要」という形で勉強を始められることをオススメします。

学校で紹介される「自然療法」もこういった治療方法があるよ、といった紹介程度で、専門の治療にプラスαといったかたちで取り入れられたらどうか、という感じで教えて頂いています。

「医師免許」に必要なことは、医学部で習うような、解剖学、病理学、生化学といった体全般に関わることですよね。
「自然療法士」の勉強も同じです。
体の作り、病気の成り立ち、といったものを分かっていない限り、病人を治療する事はできない訳です。

どれくらいのドイツ語能力が必要ですが?ということですが、
ゲーテインシュトトゥートKDSレベルはないときついかとおもいます。
ドイツ語だけでなく、ラテン語もかなりの量を覚えていかねばならず、中級程度ではついていくのは難しいです。
筆記試験が受かっても公認医師による、口頭試験も待っています。
口頭試験では、例えば、「ジフテリアの病気を説明してください」といった質問がきたかと思えば、「左腕から背中にかけて疼痛がある場合は、どんな病気が考えられるか、なぜそう思うか答えよ」といった感じで、とにかくあらゆる病気をマスターしていなければなりません。

あと、学校についてですが、勉強期間はそれぞれで、2年から2年半といったところでしょうか。

といった感じで、頂いたメールのお答えになっていますでしょうか?