わかってきた、電子タバコの有害性
紙巻きタバコに比べて、電子タバコは有害性が低いと思われ普及してきました。その後の研究で、電子タバコの有害性が報告されるようになってきました。吸引によって発生する、タンパク質のカルボニル化による酸化/カルボニルストレスが、炎症や DNA 損傷を引き起こす重要な要因となっていることが判明しました。カルボニルストレスは、酸化ストレスの一種で、統合失調症との関連が示唆されています。歯肉上皮にストレス誘発性の早期老化が生じ、口腔疾患の発症を誘発する可能性が指摘されています。そのメカニズムもわかっていますが、ここでは、複雑なので省略します。(気になる方は原著を参照してください)電子タバコには、フレーバーなしのタイプとフレーバー付きの電子タバコがありますが、フレーバー付き電子タバコの方が、より大きな反応が引き起こされることが報告されています。電子タバコは、酸化ストレス、炎症促進性および老化促進性反応(DNA 損傷および HDAC2 の減少)の増加させ、歯周細胞の炎症促進性および老化促進性反応による、組織修復の調節不全を引き起こす可能性があると結論づけられました。(参照論文)Isaac K Sundar, Fawad Javed, Georgios E Romanos, Irfan Rahman:E-cigarettes and flavorings induce inflammatory and pro-senescence responses in oral epithelial cells and periodontal fibroblasts.,Oncotarget. 2016 Nov 22;7(47);77196-77204. doi: 10.18632/oncotarget.12857.