お茶閑話休題お茶

本日は、HONDAのタイムスクープハンターです。
お楽しみください。
(これは、私の妄想によるノンフィクションです。ウインク

 

西暦1118年4月24日(養和元年 卯月二十四日)
時は平安時代 京の都 長安(現在の右京区)八条村 付近に無事タイムワープしました。






この時代にの人々にとって、私は時空を超えた存在です。
取材するためには、特殊な交渉術を用います。
私の介在が歴史を変える危険があるためです。
それは極秘事項でお教えできませんが、今回無事密着取材ができました。

 


H:「大きな飢饉があったそうですが?」
伍作:「いみじきものぞ、水も食ひ物もなく、庶民はみな死にゆくぞ」

H:「京の都は、どん状況ですか?」
与平:「餓鬼も出没し、悲惨なるものよ」
H:「餓鬼とは何ですか?」
与平「悪行に餓鬼道におとされし亡者ぞ」

温暖化が進み、京都は春というのに、気温は30度の真夏日晴れ巨大エルニーニョの影響で、干ばつで大飢饉の上、川も干上がり、極度の水不足に襲われました。

餓死する人が続出し、京都庶民の半数近くは命を落としたそうです。

早速、街に取材に出ようとしたとした その時だった!

身長150センチくらいの黒い人影!ポーン
「御免くだされ!」


与平「かれが、餓鬼ぞ、亡者なり かたきにななりそ(かかわらないほうがいい)」

 

亡霊とは、にわかに信じがたく接近を試みた



 

慎重は150㎝ほど、あばら骨が浮き出し、腹部が異常に膨れて突出している、髪の毛は逆立ち目は大きく見開き体表は茶褐色死体に似た腐敗臭と口臭がひどい。
バイタルメーターが反応した! 生体反応を検出!
亡霊ではなく、飢餓状態に陥った錯乱状態の人間だった。
早速バイタルチェック、メディカルチェックを開始した。

 

 

 

推定年齢19歳、性別男子、身長158㎝、体重27㎏
バイタル:脈拍 48/分 呼吸 9回/分 体温 34.5℃
血圧 100/87 SpO2 88%
極度の病的飢餓状態,飢餓による肝臓機能不全による褐色肌。ひどいケトン臭による体臭と口臭(測定不能)、腎不全による腹水の蓄積、脳機能障害による錯乱状態、推定余命2日

 


与平「しか、餓鬼見たけられや、便所どころに行きてみな!餓鬼がところせくあるぞ 」

 

 

 

 

与平によると、餓鬼は、便所処という場所に多く出没するらしい。

早速、便所処に取材することに。

平安当時の庶民のトイレ事情は、一軒ごとにあるのではなく、また江戸時代に普及した共同トイレもなく、裏道の一角に用を足していたようで、「便所処」というらしい。

3人の女性が用をたしていた。どうも女性専用の便所処のようです。


実際の映像は、生々しく、お見せできないので、当時の記録(草紙)から、レポートします。




当時の排便方法は、高下駄をはいて、尻をふく孫の手のようなもので、体を支えて、おつりが来ないように、絶妙のバランスで、排便していました。うんち

用をたした後は、紙がなかった時代、孫の手のようなもので、尻を器用にふき取っていました。

皆、あまり羞恥はないようです。 銭湯のような感じでしょうかはてなマーク 猛烈な悪臭がただよっています。

 

子供は、着るものがなく裸で、便は栄養失調なのか水様便です。

成人の便は普通便うんちですが、寄生虫が見えます。ポーン

その便を食しようと餓鬼(病的飢餓者)が、排便中の人に群がってきます。ガーン

市中には、いたるところに餓死者が放置され、餓鬼は、その肉を食らおうと待機してます。


江戸時代の飢饉のときも、人肉をあさる絵図が残されていますが、悲惨さがよくわかります。
映像は、グロテスクなので、当時の草紙を紹介します
 


さらに、餓鬼(病的飢餓者)の結末は、おぞましいものでした。

口の渇きのために、泥水をすすった瞬間、口から火が出るほどの痛みに悶え(左)、ついには、鳥の餌食となって朽ち果てます。(右)

そして最後は、白骨のみが残る、地獄絵図の状態です。これが、餓死者の末路です。



飢餓に陥ると、最後は、餓鬼となって悲惨な最期を迎えます。

一方、貴族は、庶民の飢餓をよそに、放蕩三昧の生活。

一部の貴族階級の人たちには、飢饉も関係ない生活のようです。




この養和の大飢饉は、1年後に収束しました。

その後も、日本の歴史では、大規模な温暖化、異常気象による干ばつと飢饉が定期的に発生し、そのたびに多くの犠牲者がでるも、試練を乗り越え現在に至っています。

インフラや、医療もなく、国民の多くを占めた平安の貧しい人たちの、その厳しさは計り知れず、それでも、耐えぬき生きようとした当時の人々に敬意を表します。

その後の調査では、伍作も与平も飢饉を無事乗り越え、天寿を全うしたことが報告されています。



是にて「コードナンバー1105」養和の飢饉の取材を終え帰還します。
 

 

 

 

(引用:飢餓草紙)