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熱処理

マウスピースの熱処理オプションを去年の暮れから実施している。

大雑把すぎる説明でなんだが、熱処理によって分子構造にテコを入れている。
(あくまでも主観によるものだが、テイストが加わり表面で散らない音でシックリとした質感、懐が深い音色。)


金属が溶ける温度の事を「融点」と呼ぶ(金属に限らずだとおもうが)。
真鍮の融点が約900℃、ガンメタルで約850℃。

で、そこまで熱を上げると当然融けて形がなくなってしまう。
なのでその手前で熱処理をする。

焼き鈍しと焼き入れという二つの行程を時間をかけて行う訳だが、それぞれの行程にどれくらいの時間をどのように行うかはとりあえず非公開とさせていただいている。

デモではバーナー1つで熱による変化というものをを体感してもらったりしているが実際に商品、製品として扱う物は可成り時間のかかるいくつかのプロセスを通している。

マウスピースは調整も出来るし問題ないのだが、ブースター関連の熱処理はバラツキが可成り出て面白い。マウスピース本体と相性の良し悪しがはっきりと出る。

逆言えばバラツキを利用して自分の好みの色に持って行きやすいということだろうか。

なので熱処理されたブースターグッズはお客様から送られて来たマウスピースにこちらでマッチング選定したものを購入して頂くか、店に並んでいるいくつかから御自身で選定するか、という事になります。

ぶっちゃけ正直いいますと、マッチングがよくない場合は熱処理していない金メッキのブースターの方が遥かに使えます。

ですので「熱処理されている」というだけで飛びつかれない方が良いとは思います。
必ずテストしてください。

ピストンパーツに関しては奏者側から距離がある部分だからか、熱処理によるバラツキに問題を感じる事はありません。ツボと鳴り、響きが俄然代わるので楽器が馴染んで来るのを待つのみです。


ってか物の良し悪しの判断に「機械による絶対的な測定結果」とか「他人が聞いていて確実に良いと判断される」というのを条件にしている人がいるそうです。

ってか、そういう人を見つけてしまったのです(爆)。

そういう人には絶対自分の作品や製品に関することの何1つも感性では理解できないんだろうなぁ、ってしみじみと思ってしまいました。

自分が判断できなくてどうすんのよ。
機械で判断、測定して全然ダメなメーカーはあるでしょ。
自分がこう吹きたい、こう聴かせたい、という想いをサウンドに乗せられないとこういう風になって行くと思います。でもそういう頭で楽器を吹いている人が殆どなのかもしれません。


その人に限らず「精度崇拝」のひともいますし、精度が出ていても元々のクウォリティーがそこそこであれば「そこそこの物」が精度良く生産されているということになるんですが・・・・
なので精度を売りにしているメーカーは、ハイレベルなプレイヤーと向き合いながらデーターを扱わないと高品質な物を精度良く量産するという事には繋がらないと思います。
メーカーはプレイヤーを宣伝に使うだけでなく、彼らの感覚をきちんと品質に生かす必要があるでしょう。勿論やっていると思いますが、問題は「きちんと」かどうかです。
きちんとやっていたらかなり良いものが出来ている筈ですが.....

というわけで月末には熱処理ブースターがいくつか新大久保ウィンドクルーの店頭に並ぶかと思いますので皆さん、試されに足を運ばれて見てください。

ではでは。











2011年フル稼働開始

またオケ勤務再開です。

人間という生き物はマンネリに堪え難く出来ているのだと思います。

オケの仕事が生きていく上でも必要で仕事としても魅力的に感じていた十年以上前。

現在すでにマンネリ&食傷気味で自分の中で極タマに引退ムードが漂っている今日この頃。

しかーし、そんななかでもこれって素敵な瞬間だな、という演奏もうちのオケでも年に何回かあってそれが自分をオケにつなぎ止めている気がする。

贅沢な悩みだ、と言われたらそれまで。
どんな仕事しても辟易してくる事はたくさんあるだろう。
その度に住む国を変えたり仕事を辞めていたらキリが無い。


なので嫌な事があれば可能な限り笑いネタにする。怒っているだけでは不健康。

ただし、欠点は直視して改善するべく努力、工夫する事。でないと進歩がない。


なーーんて書いてみると「おーーー、人間出来ている!!!」 「しかも努力家!!!」って言う風に見えなくもないが実はかなりとろけた豚の様な人間である(見た目は黙殺)。ってか豚に失礼(爆)。



今年の目標は昨年同様何もない。

欲深い希望(爆)はたくさんある。

いずれにしても一年では多くを実現出来ないという事は今までの経験上良くわかっているので心の中にしまっておく事にする。矛盾するようだが人生レベルでは意外と多くの夢を実現出来たとは思っている。

このまま何年この国にいて、いつ日本に帰るのか。

自分と家族の人生を中途半端にしない為には何が最善の選択か?

仕事やその他の環境による気分に揺らされずにジックリ考える一年になりそうです。

ではでは~


太く長く

とうとう明けました。
今年も宜しくお願い致します。

大晦日にはソバならぬ「年越しうどん」を手打ちでやりました。

うどんで失敗してはならぬと、リクエストのあったパスタを手打ち練習。
手打ちも何も...手回しとはいえ機械が延ばしてくれます~

写真はパスタ作成風景~

生地にオレガノを練り込んで、フェットチーネにして「アルフレッド風」を調理しました。

自画自賛で満足。

~東南アジアに住むラッパ吹きのマッピ製作と日常のブログ~-パスタ1

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夜は夜で手打ちうどんで年越しました!!!

激ウマ!!!

一日で作るのに慣れて来たのでこれからは頻繁に手打ちにしようかしら。

お互い良い年にしましょう~

振り返る

今年はどんな年だったか。
特別な年になった人、そうでもなかった人、いろいろだろう。

自分も取りあえず振り返ってみた。

3月; 2年に一度怒る事だが引っ越しをした。家を買わない限りは確実にこのペースで引っ越しをしていく事になるだろう。早く自宅/兼・工房を購入したいが2億の出費を思うとセレブではあるまいしそう易々とは決断出来るわけがない。

4月; 自分にとっては偉大な存在でもあった祖父が他界(限りなく100歳に近かった99歳!!!)。

8月; 入籍して2年以上経ってようやく式を挙げる事が出来た。やってみて良かったとおもった。
    最適化ヴァージョン2発表。

9月; 事故後の手術から1年10ヶ月経ったのでボルト抜きを敢行。しかし取れたのが10本中4本だけ。自分の骨の強さを改めて認識。ここから医療休暇。

10月; 残りの6本のボルトを抜く手術。成功!!!

11月; 職場復帰!!! 月末にステレオ購入。

楽器的にはガンシュホーンC管、コルネットC管を使い始めた事。


という具合だろうか。

その他、製作面でも多くの進展、発見、希望と失望があったがここで述べると問題になる事ばかりなので伏せておく。

来年もまたいろいろな意味で忙しく目まぐるしい一年になるだろうし、気がついたら今の時期になっている筈。

そんな目まぐるしいであろう来年も宜しくお願い致します。

喪中という事もあり新年のご挨拶は致しませんが皆様の幸多き一年になりますよう祈っております。

池辺



雑雑いろいろ

今更

昔もどこかで、ひょっとしたらこのブログで呟いたかもしれない。

何故日本の英語教育で英語で日本御住所の表記を教える必要があるのだろう。

自分はヨーロッパからでも、シンガポールからでも日本宛の住所は必ず日本語で書いていた。
ただ仕分けが出来るように「Japan」とだけ表記すれば良いのだ。
当然ちゃんと届いていた。

何故か?

配達するのは日本国内の配達する人だからだ。

だから日本から海外へ荷物とか送る方、送り主の住所欄の国名はしっかりアルファベットか現地語表記で書いてもらわないと困りますが、住所その物は日本語で表記、記入した方がずっと親切です。

外国の方に日本の住所を教える、というシチュエーションでの問題。

教科書で習うように日本での住所表記と異なる順番にする必要があるのだろうか?

外国と同じような順番にする必要があるのか?

目的地に運ぶのは日本人なんですけれど~~~


あと、パスポートとかの名前のアルファベット表記に異議を申し立てしたい。

例えば「陽子」。これは「YOKO」になる。

なんで「YOUKO」じゃないのか? YOKOは「よこ」であって「ようこ」ではない。

「ゆう」は「YU」か?それって「湯」になってないか? 
仮に「湯」という名前の人がいても「YU」になるのだろう。


「らりるれろ」だって単一「R」なので外国人の方々が読む時に名前によっては不自然極まりない発音になることがある。

これって決められていて自分がパスポートとかのIDを申請する時には指定できないんですよね?

というわけでちょっと吐き出してみました。


ではでは。

メリ....クリ...

専門外

面白いので専門外の楽器の工作を頼まれてやってみた。
ガンメタル製のエンドピン/チェロ用だ。

~東南アジアに住むラッパ吹きのマッピ製作と日常のブログ~-エンドピン2~東南アジアに住むラッパ吹きのマッピ製作と日常のブログ~-エンドピン

先ほど本人が来ていろいろとテストしていった。

最初のテストで感じた事として、市販品のものは「輪郭がハッキリしているが身が薄い音」。
ガンメタルの物は「輪郭はあまり強調されないが濃厚で豊かな音」

だった。

ただ輪郭の部分がサウンド全体に対して充分でなく、ちょっとアンバランスな印象。

いわゆる「音が大きいけれどちゃんと音が届いているか不安」といった具合だ。

なのでネジで止める部分とエンドの床に刺さる部分に熱処理を加えてみた。

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じゃーーーん!!!!

本人もビックリの大化け。聴いていても響きが倍増。

こりゃ凄い、ということで本人さん明後日のオケバックの本番で使うそうです。

こんなのでも作るのは結構大変。

喜んでもらえて良かった良かった。


信念

バックボアいろいろ