「あほんだら、殺(や)れるもんなら、殺ってみい」

 竜崎が、五人のヤッパを持ったチンピラを睨ね回す。

「おおよ、いつもでかいツラさらしやがって、殺ってやろうやないけ」

 ガタイがでかいとはいえ、竜崎は丸腰だ。チンピラ共は、数と武器を頼んでか、凄まじい眼光の竜崎に睨みつけられても、虚勢を張った。

 竜崎といえば、この町では知らぬ者のないヤクザである。

 超武闘派で、顔や腕にいくつもの刃傷があり、これまで喧嘩には負けたことがない。

 竜崎のお蔭で、この町の夜の平和が保たれていると言っても過言ではない。

 今、竜崎にゴロを撒いているのは、この町の利権を狙って進出しようという、そこそこ大きな組織の鉄砲弾だ。

 竜崎の名は聞いているが、どこか舐めているところもあった。

 五人が一斉に竜崎に襲いかかる。

 が、ものの一分と経たぬ間に、五人はうめき声を発して路上に這いつくばった。

「ケッ、口ほどにもあらへん」

 竜崎が、手近に転がっているチンピラに蹴りを入れると、悠々とその場から立ち去っていった。

 ほどなく、竜崎が足を止めた。鋭い目が電柱を睨む。

 竜崎は、慎重な足取りで電柱まで歩いてゆき、そこにしゃがんだ。

「おー、よしよし。おまえ、親はどうした?」

 相好を崩しながら、竜崎は愛おしそうに仔猫を抱きかかえた。

 

 

 

 

 

 

 

真実の恋?

 

夜の世界に慣れていない、ひたむきで純粋ながら熱い心を持つ真(まこと)と、バツ一で夜の世界のプロの実桜(みお)が出会い、お互い惹かれあっていきながらも、立場の違いから心の葛藤を繰り返し、衝突しながら本当の恋に目覚めてゆく、リアルにありそうでいて、現実ではそうそうあり得ない、ファンタジーな物語。

 

真実の恋?を面白く読んでいただくために

 

 

恋と夜景とお芝居と

ふとしたことから知り合った、中堅の会社に勤める健一と、売れない劇団員の麗の、恋の行方は?

 

絆・猫が変えてくれた人生

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その仔猫を拾ったことから、男の人生は変わっていった。

小さな命が織りなす、男の成長と再生の物語。

 

プリティドール 

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旦那は、冴えない正真正銘、日本の民間人。

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