西暦20XX年。今や、人類は太陽系を完全に把握し、支配していた。
つい100年足らずの前は、火星にはタコのような宇宙人がいると言われていた時代もあったが、そんなものはいないのが今ではわかっているし、太陽系には、地球以外に生物がいないのもわかっている。
今や人類は、太陽系の中で、地球から一番遠い冥王星でも、今では一瞬でいける。
昔、SF映画であった、瞬間物質転送機のお蔭だ。
太陽系の惑星のいたるところに、コロニーが建設され、そのすべてに、瞬間物質転送機が設えられている。
映画のように、ハエが混じっていても、ハエ人間になることはなく、きちんと、それぞれの個体として再生される。その技術のため、一度に何百人人の人間を、一瞬にして遠い惑星へ送ることができた。
各国とも、狭い地球の領土を争うより、多くの資源を持った惑星の陣取りゲームに必死で、一旗揚げようと、みんなこぞって宇宙へ出ていった。
宇宙は過酷だ。そのため、最初は新天地を求めて旅立った者も、ほとんどが地球に帰りたがったが、帰れないでいた。
瞬間物質転送機に欠陥があり、瞬間物質転送機は片道切符だった。それに気付いた時にはもう遅かった。地球には、ロケットを作る科学者が残っておらず、宇宙ではロケットを作る設備がなかったのだ。
人口が減少し、科学者もいなくなった地球は、みるみる元の姿を取り戻し、空気は澄み、自然は豊かになっていった。
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