俺のこめかみの横を、凄まじい衝撃が掠めた。
これまでお目にかかったことのない、強烈なパンチだ。
すんでのとこで、俺はそのパンチを躱した。
俺は、この喧嘩を買ったことを、ちょっぴり後悔した。
が、もう遅い。買った以上は、勝つだけだ。
とはいえ、相手は相当腕に自信のある奴だ。
ひとつのパンチを避けると、直ぐに次のパンチが繰り出され、それを避けるとキック、回し蹴り、肘打ちと、ありとあらゆる攻撃が飛んでくる。
俺は、防戦するのが精一杯だった。
なんとか直接の打撃を躱しつつ、じりじりと後退を余技なくされている。
が、しかし、防戦もここまでだ。ついに、俺は壁に背中を着いてしまった。
「ここまで俺の攻撃を躱したことは褒めてやる」
相手が、歯を剥き出し凶暴ば笑いを浮かべた。
「しかし、これで最後だ。俺に喧嘩を売ったのを不運と思え」
その言葉と同時に、男のパンチが繰り出されてくる。
俺は跳んだ。それも、三メートルほど。
そのまま。男の脳天目がけて着地する。男は、白目を剥いて倒れた。
俺が売られた喧嘩を買ったのには訳がある、このジャンピングシューズの性能を試したかったからだ。
お蔭で、この靴は売れると確信した。ヤクザや不良共に。
夜の世界に慣れていない、ひたむきで純粋ながら熱い心を持つ真(まこと)と、バツ一で夜の世界のプロの実桜(みお)が出会い、お互い惹かれあっていきながらも、立場の違いから心の葛藤を繰り返し、衝突しながら本当の恋に目覚めてゆく、リアルにありそうでいて、現実ではそうそうあり得ない、ファンタジーな物語。
ふとしたことから知り合った、中堅の会社に勤める健一と、売れない劇団員の麗の、恋の行方は?
会社が倒産し、自棄になっていた男の前に現れた一匹の黒い仔猫。
無二の友との出会い、予期せぬ人との再会。
その仔猫を拾ったことから、男の人生は変わっていった。
小さな命が織りなす、男の成長と再生の物語。
奥さんが、元CIAのトップシークレットに属する、ブロンド美人の殺し屋。
旦那は、冴えない正真正銘、日本の民間人。
そんな凸凹コンビが、CIAが開発中に盗まれた、人類をも滅ぼしかねない物の奪還に動く。
ロシア最凶の女戦士と、凶悪な犯罪組織の守り神。
世界の三凶と呼ばれて、裏の世界で恐れられている三人が激突する。
果たして、勝者は誰か?
奪われた物は誰の手に?