狂気が、この地球を支配している。
人々は疑心遠忌に陥り、家から1歩も出ようとしない。
電気も水道もガスも止り、食べるものも底をついているが、それでも、一歩も出ようとはしない。このまま家に閉じこもっていても、いずれ死を迎えることになるのは明白だが、外へ出れば、10分と経たぬ間に死を迎えることを、みんなわかっていた。
事の起こりは、小さな隕石だ。石ころくらいの隕石が、ある町へ落ちた。
だが、衝撃は凄まじく、半径100メートルが吹っ飛んだ。
その範囲にいた人間は、全て死んでしまったが、数時間もすると息を吹き返した。
ゾンビとして。
ゾンビに襲われたものは、骨まで食われてしまうか、運よく逃げ延びたとしても、少しでも傷を負っていれば、その人間もゾンビの仲間入りをしてしまう。
隕石がもたらしたものは、ウィルスかなにかはわからないが、初めは、小さな町から始まったパニックも、直ぐに全世界に広がっていった。
「また、失敗か」
地球の様子を、宇宙船から観察していた乗組員たちが、落胆の声を漏らす。
「前回のときも失敗に終わって、恐竜を絶滅させましたよね」
「仕方ないさ。不老不死の薬なんて、そんな直ぐにできっこないよ。多分何億年もかかるだろうし、犠牲もつきものだ。こんな辺境な星の野蛮な生物なんか、実験材料としてはもってこいさ」
人類の滅亡を見ることなく、宇宙船は自分たちの母星へと引き返していった。
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