「特捜最前線第62話「ラジコン爆弾を背負った刑事!」(1978年6月7日放映)のレビューを書きます。

 

 


【キャスト】
 ★レギュラー
 神代警視正  … 二谷英明
 船村刑事   … 大滝秀治
 橘刑事    … 本郷功次郎
 紅林刑事   … 横光克彦 
 吉野刑事   … 誠直也
 津上刑事   … 荒木しげる


 ★ゲスト
 森宮令    … 岡本麗
 義勇軍構成員 … 根岸一正
 佐川刑事   … 井上博一
 捕虜の女性  … 女鹿智子
 玉井巡査   … 日夏紗斗子
 ハワード神父 … トニー・ダイヤ
 桑田公安部長 … 神田隆
 柳沢SP課長   … 久富惟晴



【あらすじ】
 過激派武装組織・黒の義勇軍は,来日する平和主義者のハワード神父(トニー・ダイヤ)の命を狙っていた。その護衛にあたっていた特命課は,義勇軍のアジト近くで張り込みをしていたが,捜査にあたった刑事たちが次々と姿をくらましてしまう。不審に思って駆けつけた橘(本郷功次郎)は,義勇軍に捕らわれてしまう。そこには,行方がわからなくなっていた特命課の刑事たちが監禁されていた。
 義勇軍のリーダー・森宮(岡本麗)は,ハワード神父の護衛を阻止するために特命課の刑事を探していた。そのため,監禁された橘たちは,一般人を装いながら脱出する方法を模索する。


【レビュー】
 ※ここから先はドラマ内容のネタバレを含んでいますので,ご注意ください。

 橘刑事主役回です。
 特命課の刑事が一同に集いながらも,全員が他人のフリをしなければならない状況の中,銃を持った集団と対峙するという,緊張感のあるストーリーでした。
 橘は,特命課に加入して間もない時期ですが,特命課の二番手として献身的に脱出を試みます。
 一般人のフリをしていたときは,バードウォッチャーを装い,与太者っぽく振舞います。橘がときどき見せる与太者ぶりは,普段の人格者刑事とは真逆のキャラクターであり,演ずる本郷功次郎さんの役者としての力量を存分に味わうことができます。

 その橘は,脱出後に義勇軍に捕まり,ラジコン爆弾を積んだ車に拘束されてしまいます。このまま車が走行を続ければ,ハワード神父を乗せた車に衝突し,橘もろとも爆破してしまいます。
 そこに,特命課として単身護衛にあたっていた神代が機転を利かせ,車の軌道を逸らすことで事件を未然に防ぎます。
 爆弾車に乗せられた橘の表情から事態を察知する神代。そして,事件解決後に橘に笑顔を向ける神代。特命課一番手と二番手の絆を認識させられる表情の演技も印象的でした。

 最後に余談ですが,橘が捕らわれて刑事たちが監禁されている部屋に通された場面。
 船村・紅林・吉野・津上と,知っている面々が集っている中,4人はよそよそしい態度を取っています。他人のフリをしている設定なので,よそよそしいのは自然なことなのですが,最初は催眠にでもかけられているのかと思いました。
 仲間だった人たちが一斉に橘に襲いかかる……そんな展開を予想してしまったのです。
 特撮番組の見すぎですね(笑)
 

 

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 ドラゴンボール考察シリーズ第14弾です。

 第1弾:セルジュニア戦の考察
 第2弾:悟空を生き返らせる方法

 第3弾:悟空はセルに勝てたのか

 第4弾:16号の自爆について

 第5弾:天津飯の新気功砲

 第6弾:人造人間編の功労者と戦犯

 第7弾:ピッコロがナメック星に来た意味

 第8弾:もし他のZ戦士がナメック星に同行していたら

 第9弾:サイヤ人瀕死パワーアップの秘密
 第10弾:セルゲーム後の7年間を妄想する

 第11弾:第25回天下一武道会があのまま続いていたら

 第12弾:界王神とピッコロが戦っていたら

 第13弾:ヤムチャはなぜ冷遇されたか
 も併せてお読みください。

 今回のテーマは「ミスターサタンの魅力」です。
 セルゲームの直前にモブキャラのごとく登場したミスターサタンですが,その後,Z戦士の危機を救うさまざまな活躍があり,今では人気主力キャラにまで登りつめました。
 今回の記事では,ミスターサタンの活躍ぶりと魅力を振り返っていきます。

 

 


① ミスターサタンの経歴

 本名 :マーク
 年齢 :孫悟空の1つ年上
 家族 :ミゲル(妻),ビーデル(娘)
 初登場:原作393話(コミック33巻)

 功績 :第24回~第27回天下一武道会優勝

 原作中に出てこない設定が多いですよね。本名・年齢・妻については,連載終了後に関連本等で鳥山明先生が公言したものです。

 本名のマークは,サタンの和訳「悪魔《あくま》」を逆さに読んだ「まあく」,つまりマークなのです。
 娘のビーデルは「デビル」が語源なので,どちらも悪魔に関連した名前なんですよね。
 しかし,妻の名前はミゲル。「ミゲル」とは「天使」の意味です。悪魔と天使が結婚するという,なかなかぶっ飛んだ設定ですね。
 妻のミゲルは,サタン初登場の時点では既に病死していたことになっています。

 ちなみに,ビーデルはのちに悟飯と結婚していますので,サタンは孫一家の親戚ということになります。

 年齢は悟空の1つ年上,つまりクリリンと同い年です。
 初登場時は31歳だったことになります。(それにしては老けている!?)
 娘のビーデルが悟飯と同い年なので,サタンが21歳のときの子です。世界チャンピオンになる前だったにも関わらず,かなりの早婚だったのですね。

 功績として明確になっているのは,天下一武道会での4連覇です。
 セルゲームの直前に開催された第24回大会で優勝したことで知名度と人気がぐんと高まり,世界チャンピオンとして名を馳せることになります。
 第25回~第27回でも優勝していますが,これらはいずれも八百長によるものです。
 原作最終回で描かれた第28回大会にも出場していますが,序盤で大会の描写が切れてしまったので,この大会で優勝したのかどうかはわかりません。

 実力で優勝したのは第24回大会のみです。たった1回の優勝でここまで人気を博したしくみがいまいちわかりません。
 だって,前大会で優勝した悟空は,一般人にはほとんど認知されていない有様でしたからね。(あのときは観客が全員避難していて,誰も優勝の場面を見ていないから??)


② ミスターサタンの強さ

 ミスターサタンは一般人です。一応師匠はいたらしいのですが,亀仙流のような特別な修行を受けたことはありません。
 ゆえに,世界チャンピオンと言っても,それは「常識的なレベル」でのチャンピオンであって,悟空をはじめ,Z戦士の誰よりも力は劣ります。

 ミスターサタンの戦闘力は公式に設定されていませんが,初登場時の悟空(戦闘力10)よりも劣ることは間違いないです。
 悟空のような人間離れした身体能力もなければ,銃で撃たれても平気な肉体も持っていません。

 ただ,そうは言っても一般人の中での世界チャンピオンであることは伊達ではなく,魔人ブウ編では銃を持った悪党2人組を格闘技だけで成敗しています。
 あと,ギャグ補正のせいか,セルに吹き飛ばされて岩に叩きつけられても「おぉ,いたっ」と顔を怪我する程度で済むほどの,謎の耐久力を持っています。
 その不可解なタフさと悪運の強さもあって,作中で一度も死んでいない数少ないキャラの一人になっています。

 モブキャラ以外でサタンが勝てそうな相手を挙げてみます。

 <第21回天下一武道会>
 ・バクテリアン
 ・ランファン
 <第22回天下一武道会>
 ・男狼

 第22回大会のパンプットは微妙なところです。悟空と対戦したときは,圧倒的な差を見せられて一瞬で負けてしまったので,強さを測る材料が少ないのです。肘打ちで武道会場の塀を壊せるというのが1つの基準になりますが,それがサタンにもできる芸当かと言われると,難しい気がしますので,挙げませんでした。

 ちなみに,そのパンプット自身が若き頃のサタン本人だという説もあります。
 髪型,自信過剰な性格が似ていますよね。
 ただ,パンプットはあの時点で既に人気があるキャラであり,サタンが第24回天下一武道会の優勝がきっかけで知名度が上がったことを考えると,時系列の面で整合性が取れないので,たぶん別人だと思われます。

 初期の頃のヤムチャともいい勝負をしそうです。
 ヤムチャは空腹の悟空になら勝てる強さでしたが,気弾が打てないのは条件が同じなので,サタンの悪運,ヤムチャの負け運が相互に作用して,サタンが勝てる可能性があると思います。


③ ミスターサタンの功績

 連載当初に登場していれば,サタンも悟空のよきライバル的なポジションを確立できたかもしれません。
 しかし,登場したのが戦闘力億クラスの戦いをしている段階だったので,単純な強さの面でサタンが役立てることは何もありません。

 そんなサタンですが,悟空たちの危機を救う活躍が幾度となくあるのです。

<人造人間編>
 最初はセルを倒すと意気込んでいましたが,まったく相手にされず,それ以降のサタンは仮病を使ってセルとの再戦を回避していました。
 悟空でも勝てなかったセルは,悟飯と戦うことになりますが,悟飯は怒りを開放することができず,苦戦していました。
 そんな中,体を破壊されて頭部だけになった16号が,自分の頭部を悟飯のもとに届けるようにサタンに頼みます。
 アナウンサーたちが思いとどまるように忠告する中,サタンはチャンピオンの誇りにかけて,16号を運びました。
 16号が悟飯に怒りを開放するように説得している最中に,16号の頭部はセルに踏みつぶされてしまい,それに怒った悟飯は超サイヤ人2に覚醒します。
 間接的ではありますが,悟飯の覚醒のきっかけを作ったという点で,サタンはセルゲームの功労者の一人となりました。

<魔人ブウ編>
 悟空・ベジータと魔人ブウとの最終決戦で,悟空は世界中から元気玉の気を集めることにしました。しかし,悟空たちを知らないほとんどの地球人は,協力しようとしません。
 それに業を煮やしたサタンは,地球人たちを一喝し,協力を要請します。
 サタンを知る地球人全員から気が集まったことで特大の元気玉が完成しました。
 いざ元気玉を放とうとしたら,ブウの近くに倒れて動けないベジータがいました。このまま元気玉を放てばベジータが巻き添えになってしまうため,悟空が躊躇していたところを,サタンが隙を見てベジータを抱え,その場から遠ざけました。(アニメでは,善ブウに促される形でベジータを運ぶ描写に変えられていましたが,これはかなり大きい改悪だと個人的に思います。)
 こうすることで,悟空は元気玉を放ち,ブウを倒すことができました。
 ブウを倒す直前の短時間で,サタンは2回も貢献しているのです。

 このように,戦闘力で劣るキャラクターが強敵相手に一矢報いたり,間接的に貢献したりする展開はとても好きなので,私はこれらの活躍を経て,サタンのファンになりました。


④ ミスターサタンの魅力

 サタンの初登場時は,身の程知らずで少々嫌みったらしいキャラでした。
 「大事な決戦前に水を差すようなことをすな!」と思ったものです。

 しかし,16号の頭を運んだり,ベジータを担いで避難したりと,勇気溢れる行動を見せるようになりました。
 サタンは一般人目線のキャラなので,人造人間だの元気玉だのテレパシーだの,まったくわかっていないはずです。それなのに,状況を自分なりに何となく理解して,好転させる行動を見せたところが素晴らしいです。

 そして,サタンの人柄を語るうえで欠かせないのは,魔人ブウと友達になることを選んだ場面です。
 最初は爆弾や毒物でブウを倒す気でいましたが,うまくいかず,家政夫(?)としてブウに尽くすことにしました。
 結果的にサタンはブウに気に入られ,ブウはサタンを本当の仲間だと認めるようになりました
 理性を失ったブウも,サタンにだけは徹底して危害を与えませんでしたよね。
 ピッコロも,このサタンの選択には,手放しで感服していました。

 サタンの性根が優しいからこそ,為せたことだと思います。


 私の大好きなキャラの一人,ミスターサタンについて語りました。
 「超」になると,サタンの活躍ぶりが鳴りを潜めています。今後,新展開が描かれることがあれば,サタンが何らかの形で勝利に貢献する様子が描かれたら嬉しいと思います。

 

 

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ドラゴンボール考察② 悟空を生き返らせる方法

ドラゴンボール考察③ 悟空はセルに勝てたのか

ドラゴンボール考察④ 16号の自爆について

ドラゴンボール考察⑤ 天津飯の新気功砲

ドラゴンボール考察⑥ 人造人間編の功労者と戦犯

ドラゴンボール考察⑦ ピッコロがナメック星に来た意味

ドラゴンボール考察⑧ もし他のZ戦士がナメック星に同行していたら

ドラゴンボール考察⑨ サイヤ人瀕死パワーアップの秘密

ドラゴンボール考察⑩ セルゲーム後の7年間を妄想する

ドラゴンボール考察⑪ 第25回天下一武道会があのまま続いていたら

ドラゴンボール考察⑫ 界王神とピッコロが戦っていたら

ドラゴンボール考察⑬ ヤムチャはなぜ冷遇されたか

 7月11日ナゴヤドームでの中日vs広島を振り返ります。


 

 前日に続いて中日の大勝でした。

 岡林の先頭打者本塁打から始まり,初回に一挙4得点。
 前日は10安打で10得点でしたが,この日も10安打で8得点と,得点効率が非常に良かったです。

 そして,最も特筆すべきは,涌井の今季初勝利です。
 6回1失点と好投を見せました。球数は多めでしたが,無四球というのが素晴らしいです。
 これで涌井は,プロ1年目から22年連続勝利となりました。

 22年連続勝利は,プロ1年目からに限定すれば,石川(ヤクルト),米田(阪急・阪神・近鉄)に続く3人目の快挙です。
 32年間現役を続けた山本昌さんでも,初勝利はプロ5年目でしたので,ある意味ではそれを超える快挙ということになります。

 大野,涌井と,ベテランの好投で広島に連勝。
 7月に入り,チーム状態が良くなってきました。若い投手もこれに続き,まずは最下位脱出を果たしてほしいと思います。
 涌井には,この1勝で終わることなく,これからも随所でチームを救ってくれることを期待しています。

 

 

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 7月10日ナゴヤドームでの中日vs広島を振り返ります。



 中日は10安打で10得点と効率よく得点を重ね,大勝を収めました。
 細川,石伊,石川,岡林と,打のヒーローはたくさんいるのですが,何と言ってもサノーの好調ぶりが目を見張ります。ここ3試合で4本塁打ですからね。今日も1本塁打3四球と全打席出塁し,チームを勢いづけました。一時離脱していたにも関わらず,既に11本目の本塁打を放っています。
 中日の新外国人はスロースターターが多いです。古くはブランコ,ゲレーロ,昨年のボスラーもそうでした。ここからのサノーの活躍ぶりにはおおいに期待できます。とにかく怪我にだけは気を付けて。
 ここ3試合は2番に座っている細川も調子が上向きです。3試合で11打数5安打2本塁打。4番の重圧からか,今年はなかなか調子が上がりませんでしたが,ようやく長いトンネルを脱した観があります。これも,サノーに4番を任せられる目途が立ったからだと言えます。

 投げては,大野が7回1失点で今季7勝目。今年38歳になるベテランですが,現状では最も頼れるエースになっています。年齢的にシーズンフル稼働は難しいかもしれませんが,できる範囲でチームを救ってほしいと思います。

 実のところ,あまりに醜いチームの惨状から目を背け,ここ数試合は結果すら追うのをやめていました。
 この日は仕事が休みでたまたまテレビでナイターを見る時間があったので,途中から見てみたところ,大量リードで試合を運んでいて,ついつい見入ってしまいました。
 
 7月は5勝3敗と,いい感じで戦えています。
 「ここから挽回だ」という安っぽいセリフは言い飽きました。もうそろそろいい加減に,期待に応える試合を続けてもらわなければいけません。
 これもそれも,現状ではサノーの打棒にかかっていると言っても過言ではありません。今の好調な打撃がシーズン終了まで続きますように。

 

 

 

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 今日は久しぶりに音楽活動について書きます。

 過去の関連記事もぜひお読みください。

 音楽活動記① 〜音楽40年史〜
 音楽活動記② 〜愛用シンセサイザー〜

 音楽活動記③ 〜曲の作り方〜

 音楽活動記④ ~バンドで大事なことは~

 

 音楽活動記⑤ ~耳コピの楽しさ~

 前にも書きましたように,私は作詞作曲をしています。
 オリジナル曲をいくつか投稿していますので,聴いていただけると嬉しいです。

 オリジナル曲|エルトンのブログ
 (各記事内の画像をクリックすると音声に飛びます。)

 ここ数年は,なかなか作曲活動ができていません。
 正確に言うと,作曲はできてもレコーディングにまで行きつけないのです。

 私のレコーディングは,すべて一人で行います。
 もちろん,専用スタジオなどは使わず,完全な宅録です。
 全パートを別録りで演奏し,MTR(マルチトラックレコーダー)に録音しておいてから,ミキシングをするという手順です。
 USBも普及していない時代に買った機材なので,アウトプットするためにはいったんCD-Rに焼かなければいけません。
 なかなか手間がかかるのです。

 こちらが愛用しているMTRのMRS-802-ZOOMです。

 購入はできますが,現在は生産完了品だそうです。

 


 なので,1曲できたらすぐにレコーディング,というフローはあまり採りたくなく,何曲かまとめて録ってしまいたいのです。
 そのためには,曲のストックがいくつか必要になってきます。
 これが,レコーディングになかなかありつけない理由です。

 とはいえ,そろそろ本腰を入れてやりたいと思っています。
 温めてある曲はいくつかあるので,早々に形にして,今夏中にレコーディングしてしまいたいです。

 現在,原形ができている曲は9曲あります。
 そのうち3曲は,20年以上前に一度はレコーディングしたのですが,編曲を施して録り直ししたいと思っています。
 道のりは長いですが,まずは重い腰を上げるところからですね。

 無事にレコーディングを終えた暁には,順次投稿していこうと思います。

【紹介】
 今回は,佐川光晴さんの小説「おれのおばさん」の紹介です。
 本作は,2010年に単行本で,2013年に文庫本で刊行されました。
 文庫本で約210ページの長編作品です。

 恥ずかしながら,この作品のことも作家さんのことも,今まで知りませんでした。
 次に読む小説を書店で物色しているときに,裏表紙の紹介文が面白そうだったので,衝動買いしました。
 最近は短編ばかり読んでいて,長編は久しぶりだったので,気合いを入れて読み始めたのですが,これがなかなか面白く,いつの間にか読了していました。
 少年少女が主人公の小説にハズレはない,と勝手に思っていますが,本作もその例に漏れませんでした。

 

 


【あらすじ】
 中学2年生の陽介は,名門中学に通う秀才であるうえに人望もあり,将来に希望を抱いて生活していた。そこに,父が会社の金を横領して逮捕されたという知らせが届いた。横領した金額が大きく,一家の財産のほとんどを手放さざるを得なくなり,陽介は中学を退学した。陽介を養えなくなった母は,姉が経営する児童養護施設・魴鮄舎に陽介を預けた。
 魴鮄舎は14人の中学生ばかりが暮らす施設で,皆がそれぞれに事情を抱えている。そんな子どもたちを,肝っ玉のおばさん・恵子が親代わりとして世話している。衣食住を共にして,苦楽を共にしているうちに,陽介と仲間たちとの間に絆が育まれていく。


【レビュー】 ※以下,ネタバレが含まれています。
 ジャンルとしては,ハートフル系の青春小説です。
 旅行を通じた冒険要素,学園ドラマ要素,そして恋愛要素も少しだけあります。

 次から次へといろいろな事件や出来事が起こるので,ハラハラしながらも楽しく読み進めることができました。

 登場人物が割と多く,「この人誰だっけ?」と振り返りながら読む必要がありました。また,ストーリーは,対話よりもどちらかと言うと地の文や独白によって説明されていくので,それなりに情報整理力が求められます。

 主人公の陽介は,秀才で大人びたところがあり,最初は一定の距離を取りながら周りと接しているのですが,話が進むにつれて仲間意識が芽生え,人間らしさが増していきます。苦境を乗り越えて精神的に成長する陽介が,等身大に描かれているのが魅力の一つです。

 タイトルにもなっているおばさんは,気性が荒くて癖のある人物ですが,責任感が強く,子どもたちに愛情を持って接しているのが伝わります。
 そんなおばさんが最終盤で●●するシーンがあるのですが,「これはとんでもないどんでん返しか!?」と身構えてしまいました。
 しかし,それはエンディングへの布石でした。最後は登場人物の大半が集い,これからへの余韻を残す形で話が終わります。

 「このあとの展開も読んでみたいな」と思って調べてみたら,何とこの小説には続編があることがわかりました。

 「おれたちの青空」(2011年)
 「おれたちの約束」(2013年)
 「おれたちの故郷」(2014年)

 これはぜひ読んでみたいです。
 陽介たちがさらにどんな成長を遂げていくのか,とても興味深いです。

 本作「おれのおばさん」は,主人公と同世代の中高生が読んでも,大人が読んでも,面白い作品だと思いました。
 なにしろ,「親の逮捕」「児童養護施設での生活」という一見すると暗くなりそうに思える設定を逆手にとって,心温まるストーリーへと昇華させています。

 そんなみずみずしいハートフルストーリーを,ぜひ皆様にもおすすめしたいです。

 オリジナル曲「Welcome to my Country」をアップしました。上記リンクより,ご高聴ください。

 ←音源リンクは画像をクリック

【概要】
 「Welcome to my Country」は,2005年制作,2006年音源化の楽曲です。
 自分の故郷への愛を綴ったピアノバラードです。
 市町村合併により消滅した町をしのぶ哀愁歌になっています。


【お断り】
 デモテープ並みの音質・演奏技術です。


【歌詞】
 僕はこの町で 生まれ育った
 とても静かで平和な町だよ
 名前も知らない 小さな町でも
 僕はこの町を 愛しているんだ
 Welcome to my Country 何もないけれど
 Welcome to my Country 遊びにおいでよ

 やがてこの町は 地図から消える
 時代の流れには 勝てなかったんだ
 田んぼが広がる 田舎の町でも
 僕はこの町を 愛しているんだ
 Welcome to my country 何もないけれど
 Welcome to my country 遊びにおいでよ

 I love this country 僕の故郷よ
 Everyday I come back どうもありがとう

【紹介】
 長渕剛さんのアルバム「Captain of the Ship」を紹介します。
 本作は長渕さんの14thアルバムで,1993年にリリースされました。

 1991年末に「JAPAN」をリリースしたあと,1992年は春にライブツアーを行い,秋にリメイクシングル「巡恋歌」をリリースしただけで,デビュー以来,初めてアルバムリリースのない年となりました。
 音楽活動がなかった期間の長渕さんは,母親に寄り添ったり,インドを訪れて命の尊さを体感したりして,それらの体験が後の楽曲にも影響を与えました。
 翌1993年は,春にもう一度「JAPAN」を引っ下げたツアーを行い,秋にはドラマ「RUN」に出演しました。
 そして,約2年越しでリリースされたのが,本作「Captain of the Ship」です。
 前作「JAPAN」に続いて,バンドメンバーにはアメリカのミュージシャンが起用されています。

 

 


【収録曲】
  1. 人間になりてえ
  2. 泣くな、泣くな、そんな事で
  3. ガンジス
  4. 純情地獄の青春は
  5. 明日の風に身をまかせ
  6. RUN
  7. 12色のクレパス
  8. 結晶
  9. Captain of the Ship
 10. 心配しないで



【曲紹介】 ※曲名後のアルファベットは,個人的な5段階評価です。
  1. 人間になりてえ A
 ブルージーなピアノから始まり,ブレイクダウンしたあと,アップテンポなロックに転換する。
 歌詞の内容としては「生き様系」で,「人間らしく生きていきたい」というメッセージを「人間になりてえ」という比喩で表している。
 音数の多い曲で,ギター・ピアノ・シンセ・オルガンのすべてが前面に出ているため,ライブで演奏されるときはオルガンを削ってマンドリンを入れるなど,工夫されていた。
 後年のライブで歌われる機会は少ないが,2004年の桜島前夜祭ではブルース調のゆったりしたアレンジで歌われた。また,2025年のツアーでサプライズ曲としてセトリ入りし,原曲に近い演奏で歌われた。

  2. 泣くな、泣くな、そんな事で A
 ゆったりとしたシャッフル系のリズムに乗せたミディアムロック。
 歌詞の内容は#1同様に「生き様系」。苦境を乗り越えて強く生きる決意が歌われている。
 1994年と1995年のツアーでは序盤にセトリ入りし,演奏をブレイクアウトしてサビのアカペラが続く部分で,観客のコーラスに乗せて長渕さんがステージ上に泣き崩れるという演出が見られた。

  3. ガンジス A
 前年に訪れたインドで見た光景を綴ったバラード。
 苦しい環境の中で精いっぱい生き抜いて,最期は焼かれて灰になり,ガンジス川に流される一連の出来事が物語調で表現されている。
 3コーラスからなり,1番と2番はインドの人々の生き方を,3番はそれをふまえた内省が歌われている。「空は高く青かった」「答えなど始めからない」と考えた結果が「生まれてきてほんとによかった」という思いに昇華されている。
 最初はアコースティックギターの弾き語りに始まり,徐々にベース・シンセ・ドラムが乗ってくる。終盤ではフルバンドとなり盛り上がりを見せる。

  4. 純情地獄の青春は A
 この曲だけ,1993年ツアーの最中に日本で録音された。アルバムのミュージシャンクレジットを見ると,ツアーのバックメンバーの名前が書かれている。
 アコースティックギターとシンセを中心にしたフォークバラードで,歌詞の内容は優しいものになっている。
 途中から混じってくるスライドギターが良いアクセントになっている。

  5. 明日の風に身をまかせ C
 ミステリアスな雰囲気のフォークだが,マンドリン以外のギターが一切使われていないのが特徴。代わりに,アコーディオンが前面に出ている。
 歌詞のテーマは「怒り」。人に裏切られた経験を淡々と歌っている。
 2025年,再び人からの裏切りを経験した長渕さんは,この曲をセトリに入れて,力強いMCを交えて歌った。

  6. RUN A
 先行シングル曲で,同タイトルのドラマ「RUN」の主題歌として起用された。
 2ビートのリズミカルなフォークで,#5同様に「怒り」が歌われている。
 タイアップの効果もあって,自身トップ3の99.9万枚を売り上げた。
 直後に行われた1994年ツアーを除けば,久しくライブで歌われる機会はほとんどなかったが,2010年代以降は高頻度でセトリ入りするようになった。
 1999年リリースのセルフカバーアルバム「俺の太陽」では,ドブロギターでの弾き語りバージョンを聴くことができる。また,直近の2026年6月にリリースされたミニアルバム「Just One」には原曲に近いリテイクが収録されている。

  7. 12色のクレパス B
 両親に向けて歌った曲とされている。
 力強さが前面に出ている本アルバムの中で,数少ない「優しさ」をテーマにしたバラードである。
 個人的な解釈では,歌詞を読む限り,1番が母親,2番が父親を歌ったものだと思っている。
 1994年ツアーでは,ドラムスを除く全員がステージ前方に並び,アコースティックバージョンで歌われた。アコーディオンが加わった素敵なアレンジになっている。
 また,親交があって「東京のお父さん」と慕っていた二谷英明さんの告別式で,長渕さんはこの曲を弾き語りで歌った。

  8. 結晶 A
 崇高なバラードのラブソング。
 雪景色を想起させる幻想的なシンセの音色が印象的。
 歌詞の表現技法としては,前作「JAPAN」に収録された「炎」に近い。ただ,「炎」と「結晶」という正反対のモチーフを用いて「愛」を綴っているところが興味深い。
 翌年にリリースされたライブビデオ「白の情景」に,この曲の別バージョンが収録され,間奏と後奏で大滝秀治さんによる朗読が挟み込まれている。
 1994年ツアーでは,この曲の演奏中に会場内に雪を模した紙吹雪が舞い落ちる演出が施された。

  9. Captain of the Ship B
 本作に多い「生き様」を歌った曲。
 シンプルな8ビートのフォークロックだが,3コーラス終了後は,「歌」というよりも「叫び」でもってメッセージをぶつけている。そのため,長渕さんの作品の中で最長の13分を超える大作となっている。
 そんな長尺の曲であるにも関わらず,驚くことに,全体を通してGmとFの2コードしか使われていない。
 ライブではこの曲だけで30分近くを要し,パフォーマンスに対する負荷が大きいため,1994年・2004年・2017年の3回しか歌われていない。

 10. 心配しないで A
 ピアノ・ストリングス・ブルースハープのみからなるバラード。
 #9「Captain of the Ship」では激しい航海を繰り広げ,帰港した余韻を静かに表現したものと解釈できる。
 優しい愛を綴った歌詞の内容と相まって,落ち着いた印象を与えてくれる。


【レビュー】
 約2年ぶりにリリースされたニューアルバムということで,私は予約して発売日に買いました。
 ここ数年のアルバムは,1曲目の出だしがアップテンポなものばかりだったので,最初に流れる「人間になりてえ」の変化球的なピアノイントロに衝撃を受けました。
 かなり長いイントロが終わって,ようやく通常運転のアップテンポになったので,妙な安心感を覚えたものです。

 このアルバムには,「ガンジス」「Captain of the Ship」と10分級の曲が2つも収められています。他の曲も6~7分台の曲が多く,1曲1曲にかなり力が込められているのがわかります。
 ライブでも1曲あたりの尺が長くなるため,アルバムを引っさげた1994年ツアーではたったの15曲しか歌われていません。さらに,このツアーは4公演が終わった段階で,長渕さんの体調不良により中止になってしまいました。
 私は11月の名古屋公演に初参戦する予定でしたが,残念ながら叶わず,初ライブは2001年に持ち越しとなりました。
 4公演に終わったツアーではありますが,その模様を収めたライブビデオ「Captain of the Ship」がリリースされています。
 ライブビデオは2本組で,1本がメイキング,2本がライブ本編です。
 本編は6曲しか収録されていませんが,メイキングはかなりリアリティのあるものになっていて,練習風景という形で演奏曲の大半をダイジェスト的に聴くことができます。
 「つまんねぇ!」とスタッフを一喝するシーンには肝が冷えました(笑)

 

 


 先行シングルは#6「RUN」です。
 【曲紹介】でも書いたように,本人主演ドラマ「RUN」の主題歌になっています。
 ドラマのレビュー記事も投稿していますので,併せてお読みください。
 【ドラマレビュー】RUN【長渕剛主演】

 ドラマの主人公・木薮鉄二は,長渕さんを投影した人物で,母親が痴呆になる,インドに行ったことがある,酒が飲めないなど,リアルな設定が盛り込まれています。
 ドラマの挿入歌として,アルバムの曲が3曲使用されています。
 #6「RUN」
 ピアノバージョン,インストバージョン,オーケストラバージョン,レゲエバージョン
 #8「結晶」
 ピアノバージョン,オーケストラバージョン
 #10「心配しないで」
 ピアノバージョン
 同じ曲を多彩なアレンジで聴くことができます。


 他作品のレビューも投稿しています。関連記事として,ぜひお読みください。

 「風は南から」

 「逆流」

 「乾杯」

 「Bye Bye」
 「時代は僕らに雨を降らしてる」

 HEAVY GAUGE

 アルバム未収録曲1977~1983

 「HOLD YOUR LAST CHANCE」

 「HUNGRY」

 「STAY DREAM」

 「LICENCE」

 「NEVER CHANGE」

 「昭和」

 「JEEP」

 「JAPAN」

 7月4日は母の命日です。
 2020年のこの日に,息を引き取りました。
 6年前のことですが,カレンダーが一周して,今年と同じ土曜日でした。

 母は,2015年に乳がんの手術をして,それから3年くらいは何事もありませんでした。
 しかし,2018年に突然倒れました。
 完治したと思っていた乳がんが脳に転移していたのです。

 手術と放射線治療を繰り返し,一時は自宅で生活できるまでに回復しましたが,2019年に再び倒れました。
 このとき,医師からは余命1年を宣告され,延命処置を望むかどうか,聞かれました。
 母の親近者は,息子の私と,高齢で判断力がおぼつかない祖母しかいなかったので,判断は私に委ねられました。
 私は考えた末,緩和ケアだけを希望し,その他の治療のすべてを拒否しました。

 母は,医療行為と看取りができる24時間体制の介護老人保健施設に入所しました。
 入所直後は会話をする程度のことはできていましたが,4か月ほどすると,発話ができなくなりました。
 最後の数か月は,ほぼ寝たきり状態でした。
 そこで約1年過ごし,7月4日に亡くなったのです。

 2020年と言えば,コロナ禍真っ只中です。
 本来であれば,家族であっても面会はできないのですが,状況が状況だけに許可してもらうことができて,週1回の医師面談のあとで面会していました。
 しかし,会話ができないので,ただ顔を見るだけでした。
 面会に行くと,母はじっと私の顔を見ていました。私のことを認識できていたのかどうかはわかりませんが,死期を悟って何かを伝えようとしていたのだと信じています。

 7月2日に施設から電話があり,母が危篤状態だと知らされました。
 私は仕事を切り上げて急いで帰宅し,祖母を連れて母のもとに駆けつけました。
 幸い,その時はまだ息があり,一刻を争う事態ではないということだったので,顔だけ見て切り上げました。
 翌日も有事のときのために仕事を休んで,面会に行きました。
 ひとまず連絡を受けた時点での山は越えたようなので,少し安心しました。
 しかし,それがいけませんでした。

 さらに翌日,土曜日で仕事が休みなので,近所の図書館にいたのですが,そこに施設から電話がありました。
 母の呼吸が止まりそうだというのです。
 すぐに駆けつけましたが,着いたときには息を引き取ったあとでした。
 数分前のことなので,まだ温かかったですが,残念ながら死に際に立ち会うことはできませんでした

 2020年7月4日15時20分
 死因 転移性脳腫瘍
 享年 70歳

 今日は,母の好物だったマグロの刺身でも買ってこようと思います。

 

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死んだ親が夢に出てくること

 5月に,特撮レジェンドの大葉健二さんが亡くなったことが記憶に新しいですが,そんな中で,もう一つ訃報がありました。

 「巨獣特捜ジャスピオン」などに出演された黒崎輝さんが,7月2日,お亡くなりになりました。64歳でした。
 謹んでご冥福をお祈りします。

 黒崎輝さんは,メタルヒーローシリーズ4作目の「巨獣特捜ジャスピオン」で主演を務めるなど,アクション俳優として活躍されました。
 キレのあるアクション,野性味のある演技,コミカルな役どころと,先輩の大葉健二さんとの共通点が多かったです。

 私は「ジャスピオン」は見たことがありませんが,「超電子バイオマン」にゲスト出演し,6番目の男・マグネ戦士として出演したのは拝見しました。
 当時は存在しなかった6人目の戦士のさきがけとなったキャラクターでした。

 「バイオマン」での共演をきっかけに,ファラ役の飛鳥裕子さんと結婚しましたが,飛鳥さんは2011年に54歳の若さで亡くなられています。

 ジャパンアクションクラブ退社後は,芸名を「宮沢風太郎」に変えて,役者として複数のドラマに出演していました。
 「振り返れば奴がいる」にも出演されていました。
 放射線科医師の役で,石黒賢演ずる石川先生の末期癌を最初に発見する重要な役どころでした。
 眼鏡をかけてインテリなキャラクターだったので,見ていた当時は黒崎さんだと気付きませんでした。

 1995年に芸能界を引退されました。

 大葉健二さんに続き,昭和の特撮レジェンドがまた一人,亡くなりました。
 奇しくもスーパー戦隊シリーズの放映が終わった直後の立て続けの訃報。
 まさに,一時代の終わりを感じさせるニュースでした。

 

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