ドラゴンボール考察シリーズ第5弾です。
第1弾:セルジュニア戦の考察
第2弾:悟空を生き返らせる方法
第4弾:16号の自爆について
も併せてお読みください。
今回もまたまたセル編からの考察です。
テーマは,「天津飯の新気功砲」です。
このシーンはコミック31~32巻に登場します。
① 気功砲という技
気功砲は天津飯が使う必殺技です。
ものすごい気弾を発する代償として,使用者の体力を大幅に削り,ときには命を落とすこともあるという技です。
もともと師匠だった鶴仙人が伝授した技と言われるため,鶴仙人にも使える可能性があります。
初めて使用されたのは,天津飯が初出場した第22回天下一武道会。武舞台を真四角にくり抜いています。
サイヤ人来襲時にはナッパ戦で使いましたが,気が下がっていたうえに片手で放ったため,ほとんどダメージを与えられずに天津飯は力尽きています。
第2形態セルに対しても使用しています。これはこのあと述べるので詳細は省きます。
あと,魔人ブウ編中盤で久々に登場し,悪ブウの気弾を気功砲で打ち消しています。それによって,一時的にとはいえ,悟飯たちのピンチを救いました。
他には,第23回天下一武道会の悟空対マジュニア戦で,防空壕代わりに地面に穴を空けたときにも使っていましたが,あれは技として使ったわけではありませんのでカウントしてよいのか微妙なところです。
ちなみに,命を削る気功砲ですが,これを放ったことで死に至ったのは,作中で1回しかありません。しかも,そのときは既に片腕をもがれて満身創痍の状態でした。
一方で,気功砲によって相手にダメージを与えたことも一度もないのです。天津飯の必殺技という位置づけですが,扱いはやや悪いと言わざるを得ません。
そして今回のテーマとなるセルに対して使った新気功砲です。
「新」がついたことで変わったと明確に言えるのは,連続して放てるようになったことです。以前は一発放つだけで命がけだったのに,「新」の方では何十発も続けざまに撃つことができています。もちろん,威力の方も上がっているはずです。
その点,「元祖」と「新」の違いがちっともわからない狼牙風風拳とは異なりますね。
ちなみに,天津飯が新気功砲をいつ習得したのかは定かではありません。個人的には,習得中に誤って命を落とす心配のない界王星での修行中だと思っています。
② セルの足止めに成功
「新気功砲」と明確に呼称されたのは,第2形態セルに放ったときが唯一です。(魔人ブウ編でのものも威力的には新気功砲だと思いますが,一発しか放っていないうえに技名の呼称はありませんでした。)
そのセルに放った新気功砲ですが,これが読者にものすごいインパクトを残します。戦犯が多いと言われるセル編の中で,かなりのファインプレイと評されています。なにしろ,セルが18号を吸収して完全体になる寸前に,セルを長時間足止めできたわけです。結果的には18号は逃げられず(あえて逃げず?),セルは完全体になってしまうわけですが,あれは天津飯というよりもベジータのせいですからね。
第2形態セルと言えば,精神と時の部屋に入る前の悟空やベジータでさえ敵わないほどの強さで,それをサイヤ人でもない天津飯が太刀打ちしたというのがすごいです。もちろん,足止めしただけでダメージは与えられていませんが,それでもやっぱりすごいことです。
冒頭で書いたように,新気功砲の場面は31~32巻にまたがっています。2話に渡って撃ち続けているんですよね。それこそ,何発撃ったのかわからないくらいに連発していました。
しかし,体力の限界を超えて放ち続けたため,気が一気に消耗し,やがて瀕死になってしまいます。悟空が助けに入らなければ,そのまま力尽きていたでしょう。
③ 新気功砲が有効な相手は?
ここが今回最大の考察ポイントです。
第2形態セルを足止めできた新気功砲がいかに凄まじい威力をもっているかはわかりました。では,どの強さのキャラクターまでなら新気功砲で仕留めることができるのか。それを考察してみたいと思います。
セル編では,もはや戦闘力という概念が数値化されないので,誰がどの強さなのかは,描写から判断するしかありません。
第2形態セルは,当然ながら人造人間16号・17号・18号よりも強いです。また,先ほども書いたように,精神と時の部屋に入る前の悟空・悟飯・ベジータ・トランクスよりも強いです。神様と融合したピッコロよりも強いです。
ということは,これらのキャラは,新気功砲を喰らえば,足止めどころか,普通にダメージが通ると考えられます。この時点から3年前のトランクスに瞬殺されたフリーザであれば,新気功砲で倒せる可能性すらあります。
……と,言いたくなるのですが,それはいささか暴論です。
人造人間たちにダメージを与えられるというのはさすがに言い過ぎなのです。
というのは,セルが登場する直前に,天津飯を含むZ戦士たちが17号・18号と戦う場面がありましたが,そのときに天津飯は新気功砲を使っていないのです。この時点では,さらなる強敵であるセルの存在を知らないわけなので,人造人間がラスボスです。そのラスボスに対して,必殺技を出し惜しんでいる場合でないことは,天津飯もわかっていたはずです。なのに使わなかった。このことは,新気功砲が人造人間にダメージが通るほどの技ではないことを意味します。
(まあ,人造人間との戦いは,かなり入り乱れていて,撃つ隙がなかったという見方もできますけどね……。)
もちろん,撃てば足止めくらいはできたかもしれませんが,何かに対して時間を稼ぐ必要があった場面ではないので,足止めでは意味がなかったのです。
さらに,天津飯はセル編の中で,事あるごとに「次元が違いすぎる」という趣旨の発言や表情を見せます。このことから,天津飯が人造人間らに一矢報いる術はなかったと考えられます。
先ほど挙げた面々のうち,フリーザを除く全員が,新気功砲を喰らってもたいしたダメージは受けないという結論がここで出ます。
④ 新気功砲の仕様に関する仮説
ならば,なぜそれよりもはるかに強い第2形態セルを足止めできたのか。
ここで私は,1つの仮説を立てました。
「新気功砲は連発することを前提とした技ではない」
という仮説です。
本来,気功砲は一発放つだけで命を落としかねない技です。天津飯がパワーアップすれば,体力も増すでしょうが,それに伴って気功砲の出力も増します。つまり,一発で命を落とす危険性は変わらないのです。
「新」になったことの本当の変更点は,連弾ができるようになったことではなく,気を溜める時間が短くて済むようになった,というのが正確です。
後にも先にも,気功砲の連弾はセルに対してだけです。セルが完全体になったら地球が終わる状況は明らかだったので,天津飯は自らを犠牲にしてそれを阻止しにいきました。その方法が気功砲の連弾なのですが,この連弾自体がもはや無謀だったのです。
セルに放った連弾気功砲は,天津飯本来のスペックの限界を超えたものでした。だから,何とか足止めするまではできたのです。
端から天津飯は,セルにダメージを与えることは考えておらず,あくまで18号を逃がすために数秒だけでも時間を稼げれば良い,くらいの考えだったわけですね。
ここまで書いてしまうと,天津飯の力不足を再認識しただけになってしまいます。
しかし,無謀だとわかっていても,命を落とすとわかっていても,仲間や地球を見殺しにせず,自分のできる範囲で何とかしようとする自己犠牲の精神……,これには頭が下がります。
こんな感じで天津飯の気功砲を考察してみました。
②~④については,断定的な文体で書いてありますが,あくまで私の独断による仮説が混じっていますので,その点はお含みおきください。
個人的に,天津飯は好きなキャラクターの一人なので,今後続くかもしれない「超」でも,新たな見せ場が出てくることを期待しています。なんなら,時代を遡ってもいいので,天津飯の故郷とされている三つ目星(?)について掘り下げてもらうのも面白いですね。
それでは,次回をお楽しみに!
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